小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

390 フランス革命から220年 衰退する仏の新聞

フランスのサルコジ大統領が、成人に当たる18歳の誕生日を迎えた市民には、向こう1年間新聞代を無料にするという政策を発表した。大統領は「若いころから新聞を読む習慣をつけないといけない」と語ったというが、若者の新聞離れ現象が日本だけではないこ…

390 フランス革命から220年 衰退する仏の新聞

フランスのサルコジ大統領が、成人に当たる18歳の誕生日を迎えた市民には、向こう1年間新聞代を無料にするという政策を発表した。大統領は「若いころから新聞を読む習慣をつけないといけない」と語ったというが、若者の新聞離れ現象が日本だけではないこ…

389 食べるためには アフガンの人身売買

昨年、タイを舞台にした映画「闇の子供たち」(阪本順治監督)を見て衝撃を受けた。生活難の親が食べるために幼い子供を売り、その子供たちは児童買春の相手となり、さらには臓器移植のために殺害されるという、重いテーマを扱った映画だった。 臓器移植のた…

389 食べるためには アフガンの人身売買

昨年、タイを舞台にした映画「闇の子供たち」(阪本順治監督)を見て衝撃を受けた。生活難の親が食べるために幼い子供を売り、その子供たちは児童買春の相手となり、さらには臓器移植のために殺害されるという、重いテーマを扱った映画だった。 臓器移植のた…

388 ホームホスピスとは 宮崎のかあさんの家訪問記

2006年12月、末期のがん患者らを受け入れるホスピスや在宅緩和施設を運営する3人の話を聞いた。そのうち2つの施設、東京・山谷のホスピス「きぼうのいえ」と仙台の在宅緩和センター「虹」には翌2007年にお邪魔し、あらためて命の瀬戸際にある人…

388 ホームホスピスとは 宮崎のかあさんの家訪問記

2006年12月、末期のがん患者らを受け入れるホスピスや在宅緩和施設を運営する3人の話を聞いた。そのうち2つの施設、東京・山谷のホスピス「きぼうのいえ」と仙台の在宅緩和センター「虹」には翌2007年にお邪魔し、あらためて命の瀬戸際にある人…

387 オバマ新大統領はヒーローか 格調高い就任演説

米国の44代大統領に就任したバラク・オバマ氏の「就任演説全文」を新聞で読んだ。どの新聞も夕刊で1頁を割いて報じていた。 政治家の演説全文、特に日本の政治家のものは内容的にも格調が低く、読む気がしなかった。しかし世界が経済危機に瀕している時代…

387 オバマ新大統領はヒーローか 格調高い就任演説

米国の44代大統領に就任したバラク・オバマ氏の「就任演説全文」を新聞で読んだ。どの新聞も夕刊で1頁を割いて報じていた。政治家の演説全文、特に日本の政治家のものは内容的にも格調が低く、読む気がしなかった。しかし世界が経済危機に瀕している時代…

386 一流の島人(しまんちゅう)になりたい

沖縄在住の平田大一さんの「南風(バイカジ)・海風(ウミカジ)に吹かれて」(かんき出版)という本を読んだ。平田さんは、テレビドラマ「ちゅらさん」で有名になった小浜島の出身で、東京の大学を卒業後、沖縄に戻り「島おこし」のためさまざまな活動をす…

386 一流の島人(しまんちゅう)になりたい

沖縄在住の平田大一さんの「南風(バイカジ)・海風(ウミカジ)に吹かれて」(かんき出版)という本を読んだ。平田さんは、テレビドラマ「ちゅらさん」で有名になった小浜島の出身で、東京の大学を卒業後、沖縄に戻り「島おこし」のためさまざまな活動をす…

385 宮崎のそば博士の生き方

勘違いは恐ろしい。昨年末のブログで、行ったことがないのは宮崎、大分、鳥取の3県だけだと書いた。ところが、よく考えてみたら、宮崎は20数年前に行っていたのだ。しかも、個性ある生活を送っている人に会っていたではないか。高齢化社会の理想の生き方をし…

385 宮崎のそば博士の生き方

勘違いは恐ろしい。昨年末のブログで、行ったことがないのは宮崎、大分、鳥取の3県だけだと書いた。ところが、よく考えてみたら、宮崎は20数年前に行っていたのだ。しかも、個性ある生活を送っている人に会っていたではないか。高齢化社会の理想の生き方をし…

384 凍てつく朝に 心に太陽を

ブログ紹介にも書いている通り、ほぼ毎日犬の散歩をしている。そのコースに小さな池があるが、この冬初めてこの池の半分に氷が張っているのを見た。寒さで耳が痛くなり、手袋をしていても手先は冷たい。一年で一番寒い季節なのだから、池に氷が張っても驚く…

384 凍てつく朝に 心に太陽を

ブログ紹介にも書いている通り、ほぼ毎日犬の散歩をしている。そのコースに小さな池があるが、この冬初めてこの池の半分に氷が張っているのを見た。寒さで耳が痛くなり、手袋をしていても手先は冷たい。一年で一番寒い季節なのだから、池に氷が張っても驚く…

383 道元の四季の歌 映画「禅 ZEN」

一般的な日本人は信仰心が薄いのではないかと、以前のブログで書いたことがある。しかし、現代のような「混迷の時代」では、宗教に対する関心が高くなるのは当然かもしれない。 曹洞宗の開祖、道元の生涯を描いた映画「禅 ZEN」を見た。鎌倉時代、中国に…

383 道元の四季の歌 映画「禅 ZEN」

一般的な日本人は信仰心が薄いのではないかと、以前のブログで書いたことがある。しかし、現代のような「混迷の時代」では、宗教に対する関心が高くなるのは当然かもしれない。 曹洞宗の開祖、道元の生涯を描いた映画「禅 ZEN」を見た。鎌倉時代、中国に…

382 英国で最も不快なものはカラオケ 日本のワーストワンは

英国から、面白いニュースが伝わってきた。英国政府が2500人以上の大人を対象に「最も重要と思いつつ、最も不快に感じる発明品」について調査したところ、日本発祥のカラオケが1位になったというのだ。 携帯電話やゲーム機を抑えてトップになった背景は…

382 英国で最も不快なものはカラオケ 日本のワーストワンは

英国から、面白いニュースが伝わってきた。英国政府が2500人以上の大人を対象に「最も重要と思いつつ、最も不快に感じる発明品」について調査したところ、日本発祥のカラオケが1位になったというのだ。 携帯電話やゲーム機を抑えてトップになった背景は…

381 どうなる定額給付金 過去の二の舞か

定額給付金が第2次補正予算に盛り込まれ、閣僚が受け取るとか、辞退するとかがニュースになっている。オーストラリアでは12月のクリスマスを前に景気刺激策の一部として、全国民を対象に一時給付金104億豪ドル(約6436億円)が支給された。これが…

381 どうなる定額給付金 過去の二の舞か

定額給付金が第2次補正予算に盛り込まれ、閣僚が受け取るとか、辞退するとかがニュースになっている。オーストラリアでは12月のクリスマスを前に景気刺激策の一部として、全国民を対象に一時給付金104億豪ドル(約6436億円)が支給された。これが…

380 日本が燃えた時代の物語 オリンピックの身代金

東京五輪が開かれたのは、45年前の1964年10月のことだ。日本は敗戦から19年、経済の高度成長時代に入っていた。復活を遂げた日本の象徴がオリンピック開催だった。しかし、東京と地方の格差はこのころから次第に広がっていく。 直木賞作家、奥田英…

380 日本が燃えた時代の物語 オリンピックの身代金

東京五輪が開かれたのは、45年前の1964年10月のことだ。日本は敗戦から19年、経済の高度成長時代に入っていた。復活を遂げた日本の象徴がオリンピック開催だった。しかし、東京と地方の格差はこのころから次第に広がっていく。 直木賞作家、奥田英…

379 人を支える存在に

最近、懐かしい顔に出会った。大谷藤郎さん、84歳だ。ハンセン病(かつて、らいと呼ばれた)隔離政策の誤りを指摘した信念の人だ。 旧厚生省の官僚OB(医系技官トップの医務局長で退官)ながら、退官後「らいは治る。患者を隔離しておくらい予防法は人権侵…

379 人を支える存在に

最近、懐かしい顔に出会った。大谷藤郎さん、84歳だ。ハンセン病(かつて、らいと呼ばれた)隔離政策の誤りを指摘した信念の人だ。旧厚生省の官僚OB(医系技官トップの医務局長で退官)ながら、退官後「らいは治る。患者を隔離しておくらい予防法は人権侵…

378 野島崎のアロエの花

新年のある一日、勝浦から館山、白浜に至る房総半島を回った。柔らかい日差しの中で色とりどりのポピーの花が咲いている。房総半島最南端にある野島崎灯台に行くと、周辺では、橙色のアロエの花が観光客の目をひいている。 のんびりと海を見つめ、カメラを構…

378 野島崎のアロエの花

新年のある一日、勝浦から館山、白浜に至る房総半島を回った。柔らかい日差しの中で色とりどりのポピーの花が咲いている。房総半島最南端にある野島崎灯台に行くと、周辺では、橙色のアロエの花が観光客の目をひいている。 のんびりと海を見つめ、カメラを構…

377 天才の出現 箱根駅伝で輝いた柏原

箱根駅伝をテレビで見るのが正月の恒例だ。その箱根に恐るべき新人選手が現れた。東洋大の1年生、柏原竜二選手だ。 往路の最終区の5区は箱根の山登りの区間で、一番過酷な区間だ。過去に名ランナーがこの区間に挑んだが、柏原はそうした先輩たちの記録を破…

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箱根駅伝をテレビで見るのが正月の恒例だ。その箱根に恐るべき新人選手が現れた。東洋大の1年生、柏原竜二選手だ。往路の最終区の5区は箱根の山登りの区間で、一番過酷な区間だ。過去に名ランナーがこの区間に挑んだが、柏原はそうした先輩たちの記録を破…

376 新年の風景 09年

朝、ふだんよりやや遅く起き、慌てて着替えて外に出た。もう間に合わないかと思った。初日の出である。だいぶ明るくなっている。遊歩道には、散歩の人たちの姿が目立つ。でも、間に合った。太陽が思い切り、輝いて見えた。 暮れに左足を痛めたので、犬のha…

376 新年の風景 09年

朝、ふだんよりやや遅く起き、慌てて着替えて外に出た。もう間に合わないかと思った。初日の出である。だいぶ明るくなっている。遊歩道には、散歩の人たちの姿が目立つ。でも、間に合った。太陽が思い切り、輝いて見えた。 暮れに左足を痛めたので、犬のha…