小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

1819 おいおい! 関西電力よ  理不尽・不正義まかり通る時代

「おいおい、どうなっているの?」と言いたいほどの、驚いたニュース。関西電力会長、社長ら20人に原発立地の福井県高浜町の元助役から3億2000万円分の金品が渡されていた。逆の場合ならありそうなことだが、こうした資金還流もあるのだからびっくり…

1818 地球温暖化に背を向ける大人への警鐘 グレタさんの訴え

16歳の少女の訴えを全世界の大人はどう受け止めたのだろうか。23日にニューヨークの国連本部で開かれた気候行動サミット。一番注目を集めたのは16歳の少女、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんの大人への怒りを込めたスピーチだった。地…

1817「わが亡き後に洪水よ来たれ」 虎の威を借る狐とヒトラー

「わが亡き後に洪水よ来たれ」という言葉について、23日付けの朝日新聞・天声人語は「人間の無責任さを示す言葉」として紹介している。原文はフランス語で「「Après moi, le déluge」で、「後は野となれ山となれ」と訳されることもあるそうだ。いずれにして…

1816 正義の実践とは 東電旧幹部の無罪判決に思う

机の後ろの本棚に『ことばの贈物』(岩波文庫)という薄い本がある。新聞記事やテレビのニュースを見ながら、時々この本を取り出して頁をめくる。そのニュースに当てはまる言葉ないかどうかを考えるからだ。福島第一原発事故をめぐる東電旧経営陣3人に無罪…

1815 米大統領とオオカミ少年 ハリケーン進路騒動

古代ギリシア(紀元前6世紀ごろ)の寓話作家イソップ(アイソーポス)の『イソップ寓話集』は、様々な事象を寓話(教訓や風刺を含めたたとえ話)にしたものだ。その中にある「オオカミ少年」(あるいは「嘘をつく子ども」)の話は、よく知られている。朝刊…

1814 北海道に生きた農民画家 神田日勝作品集から

絶筆の馬が嘶く(いななく)夏の空 農民画家といわれた神田日勝さんが32歳でこの世を去ったのは、1970年8月25日のことである。絶筆となった絵は、この句(妻の神田美砂呼=本名ミサ子さん作)にあるように馬をモチーフにした作品(未完成)だった。…

1813 天災と人災「小径を行く」14年目に

台風15号によって私の住む千葉県は甚大な被害を受けた。中でも大規模停電は、昨年北海道地震で起きた「ブラックアウト」の再現かと思わせた。東京電力によると、全面復旧にはまだかなりの時間を要するという。これほど深刻な災害が起きているのに、なぜか…

1812 炎暑地獄の9月 台風去って難が来る

9日未明に千葉市に上陸した台風15号は、最大瞬間風速57・5メートルを記録し、同じ千葉市に住む私は眠れぬ夜を明かした。台風のすごさはテレビの映像で知ってはいたが、それを目のあたりにした。あちこちで街路樹が倒れ、屋根のテレビのアンテナが横倒…

1811 ツバメ去り葛の花咲く 雲流れ行く季節に

朝、調整池の周囲にある遊歩道を散歩していたら、多くのツバメが飛び回っていた。そういえば、七十二候の四十五候「玄鳥去(つばめさる)」は間もなく(18日)だ。ツバメは南へと帰る日のために、ことし生まれた子ツバメを訓練しているのだろうか。残暑が続く…

1810 心に残る木 9月、涼風を待ちながら

知人の古屋裕子さんが日本気象協会のホームページ「tenki.jp」で、季節にまつわるコラムを担当している。直近は「さあ9月、『秋』への予感を感じるために!」と題し、「木」に関する話題を取り上げている。(「誰でも持っている心に残る木」「大木はやすら…