小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

自然現象

175 秋の海もいい 九十九里にて

九十九里は自宅から車で1時間もかからない。時折車で出かける。ただ、海を見るだけでいい。心が和む。周囲にいまでいう「里山」がある家で生まれ、育った。海とは縁のない少年時代だった。山は私の友達といってよかった。長じて、海近くで生活するようになっ…

162 世界遺産ミルフォード・サウンドで虹を見る NZの南島にて

「北海道の然別湖と似たようなものだな」と、半ばばかにしていた。それが間違いと気づくのに時間はかからなかった。世界遺産「ミルフォード・サウンド」(ニュージーランド)の船の旅は、強烈な印象を私に与えたのである。 映像や写真では味わうことができな…

161 南十字星を見る NZの北島にて

私の子どものころの日本は、夜はいまのように明るくはなかった。というよりも、街灯は少なく、冬空に輝く星は美しく見えた。(写真はロトルアの温泉に面した湖) しかし、大都市に住む現在はそうした星空を楽しんで見ることはなくなった。そして、夜空を見上…

159 ペットにはつらい季節 hanaのため息

このところ、私の家で飼っているゴールデンレトリーバーの「hana」は散歩を嫌がる。朝も夕方も散歩に連れ出そうとすると、横になって寝たふりをするのである。この暑さに参り、エアコンの効いた部屋の方が楽だと、動物的勘が働くのだろうか。 仕方なく、リー…

156 夏の過ごし方 エアコンとの付き合い

このところの猛暑で、熱中症患者が多発している。高齢者の犠牲が目立つ。19日には東京・目黒区でアパート暮らしの老夫婦が熱中症で亡くなったというニュースがあった。日本の夏は、北海道を除いて気温も湿度も高くて、過ごしにくいと外国人にいわれていたが…

65 南極の石 タロジロを思う

わが家の床の間に、こぶしよりやや大きい南極の石が飾ってある。南極観測に行った友人からだいぶ以前にもらったものだ。 彼は故人になってしまい、長い間南極の石の存在も忘れいていた。先日お台場の船の科学館で「南極展」を見た際、そこに隕石や石が展示さ…

42 深まる秋

暦の上では冬に入っている. 私の散歩コースである遊歩道は「深まる秋」一色という気配だ。このところの冷え込みで、けやきの葉は一段と色づき、強い風に吹き飛ばされていく。木の葉を集める人の姿も目に付くようになった。好天の日は散歩をするのに最高の季…

38 自然の脅威(続)

北海道佐呂間町の竜巻被害は、自然の脅威を示している。亡くなった9人の方に哀悼の意を表したい。 物理学者で、随筆家の寺田寅彦の「天災は忘れたころにやってくる」という警句は有名だ。 だが、この警句そのものは、彼の作品や論文にはないという。大きな…