小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

937 雪国・旭川で聞いたいい話 光はすぐ隣にある

どの人に尋ねても「この冬は雪が多い」という答えが返ってくる。深い雪に覆われた北海道旭川で明るい話を聞いた。この街で私立高校を運営している知人が約束の店にやや遅れて飛び込んできた。彼は開口一番「きょうで就職希望者全員の就職が決まった。102…

937 雪国・旭川で聞いたいい話 光はすぐ隣にある

どの人に尋ねても「この冬は雪が多い」という答えが返ってくる。深い雪に覆われた北海道旭川で明るい話を聞いた。この街で私立高校を運営している知人が約束の店にやや遅れて飛び込んできた。彼は開口一番「きょうで就職希望者全員の就職が決まった。102…

936 政治・メディアに求められる宏大な和解 内部崩壊への備え

思想家・内田樹(たつる)氏の「日本辺境論」を読んだ人は多いだろう。内田氏は最近「呪いの時代」という本を出した。内田氏によると、最近の日本社会は「自己の正当性を主張し、他人の揚げ足を取って喜び、他者の痛みに思いが至らず、幼稚な論理を振り回す…

936 政治・メディアに求められる宏大な和解 内部崩壊への備え

思想家・内田樹(たつる)氏の「日本辺境論」を読んだ人は多いだろう。内田氏は最近「呪いの時代」という本を出した。内田氏によると、最近の日本社会は「自己の正当性を主張し、他人の揚げ足を取って喜び、他者の痛みに思いが至らず、幼稚な論理を振り回す…

935 酒を飲む5つの理由 コリン・ウィルソンの「わが酒の讃歌」より

イギリスの作家・評論家のコリン・ウィルソンの「わが酒の讃歌=うた」(田村隆一訳)を読んだのは1976年(昭和51)のことである。この本はそのまま本棚の奥にひっそりと収まっていた。 ふと、本棚を漁っていて何気なく手に取った。副題には「文学。音…

935 酒を飲む5つの理由 コリン・ウィルソンの「わが酒の讃歌」より

イギリスの作家・評論家のコリン・ウィルソンの「わが酒の讃歌=うた」(田村隆一訳)を読んだのは1976年(昭和51)のことである。この本はそのまま本棚の奥にひっそりと収まっていた。 本棚を漁っていて何気なく手に取った。副題には「文学。音楽・そ…

934 マナーと強い女性の話

人生の大先輩を送る会合があった。異業種交流のようなボランティア活動のような、一種独特の組織から、大先輩が卒業することになった。約10人の集まりの中で、この大先輩は、「この10年でショックを受けたことが2つある」と語った。それは現代を反映し…

934 マナーと強い女性の話

人生の大先輩を送る会合があった。異業種交流のようなボランティア活動のような、一種独特の組織から、大先輩が卒業することになった。約10人の集まりの中で、この大先輩は、「この10年でショックを受けたことが2つある」と語った。それは現代を反映し…

933 厳寒・凍結の北上川 芭蕉が歩いた一関街道

石巻市から登米市に車で行った。一関街道(国道45号~342号=宮城県石巻市から登米市を経て岩手県一関市に至るルート)を北へ向かう。道の左側には、北上川がある。本当は「流れている」と書くべきところなのだが、川は凍結し、スケートリンクのような…

933 厳寒・凍結の北上川 芭蕉が歩いた一関街道

石巻市から登米市に車で行った。一関街道(国道45号~342号=宮城県石巻市から登米市を経て岩手県一関市に至るルート)を北へ向かう。道の左側には、北上川がある。本当は「流れている」と書くべきところなのだが、川は凍結し、スケートリンクのような…

932 寒い冬でも… hanaの2月のつぶやき

昨年8月以降、私のつぶやきがこのブログに出ていないので、どうしたのかという問い合わせが相次いでいる(?)そうです。大丈夫ですよ、元気ですから。顔の毛は白い色が増え、若い時のように、道を歩いていて「かわいい」と声をかけられることは少なくなり…

932 寒い冬でも… hanaの2月のつぶやき

昨年8月以降、私のつぶやきがこのブログに出ていないので、どうしたのかという問い合わせが相次いでいる(?)そうです。大丈夫ですよ、元気ですから。顔の毛は白い色が増え、若い時のように、道を歩いていて「かわいい」と声をかけられることは少なくなり…

931 普天間問題特ダネの行方 一つになった海と空の色の下で

沖縄に所用で行った。空港で地元の新聞・沖縄タイムス朝刊を買うと、一面トップに「米、辺野古断念へ」という大きな見出しが躍っている。4日のことである。 「平安名純代・米国特約記者」という署名記事で、沖縄の米海兵隊のグアムへの移転をめぐり米国防総…

931 普天間問題特ダネの行方 一つになった海と空の色の下で

沖縄に所用で行った。空港で地元の新聞・沖縄タイムス朝刊を買うと、一面トップに「米、辺野古断念へ」という大きな見出しが躍っている。4日のことである。 「平安名純代・米国特約記者」という署名記事で、沖縄の米海兵隊のグアムへの移転をめぐり米国防総…

930 天を怖れよ 小川未明も嘆く世相

児童文学者・小川未明の「天を怖れよ」という短文を読んだ。9歳になった犬を飼っている。ひときわ寒いこの冬でも、元気そのものだ。毎朝の散歩道をすたすたと歩く犬を見ながら、動物に対し深い愛情を示した未明の文章を反芻する。 《人間は物を言うことがで…

930 天を怖れよ 小川未明も嘆く世相

児童文学者・小川未明の「天を怖れよ」という短文を読んだ。9歳になった犬を飼っている。ひときわ寒いこの冬でも、元気そのものだ。毎朝の散歩道をすたすたと歩く犬を見ながら、動物に対し深い愛情を示した未明の文章を反芻する。 《人間は物を言うことがで…