小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

日常

1691 続パソコンの延命策 内蔵HDDをSSDに換装

以前デスクトップのパソコンの調子がおかしくなった際、内蔵ハードディスクドライブ(HDD)を交換した。しかし、OSをウインドウズ10にバージョンアップしてから動きが遅いと感じたので、HDDよりも高速だといわれるSSDに替えることにトライした。…

1687 孤軍奮闘の御嶽海 甘えの横綱たち

3人の横綱だけでなく、新大関の栃ノ心までけがで休場した大相撲名古屋場所。14日目で関脇御嶽海が初優勝を決めた。それに対し残った大関2人は元気がなく、ようやくカド番を脱した。それでも人気があるから、相撲協会は危機感を持っていないのかもしれな…

1645 走ることの意味 わずか150メートルでも

遊歩道を歩いていると、走っている人が目につく。もちろん、私のように散歩をしている人の方が多いのだが、足取りも軽く走っている人を見ると、つい私も走りたくなる。だが、そうは行かない。右足の故障が完全には回復していないから、無理はできない。それ…

1616 知は力かあるいは…… ワインは「試食」のブラックユーモア?

「知(知識)は力なり」という考え方を広めたのはイングランドの哲学者、フランシス・ベーコン(1561-1626)だった。これに対し2世紀後、ドイツの哲学者ショーペン・ハウエル(1788 - 1860)は「『知は力なり』。とんでもない。きわめて多くの知識を身につけて…

1615 毎朝聴く名曲 美しい言葉とメロディー

朝6時半からのNHKラジオ体操は、第1と第2がある。第1の前には軽い運動、第2が始まる前には首の運動があり、それぞれに懐かしい曲のピアノ伴奏がついている。今朝の首の運動の際には「埴生の宿」が流れていた。竹山道雄の名作『ビルマの竪琴』にも出てく…

1613 健脚への挑戦 6・4キロを歩くことの意味

「今年は『健脚』を取り戻すことが目標です。昨年9月に右足の大腿四頭筋断裂というけがで約1カ月入院、年末までリハビリの日々を送りました。入院生活で『健脚』は身も心も健全にしてくれる大事な要素と感じました」 今年の年賀状のあいさつ文で、このような…

1612 何もなくても美しい朝 顔あげて天を仰ぎ見る

初空のなんにもなくて美しき 今井杏太郎 午前7時前に家を出て、近所の調整池に行くと、住宅街の向こうに太陽が顔を見せ始めたのは間もなくだった。近所にはこの日だけ大勢の人が集まる別の場所があるが、実はこちらの方が美しい初日の出を見ることができる…

1608 ラジオ体操人目指して 師走の独り言

12月も中旬になると、日の出も遅くなった。いまは七十二候でいう「大雪 末候の鱖魚群(さけむら)がる」時期で、最も昼の時間(日の出から日の入りまで)が短い冬至は22日だから当然なのだ。私が住む千葉のけさの日の出は午前6時41分40秒(CASIOのK…

1601 つまらないことが多すぎる 昨今の日本

どうも、いまの日本はつまらないことが多すぎる。つまらないは、つまらぬとも言うが、広辞苑を引くと、5つの意味があるという。今朝の新聞記事を見ながら、ついそれらの意味を考えてしまった。 広辞苑によると、それは①道理に合わない。得心できない②意に満…

1595 リハビリと読書 秋雨はさびしい

既に書いたように、足のけがで1カ月近く入院した。その間、やることと言えば、一日3回(土日は2回)のリハビリと3度の食事ぐらいだから、消灯(午後9時)までに時間はかなりある。テレビは、ニュースもワイドショーも、希望の党と小池氏のことに集中し…

1575 日野原さん逝く 伝え続けた平和と命の大切さ

生涯現役を貫いた医師の日野原重明さんが18日亡くなった。105歳という日本人男性の平均寿命(80・75歳=2017年3月、厚労省発表。女性は86・99歳)を大きく超える長命の人だった。日野原さんが生まれたのは1911(明治44)年10月4…

1568 視覚障害者の希望とは 映画「光」が示す先は

光を失うということは、どのような恐怖なのかは経験者にしか分からない。新潟の知人もその一人である。映画「光」を見て、知人の苦しみを考えた。どら焼きづくりに、ささやかな希望を見つけたハンセン病回復者を描いた「あん」に続く、河瀬直美監督の作品だ…

1508 この世は美しく甘美な人の命 お盆に思う

日が暮れて草のにほひの盆の寺 今井杏太郎 お盆である。昨日夕、家族で墓参りをした。寿陵(生前墓)であるわが家の墓にはお骨は入っていない。 私は東北出身で生家に墓はある。だが、将来のことを考えると、住まいの近くに墓があった方がいいだろうと数年前…

1501 新しい運動用具との出会い 夏の風物詩・ウォーキング用ポール

プロ野球、広島カープの黒田博樹投手(41)が日米通算200勝を達成し、大投手の仲間入りを果たした。打者の2000本安打とともに、プロ野球選手にとって憧れの記録であり、今後なかなかこの記録を達成する投手は出そうにない。イチローもそうだが、黒…

1495 パソコンの延命は 内蔵HDD交換にトライ

パソコンの調子がおかしくなった。フリーズ(マウスが止まったまま応答しないこと)が頻発し、強制終了して立ち上げようとすると、画面が暗いままの状態が続く。いよいよ寿命かと思う。2009年製だから7年目のパソコン(NECのデスクトップ型)だ。 し…

1487 嫌われる鳥でも ヒヨドリが玄関脇に営巣

野鳥の中で、ヒヨドリは全体が灰色と姿も美しさとは程遠く、鳴き声もピーヨ、ピーヨとやかましい。冬、庭のガーデンテーブルにミカンを置くとメジロがやってくるが、ヒヨドリがついてきてメジロを追い払って、食べ尽くしてしまう。そんなヒヨドリを好きだと…

1434 暖冬で咲いた「セイタカアワダチソウ」 自然の風景

暖冬のせいか、もうフキノトウが出たというニュースもあった。私の散歩コースでは活動期を終え、枯れたはずの「セイタカアワダチソウ」が勢いを取り戻し、再び花が咲き始めている。この北アメリカ原産の雑草は、本来は10月から11月に咲く秋の花だ。それ…

1429 続・風景との対話 読書について

調整池から霧が出ている。西の空には満月(寒月)の余韻の白い月が見える。師走の朝である。新聞の朝刊を開くと、読書欄には書評委員が選んだ「注目の本、心に残る本」各3点が紹介されていた。多くの委員がいるのに重なる本はほとんどない。それは読書の傾…

1416 夜長の季節の本の読み方 あなたは寝過ぎ派、寝不足派?

読まぬ男は夜長哉 正岡子規の句である。秋の夜長、本を読まない男は寝過ぎ、読む男は寝不足になるというのである。テレビやスマホなど、いまの時代は本を読まなくとも夜更かしになる材料は事欠かず、寝不足派が圧倒的に多いのではないか。 ヘルマン・ヘッセ…

1415 尺八の音を聞き歩く秋日和  千鳥ヶ淵の光景

昨日、東京の街をぶらぶらと歩いた。最高気温は17・4度。日陰に入るとやや肌寒いが、歩くには爽快な一日だった。千鳥ヶ淵の戦没者墓苑付近を通りかかると「仰げば尊し」のメロディが流れてきた。近づいてみると、60歳は超えたと思われる男性が尺八を吹…

1406 勝つためには何でも 昨今相撲雑感

白鵬が休場した大相撲は、やはり気の抜けたビールだった。一人横綱の鶴竜は早々に2敗し、11日目まで全勝だった大関照の富士は、12日目から3連敗し、しかも右膝まで痛めてしまった。日本人力士と言えば、幕内下位で好成績だった勢が上との対戦では負け…

1380 更地に咲くヒメヒオウギズイセン 厄介な帰化植物だが……

近所で独り暮らしの高齢者男性が亡くなった。親類の人たちは残された一軒家を解体処分し、跡地はブルドーザーで整地され、更地になった。不動産業者が売りに出したその土地に、朱赤色の花が群生し咲いている。 図鑑で調べてみたら、ヒメヒオウギズイセン(姫…

1364 東の空に「環天頂アーク」 格別な自然現象

自然現象は不可思議だ。そんなことを考えたのは今朝、東の空に虹のようなものを見かけたからだ。ラジオ体操の途中、東の空を見上げている人が数人いた。携帯のカメラを空に向けている人もいる。体操が終わったあと、私も空を見上げると、虹が出ていることに…

1355 鳴かないカメの話 生態系の変化を考える

「亀鳴く」という俳句の春の季語がある。これについて『俳句歳時記』(角川学芸出版)には「春になると亀の雄が雌を慕って鳴くというが、実際には亀が鳴くことはなく、情緒的な季語。藤原為家の題詠歌『川越のみちのながぢの夕闇に何ぞと聞けば亀ぞなくなる…

1349 桜絶景 花散る道を歩く

桜は日本を代表する花である。現在、列島は桜前線が北上中だ。今月末には青森まで達するだろう。なぜ、日本人は桜を愛するのだろう。一時期、桜は暗いイメージでとらえられた。 しかし、平安時代から現代までを通じて、基本的に人は桜の下に集まり、楽しく酒…

1335 春の声が聞こえる? 2月生まれの季節感

暦の上では立春が過ぎて「東風凍を解く」(暖かい春風が吹いて、川や湖の氷が溶け出すころ)季節である。実際には1年で一番寒い時期が続いている。霜柱が立ち、朝歩いていると、耳が痛くなるほどだ。西の空には欠け始めた月が見える。 しかし、夜が明けるの…

1331 貫く棒のごとき生き方 正月雑感

去年今年(こぞことし)貫く棒のごときもの 高浜虚子 エーゲ海の日の出 北海道の友人が描いた私の散歩道の風景 同・北海道に咲くオオバナノエンレイソウ 毎朝、近所の公園でやっているラジオ体操に参加して1年半になった。40人ほどの参加者は昨年の11月…

1330 房総のムーミン谷 いすみ鉄道のお正月

お正月に売り出される福袋は、江戸時代から始まったという説があるが、詳しい由来はよく分からない。しかし現代日本の正月の恒例行事になっていることは間違いない。中国の観光客が東京のデパートを回って20個の福袋を買ったという報道もあるように、その…

1328 人間賛歌・種まく人 ミレー展にて

ジャン=フランソワ・ミレーの「種まく人」(1850年)に触発されて、フィンセント・ファン・ゴッホが同じ題名の作品を描いた(1880年)ことはよく知られている。東京・丸の内の三菱一号館美術館で開催中の「ボストン美術館・ミレー展」で見た「種ま…

1326 照明の陰影 LEDと現代

いま、照明はLEDの全盛時代になった。だが、いまから40年前の1974年当時、日本社会は室内照明に陰影を大事にする「ほの暗い時代」を迎えつつあった。いまでは考えられないことだが、そんな時代があったことを懐かしく思い出している。 手元に、「深代惇郎の天声人語」(朝…