小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

770 99歳と零歳 澄んだ心

先日、聴覚障害の子どものために日本手話を第一言語に、日本語の読み書き(書記日本語)を第二言語として教える「明晴学園」を訪問した。 東京都品川区八潮の廃校になった小学校を利用した日本初のバイリンガルの私立ろう学校だ。この学校に通う子どもたちの…

770 99歳と零歳 澄んだ心

先日、聴覚障害の子どものために日本手話を第一言語に、日本語の読み書き(書記日本語)を第二言語として教える「明晴学園」を訪問した。 東京都品川区八潮の廃校になった小学校を利用した日本初のバイリンガルの私立ろう学校だ。この学校に通う子どもたちの…

769 幸福の国ブータン 若い画家の個展「景色と面影」

詩人の故飯島正治さんの長男で画家の誠さんが東京・京橋の画廊で「景色と面影」という個展を開いた。30数点の淡い色彩の作品の中にブータンの自然を描いた「道」など2点があった。ブータンは日本人にはなじみの薄い国だ。私が2009年に訪れたラオスと…

769 幸福の国ブータン 若い画家の個展「景色と面影」

詩人の故飯島正治さんの長男で画家の誠さんが東京・京橋の画廊で「景色と面影」という個展を開いた。30数点の淡い色彩の作品の中にブータンの自然を描いた「道」など2点があった。ブータンは日本人にはなじみの薄い国だ。 私が2009年に訪れたラオスと…

768 寒い朝の大渋滞 電車は交通機関の横綱を実感

大都市郊外に住んでいる。昨夜から雨が降り始め、今朝がたはみぞれになった。寒い朝になった。こんな朝は決まって交通機関に何かがある。 案の定、JRと私鉄の両方がストップしているという交通情報だ。そして、間もなく街全体がこれまで見たこともない車の…

768 寒い朝の大渋滞 電車は交通機関の横綱を実感

大都市郊外に住んでいる。昨夜から雨が降り始め、今朝がたはみぞれになった。寒い朝になった。こんな朝は決まって交通機関に何かがある。 案の定、JRと私鉄の両方がストップしているという交通情報だ。そして、間もなく街全体がこれまで見たこともない車の…

767 「泣きながら頑張れ」 hanaの1月のつぶやき

寒い日が続きますが、みなさんこの寒さに負けず、頑張っていることでしょうね。私はお陰さまで体調は絶好調です。あの夏の暑さに比べたら、いまの季節は極楽ですね。ストーブで暖められた部屋は暑いくらいで、つい廊下に出てしまいます。 実は最近、悲しいこ…

767 「泣きながら頑張れ」 hanaの1月のつぶやき

寒い日が続きますが、みなさんこの寒さに負けず、頑張っていることでしょうね。私はお陰さまで体調は絶好調です。あの夏の暑さに比べたら、いまの季節は極楽ですね。ストーブで暖められた部屋は暑いくらいで、つい廊下に出てしまいます。 実は最近、悲しいこ…

766 超大国でも長期安泰はない ハンニバルの警告

北アフリカのチュニジアの政変では、カルタゴという地名が登場する。ああ、あのカルタゴかと思う。塩野七生の長編「ローマ人の物語」の最初の方に「ハンニバル戦記」があり、カルタゴの戦術家ハンニバル・バルカとローマとの戦い(ポエニ戦役)が描かれてい…

766 超大国でも長期安泰はない ハンニバルの警告

北アフリカのチュニジアの政変では、カルタゴという地名が登場する。ああ、あのカルタゴかと思う。塩野七生の長編「ローマ人の物語」の最初の方に「ハンニバル戦記」があり、カルタゴの戦術家ハンニバル・バルカとローマとの戦い(ポエニ戦役)が描かれてい…

765 歴史の舞台・長春映画撮影所 甘粕正彦の軌跡

旧満州(中国・東北部)の長春(かつて新京といわれた)にある映画撮影所を訪れたのは、いまから27年前の1984年6月7日のことだった。梅雨のない北海道と同じように空気は乾いていた。 ここはかつて満映といわれ、アナキストの大杉栄虐殺事件で歴史に…

765 歴史の舞台・長春映画撮影所 甘粕正彦の軌跡

旧満州(中国・東北部)の長春(かつて新京といわれた)にある映画撮影所を訪れたのは、いまから27年前の1984年6月7日のことだった。梅雨のない北海道と同じように空気は乾いていた。 ここはかつて満映といわれ、アナキストの大杉栄虐殺事件で歴史に…

764 初雪の朝の散歩  美しき日和に・・・

晴れ渡った銀世界の美しさを詠った江戸中期の俳人、炭太祇(たん・たいぎ)の句である。先週、夕張を訪れ、そうした美しい雪景色を見てきた。今朝、起きると、外はうっすらと雪が積もっていた。初雪である。 このところ、わが家のある関東南部もけっこう寒い…

764 初雪の朝の散歩  美しき日和に・・・

<美しき日和になりぬ雪の上> 晴れ渡った銀世界の美しさを詠った江戸中期の俳人、炭太祇(たん・たいぎ)の句である。先週、夕張を訪れ、そうした美しい雪景色を見てきた。今朝、起きると、外はうっすらと雪が積もっていた。初雪である。 このところ、わが家…

763 伊達直人現象はどこまで 一過性の日本社会

日本の年間の寄付総額は、個人と法人を合わせると約1兆円になるという「寄付白書」がつい最近、日本ファンドレイジング協会から発表された。しかし、その多くは宗教関係だという。その矢先に、タイガーマスクの伊達直人を名乗る人物から児童養護施設にラン…

763 伊達直人現象はどこまで 一過性の日本社会

日本の年間の寄付総額は、個人と法人を合わせると約1兆円になるという「寄付白書」がつい最近、日本ファンドレイジング協会から発表された。しかし、その多くは宗教関係だという。その矢先に、タイガーマスクの伊達直人を名乗る人物から児童養護施設にラン…

762 一本の赤い山茶花 冬の庭の孤独な花

フランス文学者で文芸評論家の杉本秀太郎は、花ごよみという本の中で、「山茶花」(サザンカ)について「山茶花は、白い花でなくては冬の身が締まらない」と書いている。 杉本はこの花は白であるべきだと言いたいのだろう。私は赤い花でも杉本ほどの違和感は…

762 一本の赤い山茶花 冬の庭の孤独な花

フランス文学者で文芸評論家の杉本秀太郎は、花ごよみという本の中で、「山茶花」(サザンカ)について「山茶花は、白い花でなくては冬の身が締まらない」と書いている。 杉本はこの花は白であるべきだと言いたいのだろう。私は赤い花でも杉本ほどの違和感は…

761 ニュースの原点は人間 「英国式事件報道」

以前は、新聞は真っ先に社会面を読んだ。それから1面に戻って2面、3面と順に読み進める。しかし、いつのころからこのやり方が変わり1面から読むようになり、最終面のテレビ欄を除けば、社会面は最後に目を通すことになった。 面白い記事が少なくなったの…

761 ニュースの原点は人間 「英国式事件報道」

以前は、新聞は真っ先に社会面を読んだ。それから1面に戻って2面、3面と順に読み進める。しかし、いつのころからこのやり方が変わり1面から読むようになり、最終面のテレビ欄を除けば、社会面は最後に目を通すことになった。 面白い記事が少なくなったの…

760 99歳の詩集に脱帽 「柴田トヨさんの「くじけないで」

柴田トヨさんという99歳の女性の詩集がベストセラーになっている。暮れにもNHKで「99歳の詩人 心を救う言葉」というドキュメンタリー番組が放送された。奇しくも、聖路加国際病院理事長の現役医師・日野原重明さんも99歳で、2人はことしめでたく百…

760 99歳の詩集に脱帽 「柴田トヨさんの「くじけないで」

柴田トヨさんという99歳の女性の詩集がベストセラーになっている。暮れにもNHKで「99歳の詩人 心を救う言葉」というドキュメンタリー番組が放送された。奇しくも、聖路加国際病院理事長の現役医師・日野原重明さんも99歳で、2人はことしめでたく百…

759 「若くして流さぬ汗は、年老いて涙となる」 箱根駅伝に出た作家・黒木亮

「ふるさとの雪の中をかいくぐるように 万花の春の野の香りの中をゆくように 早いピッチで小刻みに大地を踏んで 人見知りするような笑顔が少年をのこしている・・・」 昨日ときょうの2日間続いた「第87回箱根駅伝」で、早稲田が総合優勝した。復路の6区…

759 「若くして流さぬ汗は、年老いて涙となる」 箱根駅伝に出た作家・黒木亮

「ふるさとの雪の中をかいくぐるように 万花の春の野の香りの中をゆくように 早いピッチで小刻みに大地を踏んで 人見知りするような笑顔が少年をのこしている……」 昨日ときょうの2日間続いた「第87回箱根駅伝」で、早稲田が総合優勝した。復路の6区で高…

758 奇跡のような初日の出 輝く飛行機雲に幸あれと祈る

このところ、犬の散歩をしながら初日の出を近所の遊歩道で見ている。ことしも7時前に家を出て決まった場所に行き、東の空を見上げると飛行機雲が長く伸びている。 少しして太陽が次第に顔を見せ始め、飛行機雲が太陽の真上から西の空へと続いている。美しい…

758 奇跡のような初日の出 輝く飛行機雲に幸あれと祈る

このところ、犬の散歩をしながら初日の出を近所の遊歩道で見ている。ことしも7時前に家を出て決まった場所に行き、東の空を見上げると飛行機雲が長く伸びている。 少しして太陽が次第に顔を見せ始め、飛行機雲が太陽の真上から西の空へと続いている。美しい…