小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

1340 帰還兵の悲劇の連鎖 映画『アメリカンスナイパー』

新聞の外信面に「『米軍伝説の狙撃手』を射殺 元海兵隊員に終身刑判決」(東京)という記事が出ていた。イラク戦争を題材にし、現在日本でも上映中の映画『アメリカンスナイパー』のモデルとなった、元海軍特殊部隊の射撃の名手ら2人を銃で射殺した元海兵隊員…

1340 帰還兵の悲劇の連鎖 映画『アメリカンスナイパー』

新聞の外信面に「『米軍伝説の狙撃手』を射殺 元海兵隊員に終身刑判決」(東京)という記事が出ていた。イラク戦争を題材にし、現在日本でも上映中の映画『アメリカンスナイパー』のモデルとなった、元海軍特殊部隊の射撃の名手ら2人を銃で射殺した元海兵隊員…

1339 おかしな世界と日本 繰り返す栄枯衰退の歴史

国会は「言論の府」といわれる。言論が尊重され、言論によって国政のあり方が議論されている。しかし、現在の国会の姿は異常である。安倍晋三首相や自民党議員が国会で野次を飛ばし謝罪するという醜態を演じ、日本の政治家から品格がなくなっているとしか言…

1339 おかしな世界と日本 繰り返す栄枯衰退の歴史

国会は「言論の府」といわれる。言論が尊重され、言論によって国政のあり方が議論されている。しかし、現在の国会の姿は異常である。安倍晋三首相や自民党議員が国会で野次を飛ばし謝罪するという醜態を演じ、日本の政治家から品格がなくなっているとしか言…

1338 雛の家が見える海の町 勝浦の風物詩に誘われて

高浜虚子に師事した原石鼎(はら・せきてい)は「雛の家ほつほつ見えて海の町」という句を残した。「ほつほつ」というのは、物事が少しずつあるいは徐々に行われる様を指す副詞である。千葉県勝浦市はまさに雛が見える海の町である。いまこの町の風物詩とも…

1338 雛の家が見える海の町 勝浦の風物詩に誘われて

高浜虚子に師事した原石鼎(はら・せきてい)は「雛の家ほつほつ見えて海の町」という句を残した。「ほつほつ」というのは、物事が少しずつあるいは徐々に行われる様を指す副詞である。 千葉県勝浦市はまさに雛が見える海の町である。いまこの町の風物詩とも…

1337 円環的な結末 ハッピーエンドの『サラバ!』

西加奈子が長編小説『サラバ!』(第152回直木賞を受賞)を書くに当たって、マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』やイアン・マキューアンの『贖罪』を意識したかどうかは分からない。しかし、上下に及ぶ長編を読み終えての感想をいえば、この作品は…

1337 円環的な結末 ハッピーエンドの『サラバ!』

西加奈子が長編小説『サラバ!』(第152回直木賞を受賞)を書くに当たって、マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』やイアン・マキューアンの『贖罪』を意識したかどうかは分からない。しかし、上下に及ぶ長編を読み終えての感想をいえば、この作品は…

1336 開帳された大日如来坐像を見る 千葉県睦沢町・妙楽寺にて

木造の重要文化財・大日如来坐像の御開帳があるというので、千葉県睦沢町の天台宗妙楽寺に行ってみた。JR上総一宮から車で約20分内陸に入った山の中だが、境内には年1回の御開帳を見ようとする参拝者が詰めかけていた。 あと1カ月で東日本大震災からまる4…

1336 開帳された大日如来坐像を見る 千葉県睦沢町・妙楽寺にて

木造の重要文化財・大日如来坐像の御開帳があるというので、千葉県睦沢町の天台宗妙楽寺に行ってみた。JR上総一宮から車で約20分内陸に入った山の中だが、境内には年1回の御開帳を見ようとする参拝者が詰めかけていた。 あと1カ月で東日本大震災からまる4…

1335 春の声が聞こえる? 2月生まれの季節感

暦の上では立春が過ぎて「東風凍を解く」(暖かい春風が吹いて、川や湖の氷が溶け出すころ)季節である。実際には1年で一番寒い時期が続いている。霜柱が立ち、朝歩いていると、耳が痛くなをるほどだ。西の空には欠け始めた月が見える。しかし、夜が明ける…

1335 春の声が聞こえる? 2月生まれの季節感

暦の上では立春が過ぎて「東風凍を解く」(暖かい春風が吹いて、川や湖の氷が溶け出すころ)季節である。実際には1年で一番寒い時期が続いている。霜柱が立ち、朝歩いていると、耳が痛くなるほどだ。西の空には欠け始めた月が見える。 しかし、夜が明けるの…

1334 野獣的行為と勝手な理屈  カッパドキアの地下都市を想起

「イスラム国」による湯川遥菜さんと後藤健二さん、ヨルダン軍のパイロットモアズ・カサスベ中尉の殺害のニュースに接して思ったのはトマス・モアとフランクリンの言葉だった。 トマス・モアは、英国・ロンドン生まれの15世紀から16世紀の法律家であり、…

1334 野獣的行為と勝手な理屈  カッパドキアの地下都市を想起

「イスラム国」による湯川遥菜さんと後藤健二さん、ヨルダン軍のパイロットモアズ・カサスベ中尉の殺害のニュースに接して思ったのはトマス・モアとフランクリンの言葉だった。 トマス・モアは、英国・ロンドン生まれの15世紀から16世紀の法律家であり、…