小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

家族

294 何気ない家族の光景 「歩いても 歩いても」

何気ない日常の会話が続きながら、妙に奥の深さを感じさせる映画を見た。是枝裕和監督の「歩いても 歩いても」という題名からして変わった作品だ。 15年前の夏に海の事故で死んだ長男の命日に集まった家族の話である。涙を流したり、手に汗をかいたりはしな…

168 母の命日 旅の空の下で

母の命日は9月6日だ。優しくもあり、厳しい母だった。私は母が大好きで小学校の低学年まで一緒の布団で寝ていた。 しかし、朝、目が覚めるとそこに母はいなかった。早朝から仕事に行き、帰ってくると朝食の準備をしている。ほどんと話はしない。寡黙な人だっ…