2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧
「共喰い」という作品で芥川賞を受賞した田中慎弥の、斜に構えた受賞後の会見が話題になっている。 女優のシャーリー・マクレーンがアカデミー賞に何回もノミレートされた後にやっと受賞した際「私がもらって当然」と話したことを引用して「大体そういう感じ…
「共喰い」という作品で芥川賞を受賞した田中慎弥の、斜に構えた受賞後の会見が話題になっている。 女優のシャーリー・マクレーンがアカデミー賞に何回もノミレートされた後にやっと受賞した際「私がもらって当然」と話したことを引用して「大体そういう感じ…
私は食通ではないしグルメでもない。地方へ出かける機会が多いが、その土地の名物料理を食べる興味はあまりない。だが、たまたま連続して名物の魚を食べる機会があり、日本の食の豊かさを体験した。 関アジという言葉は何となく知っていた。しかし、それが具…
私は食通ではないしグルメでもない。地方へ出かける機会が多いが、その土地の名物料理を食べる興味はあまりない。だが、たまたま連続して名物の魚を食べる機会があり、日本の食の豊かさを体験した。 関アジという言葉は何となく知っていた。しかし、それが具…
北国生まれの人間にとって雪は懐かしい存在だ。ほとんど雪が降らない首都圏にも、昨夜から未明にかけて雪が降った。「更けゆくや雨降り変はる夜の雪」(小沢碧童)。師の河東碧梧桐の通夜の句だそうだが、今回の雪はまさしくこの句の通りだった。朝になって…
北国生まれの人間にとって雪は懐かしい存在だ。ほとんど雪が降らない首都圏にも、昨夜から未明にかけて雪が降った。「更けゆくや雨降り変はる夜の雪」(小沢碧童)。師の河東碧梧桐の通夜の句だそうだが、今回の雪はまさしくこの句の通りだった。 朝になって…
東日本大震災を書いた2人の芥川賞作家の本を読んだ。順に書くと玄侑宗久の「福島に生きる」と辺見庸の「瓦礫の中から言葉を」だ。 玄侑は文字通り福島に生まれ、いまも福島の三春で生活をしている。後者の辺見は同じ被災地でも、津波の被害が最大だった宮城…
東日本大震災を書いた2人の芥川賞作家の本を読んだ。順に書くと玄侑宗久の「福島に生きる」と辺見庸の「瓦礫の中から言葉を」だ。 玄侑は文字通り福島に生まれ、いまも福島の三春で生活をしている。 後者の辺見は同じ被災地でも、津波の被害が最大だった宮…
先日、富山・立山連峰の話を書いた。圧倒的な姿に言葉は不要と思った。その富山でこよなくこの山を愛する人に出会った。富山県高岡市の作道和宏さん(70)である。63歳でバス運行会社を起こし、68歳で障害者自立支援のNPOを立ち上げた起業家だ。悠…
先日、富山・立山連峰の話を書いた。圧倒的な姿に言葉は不要と思った。その富山でこよなくこの山を愛する人に出会った。富山県高岡市の作道和宏さん(70)である。63歳でバス運行会社を起こし、68歳で障害者自立支援のNPOを立ち上げた起業家だ。 悠…
いまあるかどうかは分からないが、かつて会社の保養所や温泉旅館には娯楽施設として卓球台があった。下手なもの同士がのんびりと小さなボールを返し合う。「ピンポン」という言葉を聞くと、そうした光景を連想する。そのピンポンを日本語では卓球という。テ…
いまあるかどうかは分からないが、かつて会社の保養所や温泉旅館には娯楽施設として卓球台があった。下手なもの同士がのんびりと小さなボールを返し合う。「ピンポン」という言葉を聞くと、そうした光景を連想する。そのピンポンを日本語では卓球という。テ…
80歳になった高倉健さんが6年ぶりに出演する映画が8月に公開されるという。撮影中、高倉さんは台本に東日本大震災直後に撮影された1枚の少年の写真を貼り付けて持ち歩いていると新聞に出ていた。 その写真を見ると「ギュッと気合が入る」のだそうだ。東…
80歳になった高倉健さんが6年ぶりに出演する映画が8月に公開されるという。撮影中、高倉さんは台本に東日本大震災直後に撮影された1枚の少年の写真を貼り付けて持ち歩いていると新聞に出ていた。 その写真を見ると「ギュッと気合が入る」のだそうだ。 …
きょうで阪神淡路大震災(1995年1月17日)から17年になった。長い歳月が流れたにもかかわらず、あの日のことはよく覚えている。人は自分の生涯で「忘れることができない」幾日かを持っている。喜びと悲しみの個人史であり、昨年の3月11日は現代…
きょうで阪神淡路大震災(1995年1月17日)から17年になった。長い歳月が流れたにもかかわらず、あの日のことはよく覚えている。人は自分の生涯で「忘れることができない」幾日かを持っている。喜びと悲しみの個人史であり、昨年の3月11日は現代…
「真実を基に作られたマイウェイの世界」と映画のパンフには書かれてある。第二次世界大戦の大きな分岐点になった連合軍のノルマンディ上陸作戦後、一人の東洋人が捕虜として連合軍の尋問を受ける写真が残っていた。 この映画はこの東洋人捕虜という「事実」…
「真実を基に作られたマイウェイの世界」と映画のパンフには書かれてある。第二次世界大戦の大きな分岐点になった連合軍のノルマンディ上陸作戦後、一人の東洋人が捕虜として連合軍の尋問を受ける写真が残っていた。 この映画はこの東洋人捕虜という「事実」…
先日、富山を旅し、地元の人でもまれにしか見ることができない立山連峰の雄大な冬景色に接した。静かな威容は過ぎた年の大震災でくじけかけ、萎えた心にカンフル注射をしたような、生きていることを実感させる劇的な効果をもたらした。(写真をクリックする…
先日、富山を旅し、地元の人でもまれにしか見ることができない立山連峰の雄大な冬景色に接した。静かな威容は過ぎた年の大震災でくじけかけ、萎えた心にカンフル注射をしたような、生きていることを実感させる劇的な効果をもたらした。(写真をクリックする…
プロや社会人、大学という上の年代に比べたら高校生が技術的にも体力的にも劣っているのはだれもが思うことだ。だが、「一瞬の時間も無駄にしない」という点では、高校生のスポーツはひけをとらない。というよりも先輩たちに優っているといっていい。全日本…
プロや社会人、大学という上の年代に比べたら高校生が技術的にも体力的にも劣っているのはだれもが思うことだ。だが、「一瞬の時間も無駄にしない」という点では、高校生のスポーツはひけをとらない。というよりも先輩たちに優っているといっていい。全日本…
富安風生は「ななくさもきのふと過ぎし身のほとり」(七草も過ぎ、松の内も過ぎた。閑日の身辺。松過ぎという時期の、ふと心をよぎった虚脱感=山本健吉)という、七草を題材にした句を残した。きょうは1月8日、七草も過ぎた3連休の中日である。 そういえ…
富安風生は「ななくさもきのふと過ぎし身のほとり」(七草も過ぎ、松の内も過ぎた。閑日の身辺。松過ぎという時期の、ふと心をよぎった虚脱感=山本健吉)という、七草を題材にした句を残した。きょうは1月8日、七草も過ぎた3連休の中日である。 そういえ…
新年早々に読んだ本は、伊集院静の推理小説「星月夜」(文藝春秋)だった。書店に行くと東野圭吾や道尾秀介、京極夏彦ら推理小説の部類に入る本が店頭を大きく飾っている。 書店の店員の投票で選ばれる「本屋大賞」(2004年からスタート)の2011年大…
新年早々に読んだ本は、伊集院静の推理小説「星月夜」(文藝春秋)だった。書店に行くと東野圭吾や道尾秀介、京極夏彦ら推理小説の部類に入る本が店頭を大きく飾っている。 書店の店員の投票で選ばれる「本屋大賞」(2004年からスタート)の2011年大…
「僕が苦しいのは1時間ちょっとです。福島の人たちに比べたらきつくないです」。東京箱根往復駅伝、往路5区(23・4キロ)をトップで走り切った東洋大学の山登りの天才・柏原竜二は、走り終えた後、インタビューでこう答えた。東日本大震災と原発事故に…
「僕が苦しいのは1時間ちょっとです。福島の人たちに比べたらきつくないです」。東京箱根往復駅伝、往路5区(23・4キロ)をトップで走り切った東洋大学の山登りの天才・柏原竜二は、走り終えた後、インタビューでこう答えた。 東日本大震災と原発事故に…
朝起きると、雨がぱらついていた。これでは「初日の出」は見ることができないと思った。例年なら初日の出を見るために朝7時前に飼い犬のhanaとともに遊歩道に出ているが、ことしはやめた。天気が悪いなら、hanaの散歩はもう少し後にしようと布団に…
朝起きると、雨がぱらついていた。これでは「初日の出」は見ることができないと思った。例年なら初日の出を見るために朝7時前に飼い犬のhanaとともに遊歩道に出ているが、ことしはやめた。 天気が悪いなら、hanaの散歩はもう少し後にしようと布団に…