小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

509 歌の風景 少年時代の風あざみ

秋到来を感じる8月の末日だ。先日、井上陽水を取り上げたテレビ番組を見た。その中で「少年時代」という歌が代表作の一つだと井上自身も語っていた。その詩の中に、実在しない植物が書かれているのを知った。 「風あざみ」だ。この歌は「夏が過ぎ 風あざみ …

509 歌の風景 『少年時代』の風あざみ

秋到来を感じる8月の末日だ。先日、歌手の井上陽水を取り上げたテレビ番組を見た。その中で『少年時代』という歌が代表作の一つだと井上自身も語っていた。その詩の中に味わい深い造語があることを知った。「風あざみ」である。 この歌は一番の歌詞に「夏が…

508 ボランティアの年輪  8月の終わりに

8月31日。外は強い雨が降っている。きのう選挙が終わった日本の政治の未来を予感するような(杞憂であってほしい)、そんな8月の終わりである。米国の政治学者は、今後の日本の政治について「不確実な時代がきた」と分析している。「自公」の惨敗ぶりを…

508 ボランティアの年輪 8月の終わりに

8月31日。外は強い雨が降っている。きのう選挙が終わった日本の政治の未来を予感するような(杞憂であってほしい)、そんな8月の終わりである。米国の政治学者は、今後の日本の政治について「不確実な時代がきた」と分析している。「自公」の惨敗ぶりを…

507 夜想曲集(音楽と夕暮れをめぐる5つの物語) カズオ・イシグロの世界

カズオ・イシグロは、独特の感性を持った作家だ。イシグロといえば人生の黄昏を描いた「日の名残り」の印象が強かった。そうしたカテゴリーだけでなく音楽を共通の背景にした5つの短編からは人生の襞といおうか、あるいは陰影を感じ取り、考えることが多か…

507 夜想曲集(音楽と夕暮れをめぐる5つの物語) カズオ・イシグロの世界

カズオ・イシグロは、独特の感性を持った作家だ。イシグロといえば人生の黄昏を描いた「日の名残り」の印象が強かった。そうしたカテゴリーだけでなく音楽を共通の背景にした5つの短編からは人生の襞といおうか、あるいは陰影を感じ取り、考えることが多か…

506 世界陸上マラソンのわき役 トヨタのプリウス

ドイツの首都ベルリンで開かれている世界陸上は大詰めを迎え、男子と女子のマラソンが日本時間22、23の両日相次いで行われた。男子の佐藤が6位入賞をしたのに続いて、女子では尾崎好美が銀メダルを獲得した。そのテレビ中継になぜか日本の車が頻繁に映…

506 世界陸上マラソンのわき役 トヨタのプリウス

ドイツの首都ベルリンで開かれている世界陸上は大詰めを迎え、男子と女子のマラソンが日本時間22、23の両日相次いで行われた。男子の佐藤が6位入賞をしたのに続いて、女子では尾崎好美が銀メダルを獲得した。そのテレビ中継になぜか日本の車が頻繁に映…

505 走ること 人類はどこまで行くのか

世界陸上でジャマイカのウサイン・ボルトが100、200メートルで世界新記録を出して優勝した。特に100の9秒58という数字は、日本人には今後100年経っても、更新できない夢の記録ではないか。ほかの選手と比べて、ゆったりとした雰囲気で走るボ…

505 走ること 人類はどこまで行くのか

世界陸上でジャマイカのウサイン・ボルトが100、200メートルで世界新記録を出して優勝した。特に100の9秒58という数字は、日本人には今後100年経っても、更新できない夢の記録ではないか。ほかの選手と比べて、ゆったりとした雰囲気で走るボ…

504 肝高の阿麻和利・東京公演  ありがとう沖縄の子ら

「沖縄の子どもたちよ、ありがとう」。正直なところ、こう思った。8月19日夜、東京・新宿の厚生年金ホールで行われた現代版組踊「肝高の阿痲和利」の舞台を見る機会があり、そのすさまじいばかりのエネルギーに圧倒され、こんな感想を持った。 この舞台に…

504 肝高の阿麻和利・東京公演  ありがとう沖縄の子ら

「沖縄の子どもたちよ、ありがとう」。正直なところ、こう思った。8月19日夜、東京・新宿の厚生年金ホールで行われた現代版組踊「肝高(きむたか)の阿麻和利(あまわり)」の舞台を見る機会があり、そのすさまじいばかりのエネルギーに圧倒され、こんな…

503 食糧自給率41% お寒い日本の現状

日曜菜園をやっている。小さな畑を借りて、季節の野菜をつくっている。今の時期は、ナスをはじめとして、多くの野菜が収穫できるので、スーパーから買う野菜はそう多くはない。しかし年間を通して、家族が食べるだけの野菜を賄うことはできない。2008年…

503 食糧自給率41% お寒い日本の現状

日曜菜園をやっている。小さな畑を借りて、季節の野菜をつくっている。今の時期は、ナスをはじめとして、多くの野菜が収穫できるので、スーパーから買う野菜はそう多くはない。しかし年間を通して、家族が食べるだけの野菜を賄うことはできない。2008年…

502 稀有な裁判官 「気骨ある判決」

かつて日本の司法界には、2人の稀有な裁判官が存在した。太平洋戦争時代の翼賛選挙無効判決を出した吉田久と、悪法もまた法なりとして、戦後ヤミ物資の購入を拒否して餓死した山口良忠だ。山口の話は社会の教科書に載ったし、テレビドラマにもなったので、…

502 稀有な裁判官 「気骨ある判決」

かつて日本の司法界には、2人の稀有な裁判官が存在した。太平洋戦争時代の翼賛選挙無効判決を出した吉田久と、悪法もまた法なりとして、戦後ヤミ物資の購入を拒否して餓死した山口良忠だ。山口の話は社会の教科書に載ったし、テレビドラマにもなったので、…

501 パソコンにも相性? データ移行に難航

購入して5年が経過したデスクトップ型パソコンの調子が悪くなったため、仕方なく新しいものに買い替えた。OSがウインドウズXPからビスタになったくらいで、操作はそう変わらないし「USBフラッシュメモリ」という重宝な道具があるので、旧パソコン(かろ…

501 パソコンにも相性? データ移行に難航

購入して5年が経過したデスクトップ型パソコンの調子が悪くなったため、仕方なく新しいものに買い替えた。OSがウインドウズXPからビスタになったくらいで、操作はそう変わらないし「USBフラッシュメモリ」という重宝な道具があるので、旧パソコン(かろ…

500 散るぞ悲しき 硫黄島の栗林忠道

太平洋戦争末期の硫黄島で日本軍と米軍が死闘を繰り広げた。日本側の指揮官は栗林忠道だった。 本土防衛のために死を前提に硫黄島の戦いを指揮した栗林は、玉砕を前に大本営あてに訣別電報を送る。その電文と電報の最後に添えられた時世の句の一部が書き改め…

500 散るぞ悲しき 硫黄島の栗林忠道

太平洋戦争末期の硫黄島で日本軍と米軍が死闘を繰り広げた。日本側の指揮官は栗林忠道だった。本土防衛のために死を前提に硫黄島の戦いを指揮した栗林は、玉砕を前に大本営あてに訣別電報を送る。その電文と電報の最後に添えられた時世の句の一部が書き改め…

499 ビル屋上の蜜蜂

東京都心(赤坂1丁目)のビルの屋上でハチミツをご馳走になった。それは全く偶然の出来事だった。 台風が去って夏空が戻ったきょう、東京の空を見つめようと屋上へ出るようとした。ドアを開けると左側に網で仕切った小さな部屋があり蜜蜂の巣箱が何個かある…

499 ビル屋上の蜜蜂

東京都心(赤坂1丁目)のビルの屋上でハチミツをご馳走になった。それは全く偶然の出来事だった。 台風が去って夏空が戻ったきょう、東京の空を見つめようと屋上へ出るようとした。ドアを開けると左側に網で仕切った小さな部屋があり蜜蜂の巣箱が何個かある…

498 台風一過歯痛も去る 立秋が過ぎた朝に

台風9号が去って、関東地方は夏空が戻った。この数日、荒れた天気と同じく気分がすぐれなかった。その原因は、急に歯が痛くなったからだ。 8日の「東京湾大華火祭」見物までは体調はまあよかった。しかし、翌日から右下の親知らず歯が痛んできた。「台風が…

498 台風一過歯痛も去る 立秋が過ぎた朝に

台風9号が去って、関東地方は夏空が戻った。この数日、荒れた天気と同じく気分がすぐれなかった。その原因は、急に歯が痛くなったからだ。 8日の「東京湾大華火祭」見物までは体調はまあよかった。しかし、翌日から右下の親知らず歯が痛んできた。「台風が…

497 ああ借金674万円

財務省の発表によると、国の借金はついに860兆を超えたという。国民1人あたりでは674万円というから、気の遠くなるような金額だ。今月末総選挙が行われるが、こんな巨額の借金を前に、政治家たちは自分の責任をどう考えているのだろう。 たまたまイン…

497 ああ借金674万円

財務省の発表によると、国の借金はついに860兆を超えたという。国民1人あたりでは674万円というから、気の遠くなるような金額だ。今月末総選挙が行われるが、こんな巨額の借金を前に、政治家たちは自分の責任をどう考えているのだろう。 たまたまイン…

496 東京湾大華火祭 火の芸術を楽しむ

前回のブログで、各地で花火大会の中止が相次いでいると書いた。そんな中で、東京の中央区で開かれた「東京湾大華火祭」を見物した。知人が会場の目の前にあるマンションに住んでいて、「ぜひに」と招待された。一見の価値があると思い、途中の混雑を覚悟し…

496 東京湾大華火祭 火の芸術を楽しむ

前回のブログで、各地で花火大会の中止が相次いでいると書いた。そんな中で、東京の中央区で開かれた「東京湾大華火祭」を見物した。知人が会場の目の前にあるマンションに住んでいて、「ぜひに」と招待された。 一見の価値があると思い、途中の混雑を覚悟し…

495 不況で相次ぐ花火大会中止 でもコチラの方は

各地で花火大会が相次いで中止になっているという。大型の大会には2000万円から5000万円の費用がかかるが、不景気で企業を中心にした協賛金が獲得できず、中止に追い込まれてしまうのだ。花火は郷愁を呼ぶ伝統行事だ。それが開催できないほど、日本…

495 不況で相次ぐ花火大会中止 でもコチラの方は

各地で花火大会が相次いで中止になっているという。大型の大会には2000万円から5000万円の費用がかかるが、不景気で企業を中心にした協賛金が獲得できず、中止に追い込まれてしまうのだ。花火は郷愁を呼ぶ伝統行事だ。それが開催できないほど、日本…