写真
「アウラ」と題した写真展を見た。5月26日から31日まで東京・南青山で開かれている市毛實さんの花と野菜に絞った写真展だ。モノクロの光と影を駆使したさまざまな写真からは不思議な生命力が伝わり、会場には深淵な雰囲気が漂っていた。 「アウラ」とい…
3日は節分。歳時記には「立春の前日で、新暦2月3日ごろにあたる。もともと四季それぞれの分かれ目をいう語だが、現在は冬と春の境をいう」(角川学芸出版編)とあり、光の春がそこまで近づいている節目の一日なのだ。朝、自宅周辺は濃い霧に包まれた。外…
たった一枚でも写真の力は大きい―。そんなことを考えながら、日本橋三越で開催中の2013年報道写真展(東京写真記者協会主催)のグランプリ作品「見せましょう!日本の底力を」を見た。一方、同じ写真でも北朝鮮が国営メディアを通じて公表したNO2・張…
カメラといえばデジタルカメラの時代で、フィルムカメラを使うのは写真のプロか、一部の愛好者しかいないといっていいだろう。そんな時代、だれもが枚数を気にせずシャッターを切る。旅先で数多くの写真を撮影してしまい、あとでどれをプリントしたらいいか…
富士山の世界遺産(文化)登録が決まる直前、大阪から上京した友人から一枚の日本画をもらった。雪を抱いた富士山とその前には白い波の海が広がっている。各地から望む富士山の姿を描いた葛飾北斎の「富獄三十六景」や以前のブログで紹介した平松礼二の「2…
主に登場するのは3人という小説を読んだ。スペインの作家、アルトゥーロ・ペレス・レベルテの「戦場の画家」という作品だ。 私はこの作品を読んだあと、人間社会の不条理を主題にしたカミュの「異邦人」をなぜか思い起こした。 戦場の画家は、元戦争カメラ…
一般的な日本人は、信仰心が薄いのではないか。ただし初詣や受験の際には、にわかに信仰心が出るのか寺や神社に詣でるし、旧い神社仏閣が好きな人も多い。しかし、どうみても私を含めて基本的にキリスト教やイスラム教が普及した諸国に比較すれば、ふだんの…