小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

1577 沖ノ島はどんな島 藤原新也写真展を見る

古来、日本人は神に対する根強い信仰があった。その象徴ともいえるのが福岡県の玄界灘に浮かぶ小さな島、沖ノ島だ。東京・日本橋の高島屋で開催中の藤原新也の写真展「沖ノ島 神宿る海の正倉院」を見た。一般人・女人禁制といわれる沖ノ島(福岡県宗像市)は…

1576 消えた新聞の青春群像 増田俊也『北海タイムス物語』

「北海タイムス」という新聞があったことを北海道民の多くが記憶しているだろうか。1998(平成10)年9月に「休刊」宣言をして事実上の廃刊をしてからもう19年になる。この北海タイムスを舞台に、入社間もない整理部記者の苦闘を描いた増田俊也著『…

1575 日野原さん逝く 伝え続けた平和と命の大切さ

生涯現役を貫いた医師の日野原重明さんが18日亡くなった。105歳という日本人男性の平均寿命(80・75歳=2017年3月、厚労省発表。女性は86・99歳)を大きく超える長命の人だった。日野原さんが生まれたのは1911(明治44)年10月4…

1574 宇良の涙 小さな大力士の道へ

大相撲で小さい体の前頭4枚目、宇良が横綱日馬富士に勝った。テレビのインタビューで涙を流した宇良を見て、誰しも「よくやった」と思ったに違いない。つい数年前(大学2年生当時)60数キロしかなかった宇良が横綱に勝った事実は、人には不可能がないこ…

1573 「鷹乃学」のころ 猛暑を乗り越えて

鉢植えのインドソケイが咲いた。別名、プルメニアともいう。中米、西インド諸島が原産といわれる亜熱帯・熱帯の花である。香りがよくハワイのレイにも使われるから、日本人にもなじみの花といえる。このところ猛暑が続いていて人間にはつらい日々だが、植物…

1572 夢一筋の天の川 ウグイスが飛来した朝

7月に入って暑い日が続いている。庭では近くの調整池の森から飛んできたウグイスが鳴いている。きょうは七夕だ。天の川をはさんで夜空に輝く七夕の由来になった星(こと座のベガとわし座のアルタイ)を見上げる人たちもいるだろう。俳句愛好者は、夏目漱石…