小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

1230 「躑躅の花で山が燃えるよう」 難しい当て字の話

近くの泉自然公園(千葉市若葉区)に行くと、山躑躅(ヤマツツジ)の花が満開だった。華やかで、躑躅がある一帯は燃えているような錯覚に陥った。それにしても、躑躅という字は難しい。あまりに難しいので、平仮名かカタカナで書くことが多いのではないか。…

1230 「躑躅の花で山が燃えるよう」 難しい当て字の話

近くの泉自然公園(千葉市若葉区)に行くと、山躑躅(ヤマツツジ)の花が満開だった。華やかで、躑躅がある一帯は燃えているような錯覚に陥った。それにしても、躑躅という字は難しい。あまりに難しいので、平仮名かカタカナで書くことが多いのではないか。 …

1229 雪に負けず育つオリーブ 新潟で障害者の自立を支援

新潟は豪雪地帯である。その新潟でオリーブ栽培に取り組んでいる知人がいる。障害者の自立支援のNPO「ひなたの杜」を運営する橋元雄二さんだ。新潟市内の耕作放棄地を借りてオリーブを植え、障害者とともに育てているオリーブは順調に育ち、昨年から実を…

1229 雪に負けず育つオリーブ 新潟で障害者の自立を支援

新潟は豪雪地帯である。その新潟でオリーブ栽培に取り組んでいる知人がいる。障害者の自立支援のNPO「ひなたの杜」を運営する橋元雄二さんだ。新潟市内の耕作放棄地を借りてオリーブを植え、障害者とともに育てているオリーブは順調に育ち、昨年から実を…

1228 酒を傾けて アルコールにまつわる話

「酒 傾ければ 愁い来らず」(月下独酌より)。唐時代の詩人、李白はこんな詩を残している。 評論家の草森紳一(1938-2008)は「酒を売る家」(竹書房)という漢詩解説書の中で、李白を酔いどれ詩人と評し、「李白の酒の詩はみな豪快だが、底なしの…

1228 酒を傾けて アルコールにまつわる話

「酒 傾ければ 愁い来らず」(月下独酌より)。唐時代の詩人、李白はこんな詩を残している。 評論家の草森紳一(1938-2008)は「酒を売る家」(竹書房)という漢詩解説書の中で、李白を酔いどれ詩人と評し、「李白の酒の詩はみな豪快だが、底なしの…

1227 機械とシステムが進化しても 大惨事に思うこと

乗客乗員239人を乗せたマレーシア航空機が行方不明のまま40日以上が過ぎた。発見の手掛かりがないまま、このニュースも途絶えがちだが、韓国では16日、全羅南道珍島近くで旅客船「セウォル」号が沈没、現在までの情報では修学旅行のソウル市内の高校…

1227 機械とシステムが進化しても 大惨事に思うこと

乗客乗員239人を乗せたマレーシア航空機が行方不明のまま40日以上が過ぎた。発見の手掛かりがないまま、このニュースも途絶えがちだが、韓国では16日、全羅南道珍島近くで旅客船「セウォル」号が沈没、現在までの情報では修学旅行のソウル市内の高校…

1226 「ぼく、いいものいっぱい」 異文化で生きる子どもたちの絵本

「ぼく、いいものいっぱい―日本語で学ぶ子どもたち―」(子どもの未来社)という絵本が出版された。海外から日本にやってきた子どもたちを教える日本語学級で、長い間教師をしていた知人の善元幸夫さん(63)が丸山誠司さんの協力で絵本にまとめたものだ。 …

1226 「ぼく、いいものいっぱい」 異文化で生きる子どもたちの絵本

「ぼく、いいものいっぱい―日本語で学ぶ子どもたち―」(子どもの未来社)という絵本が出版された。海外から日本にやってきた子どもたちを教える日本語学級で、長い間教師をしていた知人の善元幸夫さん(63)が丸山誠司さんの協力で絵本にまとめたものだ。 …

1225 木々の若葉の光 百花繚乱の季節に

百花繚乱の季節である。その意味は、「種々の花が咲き乱れること。転じて、優れた人・業績などが一時にたくさん現れることをいう」(広辞苑)だそうだ。これからの季節は、文字通り百花繚乱といっていいほど、花が次々に咲く。わが家の狭い庭を見てもパンジ…

1225 木々の若葉の光 百花繚乱の季節に

百花繚乱の季節である。その意味は、「種々の花が咲き乱れること。転じて、優れた人・業績などが一時にたくさん現れることをいう」(広辞苑)だそうだ。これからの季節は、文字通り百花繚乱といっていいほど、花が次々に咲く。わが家の狭い庭を見てもパンジ…

1224 観桜のころ 花の冷えと花の重さの下で

花の冷えと花の重たさの下をゆく―。中央公論の名編集長として知られた俳人篠原梵の句である。山本健吉はこの句について「らんまんと咲いた花の下を行く。その冷えと重さを感じながら―。言い方に近代風の機知が感じられる」(句歌歳時記・春、新潮社)と評し…

1224 観桜のころ 花の冷えと花の重さの下で

花の冷えと花の重たさの下をゆく―。中央公論の名編集長として知られた俳人篠原梵の句である。山本健吉はこの句について「らんまんと咲いた花の下を行く。その冷えと重さを感じながら―。言い方に近代風の機知が感じられる」(句歌歳時記・春、新潮社)と評し…

1223 「一九四五年に生まれて」 パーキンソン病とたたかう友人の静謐な文章

知人が重い病気になった。現代の3大病といわれるものの1つだ。自覚症状がないままに病は進行し、知人の体を蝕んだ。知人から病の話を聞いて心が沈んでいるとき、パーキンソン病と闘う友人から、1冊の本が届いた。 「一九四五年に生まれて」(龍書房刊)と…

1223 「一九四五年に生まれて」 パーキンソン病とたたかう友人の静謐な文章

知人が重い病気になった。現代の3大病といわれるものの1つだ。自覚症状がないままに病は進行し、知人の体を蝕んだ。知人から病の話を聞いて心が沈んでいるとき、パーキンソン病と闘う友人から、1冊の本が届いた。 「一九四五年に生まれて」(龍書房刊)と…

1222 さまざまの事おもひ出す桜かな 東京を歩いて

「さまざまの事おもひ出す桜かな」。芭蕉45歳(1688年)の時の句である。桜が満開になった先日、こんな思いを抱きながら東京の街を歩いた。 書店に行くと、「ウォーキング」に関する本がかなり並んでいる。のんびり歩く散歩に比べ、同じように歩くことでも…

1222 さまざまの事おもひ出す桜かな 東京を歩いて

「さまざまの事おもひ出す桜かな」。芭蕉45歳(1688年)の時の句である。桜が満開になった先日、こんな思いを抱きながら東京の街を歩いた。 書店に行くと、「ウォーキング」に関する本がかなり並んでいる。のんびり歩く散歩に比べ、同じように歩くことでも…