小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

160 2つの殺人事件に衝撃 8月の終わりに

8月、2つの事件に衝撃を受けた。名古屋のネットで知り合った男3人による女性殺人事件と警視庁の警官の拳銃を使った女性殺害事件だ。 犯罪はその時代を映すとよく言われる。2つの事件を見ていると、現代社会の病弊を色濃く反映しているように思えてならない…

160 2つの殺人事件に衝撃 8月の終わりに

8月、2つの事件に衝撃を受けた。名古屋のネットで知り合った男3人による女性殺人事件と警視庁の警官の拳銃を使った女性殺害事件だ。 犯罪はその時代を映すとよく言われる。2つの事件を見ていると、現代社会の病弊を色濃く反映しているように思えてならない…

159 ペットにはつらい季節 hanaのため息

このところ、私の家で飼っているゴールデンレトリーバーの「hana」は散歩を嫌がる。朝も夕方も散歩に連れ出そうとすると、横になって寝たふりをするのである。この暑さに参り、エアコンの効いた部屋の方が楽だと、動物的勘が働くのだろうか。 仕方なく、リー…

159 ペットにはつらい季節 hanaのため息

このところ、私の家で飼っているゴールデンレトリーバーの「hana」は散歩を嫌がる。朝も夕方も散歩に連れ出そうとすると、横になって寝たふりをするのである。この暑さに参り、エアコンの効いた部屋の方が楽だと、動物的勘が働くのだろうか。 仕方なく、リー…

158 世界陸上大阪大会への思い 青春がよみがえる

いま、大阪で世界陸上競技大会が開かれている。これまでのところ、メダルを獲得した日本選手はいない。期待は、女子マラソンしかないのかもしれない。でも、テレビで世界最高の選手たちの躍動あふれる姿を見ていると、私自身に力をもらったような気がするの…

158 世界陸上大阪大会への思い 青春がよみがえる

いま、大阪で世界陸上競技大会が開かれている。これまでのところ、メダルを獲得した日本選手はいない。期待は、女子マラソンしかないのかもしれない。でも、テレビで世界最高の選手たちの躍動あふれる姿を見ていると、私自身に力をもらったような気がするの…

157 『にんじん』を読む 残酷な少年の物語

なぜか本棚にあった古い文庫本を手に取った。紙にはしみが入っている。もう何十年も前に買った本だ。フランスの作家、ジュール・ルナールの『にんじん』だった。 小学校時代の教科書にこの小説の一部があり、勉強したことを覚えている。そして、この小説をき…

157 『にんじん』を読む 残酷な少年の物語

本棚にあった古い文庫本を手に取った。紙にはしみが入っている。もう何十年も前に買った本だ。フランスの作家、ジュール・ルナールの『にんじん』だった。 小学校時代の教科書にこの小説の一部があり、勉強したことを覚えている。そして、この小説をきっかけ…

156 夏の過ごし方 エアコンとの付き合い

このところの猛暑で、熱中症患者が多発している。高齢者の犠牲が目立つ。19日には東京・目黒区でアパート暮らしの老夫婦が熱中症で亡くなったというニュースがあった。日本の夏は、北海道を除いて気温も湿度も高くて、過ごしにくいと外国人にいわれていたが…

156 夏の過ごし方 エアコンとの付き合い

このところの猛暑で、熱中症患者が多発している。高齢者の犠牲が目立つ。19日には東京・目黒区でアパート暮らしの老夫婦が熱中症で亡くなったというニュースがあった。日本の夏は、北海道を除いて気温も湿度も高くて、過ごしにくいと外国人にいわれていたが…

155 白い恋人のおごり 名物の転落

土産物で一番人気は、三重・伊勢の「赤福」で、次いで北海道・札幌の「白い恋人」と、長い間いわれてきた。「白い恋人」は、まさしく北海道土産では軽い味、手ごろな値段が重なって、ナンバー1の座を占めてきた。 名前がいい。かつての冬季五輪・グルノーブ…

155 白い恋人のおごり 名物の転落

土産物で一番人気は、三重・伊勢の「赤福」で、次いで北海道・札幌の「白い恋人」と、長い間いわれてきた。「白い恋人」は、まさしく北海道土産では軽い味、手ごろな値段が重なって、ナンバー1の座を占めてきた。 名前がいい。かつての冬季五輪・グルノーブ…

154 暑い日のうな重 新宿の頑固親父

30歳ころ、新宿の高層ビルの谷間で仕事をしていた。毎日が長時間勤務だった。というと、過酷な仕事をしていたのかと思うだろうが、そうではなく、拘束時間が長いというだけのことなのだ。 昼、仲間たちとすぐ近くにあるうなぎ屋に通った。頼んだうな重が出る…

154 暑い日のうな重 新宿の頑固親父

30歳ころ、新宿の高層ビルの谷間で仕事をしていた。毎日が長時間勤務だった。というと、過酷な仕事をしていたのかと思うだろうが、そうではなく、拘束時間が長いというだけのことなのだ。 昼、仲間たちとすぐ近くにあるうなぎ屋に通った。頼んだうな重が出る…

153 映画「天然コケッコー」  どこにでもある日本の原風景

映画をなぜ見るのか。人それぞれだろう。だから、この映画を見た感想も人によってさまざまだと思う。田舎暮らしをした人は自分の幼い時代を懐かしみ、都会暮らしの人は、美しい自然の中でゆったり流れる時間に憧れを抱き、人生をやり直すことができればこの…

153 映画「天然コケッコー」 どこにでもある日本の原風景

映画をなぜ見るのか。人それぞれだろう。だから、この映画を見た感想も人によってさまざまだと思う。田舎暮らしをした人は自分の幼い時代を懐かしみ、都会暮らしの人は、美しい自然の中でゆったり流れる時間に憧れを抱き、人生をやり直すことができればこの…

152 旭川に生きる 北の友人たち

北海道は、いま札幌を中心とした一極集中が進んでいる。札幌が人口189万4000人に対し、第2の都市旭川は35万7000人しかいない。旭川は、札幌から特急で2時間弱の美しい街だ。夏は暑く、冬は寒い典型的な大陸的な気候のこの街に知人が住んでいる。 1人は教育…

152 旭川に生きる 北の友人たち

北海道は、いま札幌を中心とした一極集中が進んでいる。札幌が人口189万4000人に対し、第2の都市旭川は35万7000人しかいない。旭川は、札幌から特急で2時間弱の美しい街だ。夏は暑く、冬は寒い典型的な大陸的な気候のこの街に知人が住んでいる。 1人は教育…

151 翻訳小説に浸る 週間読書日記

このところ、なぜか翻訳小説に凝っている。旅の友はこうした外国小説の文庫本だ。最近読んだのは①テリー・ケイ「ロッティー、家(うち)へ帰ろう」②カズオ・イシグロ「わたしたちが孤児だったころ」③ステーヴン・キング「トム・ゴードンに恋した少女」④ケン・…

151 翻訳小説に浸る 週間読書日記

このところ、なぜか翻訳小説に凝っている。旅の友はこうした外国小説の文庫本だ。最近読んだのは①テリー・ケイ「ロッティー、家(うち)へ帰ろう」②カズオ・イシグロ「わたしたちが孤児だったころ」③ステーヴン・キング「トム・ゴードンに恋した少女」④ケン・…

150 私が住んだ街・12札幌(4) 藻岩山の植生に異変

札幌の象徴は標高531㍍の藻岩山である。市民はこの山の変化を見ながら、四季の移り変わりを実感するのだ。私も夏はハイキング、冬はスキーを楽しんだ。頂上近くまで道路があり、頂上に行くと、見事な夜景を見ることができるので、観光客にも人気のスポットだ…

150 私が住んだ街・12札幌(4) 藻岩山の植生に異変

札幌の象徴は標高531㍍の藻岩山である。市民はこの山の変化を見ながら、四季の移り変わりを実感するのだ。私も夏はハイキング、冬はスキーを楽しんだ。頂上近くまで道路があり、頂上に行くと、見事な夜景を見ることができるので、観光客にも人気のスポットだ…

149 懐かしき名画の街 夕張にて

かつて、石炭の街としてにぎわった夕張を再訪した。もう5、6年前になるが、札幌に勤務した当時、この街に行き、その寂しさに胸を痛めたことが忘れられなかった。 夕張メロンは知られている。が、ゴーストタウンのような思いをこの街で味わったのだ。台風の…

149 懐かしき名画の街 夕張にて

かつて、石炭の街としてにぎわった夕張を再訪した。もう5、6年前になるが、札幌に勤務した当時、この街に行き、その寂しさに胸を痛めたことが忘れられなかった。 夕張メロンは知られている。が、ゴーストタウンのような思いをこの街で味わったのだ。台風の…

148 夕焼けに思う 政界も角界も大荒れ

8月1日に関東地方も梅雨が明けた。帰宅途中、電車を降りてふと空を見上げると、美しい夕焼けが目に飛び込んできた。不順な天気が続いていたので、夕焼けを見るのは久しぶりだった。かばんからカメラを取り出し、シャッターを切った。私の隣でおじさんが携帯…

148 夕焼けに思う 政界も角界も大荒れ

8月1日に関東地方も梅雨が明けた。帰宅途中、電車を降りてふと空を見上げると、美しい夕焼けが目に飛び込んできた。不順な天気が続いていたので、夕焼けを見るのは久しぶりだった。かばんからカメラを取り出し、シャッターを切った。私の隣でおじさんが携帯…