歌
詩人・コラムニストの高橋郁男さんが詩誌「コールサック」で連載している『詩のオデュッサイア―ギルガメシュからディランまで、時に磨かれた古今東西の詩句、四千年の旅』という詩論が7回を数え、米国のミュージシャン、ボブ・ディランの『風に吹かれて』(B…
夕方、近所の道を散歩していたら、東の空に虹がかかっていた。ここ数日は残暑とともに局地的に雨が降っている。その後で、目を楽しませてくれる虹の現象が発生するのだから、自然界はやはり驚異である。虹もまた偉大な自然の一部なのだ。 そう思いながら、散…
ソプラノ歌手の鮫島有美子が歌った「四季」というCDがある。春夏秋冬それぞれ1枚に季節の歌20曲ずつが入っている。春のディスクには「故郷を離るる歌」というドイツ民謡があり、格調高い吉丸一昌の詞が付いている。それは、原発事故で家を離れ避難所暮…
春の選抜高校野球は、沖縄の興南が東京の日大三高を延長戦の末、10―5で破り、初優勝した。 興南の島袋と日大三の山崎の両エースとも疲れていたに違いない。しかし、それを感じさせない投球は、素晴らしかった。本音で言うと今回は山崎君の日大三を勝たせ…
校歌のなぞを探って、作詩・作曲者の山本正夫の直系の孫である山本晴美さんが東京都板橋区で幼稚園の園長をしていることを知った、東舘小の宍戸校長と矢祭町教育委員会の片野委員長は福島県から上京し3月31日、晴美さんを訪ねた。(多くの校歌を作曲した…
福島県立図書館所蔵の近代音楽年鑑(昭和17年版)には、山本正夫の住所として東京都板橋区上坂6-50-2とあり、「帝都学園女学校校長」と記されている。 これを頼りに、宍戸さんの調査に協力している矢祭町教育委員会の片野宗和委員長が、山本の孫の晴美…
東舘小学校は、戦後十数年校歌が歌われない時期があったという。当時の在校生に聞くと、その通りで校歌の代わりに、郡全体の体育祭(南部8校対抗戦)のときに歌う「応援歌」を入学式や卒業式などの行事の際に合唱した記憶があると、口をそろえて言う。 なぜ…
童謡の「夕焼け小焼け」は、郷愁を誘う歌だ。作詞をしたのは中村雨紅という東京の教師であり、作詞家だった。彼は日本でも有数の作詞家、野口雨情に憧れ、その一字をもらい「雨情」に染まるという意味を込めて「雨紅」というペンネームをつけたという。 その…
最近、DVDに記録された映像とともにうれしい知らせが届いた。それは歌の力を思わせるものだった。 昨年9月、私はラオスにいた。その総集編(11月)に書いたように、ラオスのいなかの小学校に、日本の小学校の校歌をプレゼントする授業に立ち会った。あ…
札幌で生活をしたことがある。最初が1990年初めの1年半で、次が10年後の2000年代初めの2年間だ。合わせても3年半という短い期間だが「第二の故郷」と自称するほど北海道が好きになった。 北海道を離れる人と一緒に同僚たちが肩を組みながら「知…
秋到来を感じる8月の末日だ。先日、井上陽水を取り上げたテレビ番組を見た。その中で「少年時代」という歌が代表作の一つだと井上自身も語っていた。その詩の中に、実在しない植物が書かれているのを知った。 「風あざみ」だ。この歌は「夏が過ぎ 風あざみ …
「一年のうちで一番いいのは、いまごろだな」「そうね。さわやかで新緑も美しい。いろいろな花も咲いているし、やはり晩春から初夏がいいね」「生まれたのも秋だし、私は秋が好きだなあ」。最近の家族の会話の一部である。 日本は四季折々、美しい自然を楽し…
最近、ユーチューブという動画サイトで、いろいろな動画を見ることができるようになった。先日紹介した英国のスーザン・ボイルさんの映像は、世界各国で驚くほど見られているという。 それだけインターネットの普及が著しいということなのだろう。友人の1人…
いま、イギリスだけでなく、全世界を驚かせているのがスーザン・ボイルさん(47)という女性のユーチューブ映像だろう。 わずか7分余りの映像から、映画を見ているような不思議な感動を受けるのだ。「人は見かけによらない」というが、それを立証したのが…
「ふるさと」の条件は何だろうか。高野辰之作詞、岡野貞一作曲の小学校唱歌の「故郷」の詩はだれでも知っている。 兎追いしかの山 小鮒(こぶな)釣りしかの川 夢は今もめぐりて 忘れがたき故郷 如何(いか)にいます父母 恙(つつが)なしや友がき 雨に風に…