2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧
「プル―スト効果」という現象がある。フランスの作家、マルセル・プルースト(1871-1922)の長編小説『失われた時を求めて』で、主人公がマドレーヌを紅茶に浸したとき、その香りをきっかけとして幼いころの記憶が鮮やかに蘇るという描写から名付けられた、…
「プル―スト効果」という現象がある。フランスの作家、マルセル・プルースト(1871-1922)の長編小説『失われた時を求めて』で、主人公がマドレーヌを紅茶に浸したとき、その香りをきっかけとして幼いころの記憶が鮮やかに蘇るという描写から名付けられた、…
定年になったら田舎暮らしをする―。そんな夢を実現している人たちは少なくないだろう。私の知り合いにも何人かいる。映画『愛を積むひと』は妻の希望で北海道・美瑛に東京から移り住んだ夫婦を中心にした大人のメルヘン、あるいはファンタジーといっていい。…
定年になったら田舎暮らしをする―。そんな夢を実現している人たちは少なくないだろう。私の知り合いにも何人かいる。映画『愛を積むひと』は妻の希望で北海道・美瑛に東京から移り住んだ夫婦を中心にした大人のメルヘン、あるいはファンタジーといっていい。…
23日は沖縄にとって特別な日だった。おびただしい犠牲を伴った太平洋戦争・沖縄戦が終結したのが70年前のこの日であり、糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園で沖縄の全戦没者を追悼する「慰霊の日」の追悼式典が行われ、安倍首相も式典に出席し、あいさつ…
23日は沖縄にとって特別な日だった。おびただしい犠牲を伴った太平洋戦争・沖縄戦が終結したのが70年前のこの日であり、糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園で沖縄の全戦没者を追悼する「慰霊の日」の追悼式典が行われ、安倍首相も式典に出席し、あいさつ…
梅雨の時期の花といえば、アジサイだ。この季節を好きという人はそう多くないだろう。だが、この花を見ていると少し気分は落ち着く。植物には南限や北限があるが、アジサイは日本のどこでもみることができる花である。イギリスの旅行作家、イザベラ・バード…
梅雨の時期の花といえば、アジサイだ。この季節を好きという人はそう多くないだろう。だが、この花を見ていると少し気分は落ち着く。植物には南限や北限があるが、アジサイは日本のどこでもみることができる花である。 イギリスの旅行作家、イザベラ・バード…
「あん」はハンセン病(末尾に注)回復者の生き方をテーマにした映画だ。主要な登場人物は3人である。どら焼き店をやっている訳ありの男(永瀬正敏)、そこに放課後に通うかぎっ子の女子中学生(内田伽羅)、どら焼きのにおいに惹かれてやってきて、働かせ…
「あん」はハンセン病(末尾に注)回復者の生き方をテーマにした映画だ。主要な登場人物は3人である。どら焼き店をやっている訳ありの男(永瀬正敏)、そこに放課後に通うかぎっ子の女子中学生(内田伽羅•樹木希林の実の孫)、どら焼きのにおいに惹かれてや…
ことしは戦後70年。あの戦争は遠い存在になったのだろうか。決して、そうとはいえない。国会では集団的自衛権の限定的行使を容認する安保法制が審議中であり、政権は憲法学者が口をそろえて「違憲」だと断じたことに耳を貸そうとしない、頑なな姿勢をとっ…
ことしは戦後70年。あの戦争は遠い存在になったのだろうか。決して、そうとはいえない。国会では集団的自衛権の限定的行使を容認する安保法制が審議中であり、政権は憲法学者が口をそろえて「違憲」だと断じたことに耳を貸そうとしない、頑なな姿勢をとっ…
関東地方まで梅雨入りした。この季節の花といえば紫陽花が一番幅をきかせているようだが、木陰を歩いていると、どくだみの白い花(白く密集して見えるのは総苞で、苞の中心に黄色い花を穂状に付ける=角川・俳句歳時記)が一面に咲いているのを見かける。薬…
関東地方まで梅雨入りした。この季節の花といえば紫陽花が一番幅をきかせているようだが、木陰を歩いていると、どくだみの白い花(白く密集して見えるのは総苞で、苞の中心に黄色い花を穂状に付ける=角川・俳句歳時記)が一面に咲いているのを見かける。 薬…
道端に蛍袋(ホタルブクロ)の花が咲いている。歳時記には釣鐘草、提灯花、風鈴草ともと出ており、同じキキョウ科なのだ。ホタルブクロの花は下を向き、釣鐘草の花は上を向いて咲くらしい。 釣鐘草といえば、小学校で習った『スコットランドの釣鐘草(つりが…
道端に蛍袋(ホタルブクロ)の花が咲いている。歳時記には釣鐘草、提灯花、風鈴草ともと出ており、同じキキョウ科なのだ。ホタルブクロの花は下を向き、釣鐘草の花は上を向いて咲くらしい。 釣鐘草といえば、小学校で習った『スコットランドの釣鐘草(つりが…
詩人・コラムニストの高橋郁男さんが詩誌「コールサック」で連載している『詩のオデュッサイア―ギルガメシュからディランまで、時に磨かれた古今東西の詩句、四千年の旅』という詩論が7回を数え、米国のミュージシャン、ボブ・ディランの『風に吹かれて』(B…
詩人・コラムニストの高橋郁男さんが詩誌「コールサック」で連載している『詩のオデュッサイア―ギルガメシュからディランまで、時に磨かれた古今東西の詩句、四千年の旅』という詩論が7回を数え、米国のミュージシャン、ボブ・ディランの『風に吹かれて』(B…