小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

845 ある知人からの便り 震災の惨状は旧満州そのもの!

l昨年1月、このブログで「生獄」という本を紹介した。著者は旧満州(中国東北部)で7歳のとき終戦を迎え、苦難の体験をした柏実さんだ。その柏さんからこのブログに関する便りをいただいた。ブログ「小径を行く」は、匿名で書いているので、彼はこの存在を…

845 ある知人からの便り 震災の惨状は旧満州そのもの!

昨年1月、このブログで「生獄」という本を紹介した。著者は旧満州(中国東北部)で7歳のとき終戦を迎え、苦難の体験をした柏実さんだ。その柏さんからこのブログに関する便りをいただいた。ブログ「小径を行く」は、匿名で書いているので、彼はこの存在を…

844 心に響く「歌」と「絵」 やすらぎをもたらす2つの美

ことしは本当にため息を吐いた。それは私だけではないはずだ。多くの日本人が行く末を不安に思い、東日本大震災で避難生活を余儀なくされている人たちのニュースに接し、体に悪いため息を吐いている。それは、まだ当分続くだろう。 そうした悩める魂を救うの…

844 心に響く「歌」と「絵」 やすらぎをもたらす2つの美

ことしは本当にため息を吐いた。それは私だけではないはずだ。多くの日本人が行く末を不安に思い、東日本大震災で避難生活を余儀なくされている人たちのニュースに接し、体に悪いため息を吐いている。それは、まだ当分続くだろう。 そうした悩める魂を救うの…

843 日本再生のシンボルに 女子W杯優勝の金字塔

ドイツで開かれていたW杯の女子サッカーで「なでしこ」日本チームが米国をPK戦の末に破って優勝した。東日本大震災で元気をなくした日本復興の象徴ともいえる快挙だ。眠い目をこすりながらテレビを見た。 延長戦後半、2-2になったあと、終了間際に米国…

843 日本再生のシンボルに 女子W杯優勝の金字塔

ドイツで開かれていたW杯の女子サッカーで「なでしこ」日本チームが米国をPK戦の末に破って優勝した。東日本大震災で元気をなくした日本復興の象徴ともいえる快挙だ。 眠い目をこすりながらテレビを見た。 延長戦後半、2-2になったあと、終了間際に米…

842 ニイハオ店主の個人史(4)完 仕事の鬼として

生活もひどい時よりは少しよくなってきたので、16歳から知人の紹介で大工の見習いに行くことになりました。私の師匠は優れた才能を持っていました。 仕事が終わった夜、いつも私の耳を引っ張って私を起こし、修理を手伝わせました。その時は「師匠は何とい…

842 ニーハオ店主の個人史(4)完 仕事の鬼として

生活もひどい時よりは少しよくなってきたので、16歳から知人の紹介で大工の見習いに行くことになりました。私の師匠は優れた才能を持っていました。 仕事が終わった夜、いつも私の耳を引っ張って私を起こし、修理を手伝わせました。その時は「師匠は何とい…

841 歯車が狂うと・・・ 想像力の欠如、それとも確信犯?

腹を立てるのは体に悪いといわれる。できるだけ笑顔で過ごすことが健康を維持する秘けつでもあるそうだ。それを知りつつ、最近腹を立てることが少なくない。 東日本大震災と東電福島第一原発事故の国や東電の対応には「憤激」という言葉を使わざるを得ないほ…

841 歯車が狂うと・・・ 想像力の欠如、それとも確信犯?

腹を立てるのは体に悪いといわれる。できるだけ笑顔で過ごすことが健康を維持する秘けつでもあるそうだ。それを知りつつ、最近腹を立てることが少なくない。 東日本大震災と東電福島第一原発事故の国や東電の対応には「憤激」という言葉を使わざるを得ないほ…

840 ニイハオ店主の個人史(3) 14歳、大人に交じり建築現場へ

当時、旅順はソ連人が多くて、全人口の半分くらいいたそうです。全部軍人ではなく、軍人の奥さんや子どももいました。ソ連人は毎朝石炭のガラをごみ場に捨てます。中にはパンの耳、ジャガイモの皮、キャベツの外側の葉を混ぜて捨てるのです。 私が12歳、章…

840 ニーハオ店主の個人史(3) 14歳、大人に交じり建築現場へ

当時、旅順はソ連人が多くて、全人口の半分くらいいたそうです。全部軍人ではなく、軍人の奥さんや子どももいました。ソ連人は毎朝石炭のガラをごみ場に捨てます。中にはパンの耳、ジャガイモの皮、キャベツの外側の葉を混ぜて捨てるのです。 私が12歳、章…

839 ニイハオ店主の個人史(2) 終戦・貧窮の生活に

私は薩拉斉県にいた時、馬に乗って薩拉斉を2時間で一回りしました。当時車の燃料はガソリンではなく木炭でしたので、馬は車より速く走ることができました。1945年、日中戦争が終わりに近づくと、人々の生活は大変苦しくなりました。 夜、近くで戦争があ…

839 ニーハオ店主の個人史(2) 終戦・貧窮の生活に

私は薩拉斉県にいた時、馬に乗って薩拉斉を2時間で一回りしました。当時車の燃料はガソリンではなく木炭でしたので、馬は車より速く走ることができました。1945年、日中戦争が終わりに近づくと、人々の生活は大変苦しくなりました。 夜、近くで戦争があ…

838 ニイハオ店主の個人史(1) 日本人の父と中国人の母

30年来の友人で、蒲田を中心に中華料理店を営む八木功さんが77歳になった。喜寿である。この30年、彼は一日も休まず働き続け、彼の「ニイハオ」という店は、知る人ぞ知る存在にまで発展した。 八木さんの誕生日の7月9日、彼の家族、一族とともに喜寿…

838 ニーハオ店主の個人史(1) 日本人の父と中国人の母

30年来の友人で、蒲田を中心に中華料理店を営む八木功さんが77歳になった。喜寿である。この30年、彼は一日も休まず働き続け、彼の「ニーハオ」という店は、知る人ぞ知る存在にまで発展した。 八木さんの誕生日の7月9日、彼の家族、一族とともに喜寿…

837 表現者は現場を踏んで 寂聴さんの含蓄ある言葉

以前のブログでも書いたが、岩手県の平泉が世界(文化)遺産に登録された。このニュースは被災地・被災者を勇気付けることだろう。友人が最近、平泉と縁の深い作家の瀬戸内寂聴さんに会った。その話を聞き、89歳の高齢になっても意気軒昂な作家の力強さを…

837 表現者は現場を踏んで 寂聴さんの含蓄ある言葉

以前のブログでも書いたが、岩手県の平泉が世界(文化)遺産に登録された。このニュースは被災地・被災者を勇気付けることだろう。友人が最近、平泉と縁の深い作家の瀬戸内寂聴さんに会った。その話を聞き、89歳の高齢になっても意気軒昂な作家の力強さを…

836 原子の分裂という宇宙の根源的な力 APの歴史にみる原爆報道

米国の通信社・APの、社史ともいうべき「BREAKING NEWS」(ブレーキング ニュース)=AP通信社の記者たちは戦争、平和、世界のニュースをいかに取材してきたか=という本が新聞通信調査会から届いた。1940年以来67年ぶりにAPの歴史…

836 原子の分裂という宇宙の根源的な力 APの歴史にみる原爆報道

米国の通信社・APの、社史ともいうべき「BREAKING NEWS」(ブレーキング ニュース)=AP通信社の記者たちは戦争、平和、世界のニュースをいかに取材してきたか=という本が新聞通信調査会から届いた。1940年以来67年ぶりにAPの歴史…