小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

117 岩手にて ふるさとへの思い

「ふるさと」の条件は何だろうか。高野辰之作詞、岡野貞一作曲の小学校唱歌の「故郷」の詩はだれでも知っている。 兎追いしかの山 小鮒(こぶな)釣りしかの川 夢は今もめぐりて 忘れがたき故郷 如何(いか)にいます父母 恙(つつが)なしや友がき 雨に風に…

117 岩手にて ふるさとへの思い

「ふるさと」の条件は何だろうか。高野辰之作詞、岡野貞一作曲の小学校唱歌の「故郷」の詩はだれでも知っている。 兎追いしかの山 小鮒(こぶな)釣りしかの川 夢は今もめぐりて 忘れがたき故郷 如何(いか)にいます父母 恙(つつが)なしや友がき 雨に風に…

116 私が住んだ街7・仙台編続き 新緑の季節

新幹線網が北海道を除いて日本列島に敷設された。旅行者には大変便利な世の中である。 仙台に向かうのに東北新幹線を利用した。仙台は、20歳代に生活した思い出の都市だ。東京から乗車して停車駅は上野と大宮のみで2時間足らずで仙台に到着する。朝早い時間…

116 私が住んだ街7・仙台編続き 新緑の季節

新幹線網が北海道を除いて日本列島に敷設された。旅行者には大変便利な世の中である。 仙台に向かうのに東北新幹線を利用した。仙台は、20歳代に生活した思い出の都市だ。東京から乗車して停車駅は上野と大宮のみで2時間足らずで仙台に到着する。朝早い時間…

115 挫折から栄光へ ザ・ウィンザーホテル洞爺

来年8月に日本で開かれる主要国首脳会議(サミット)の開催地に北海道洞爺湖町が選ばれたというニュースを知って、あのホテルかと、複雑な思いが去来した。洞爺湖に向かって、車を走らせていると、山の上に巨大な「お城」のような建物が目に入る。それがサミ…

115 挫折から栄光へ ザ・ウィンザーホテル洞爺

来年8月に日本で開かれる主要国首脳会議(サミット)の開催地に北海道洞爺湖町が選ばれたというニュースを知って、あのホテルかと、複雑な思いが去来した。洞爺湖に向かって、車を走らせていると、山の上に巨大な「お城」のような建物が目に入る。それがサミ…

114 私が住んだ街6・札幌 優しい人々

札幌人気質という本がある。いまから約5年前に北海道新聞社から発行された「さっぽろ文庫」シリーズの99冊目の本である。 その帯に「札幌っ子はいいふりこきか、進歩的なのか、大ざっぱなのか、それともおおらかなのか、北の女は凛として美しいか、陰影にか…

114 私が住んだ街6・札幌 優しい人々

札幌人気質という本がある。いまから約5年前に北海道新聞社から発行された「さっぽろ文庫」シリーズの99冊目の本である。 その帯に「札幌っ子はいいふりこきか、進歩的なのか、大ざっぱなのか、それともおおらかなのか、北の女は凛として美しいか、陰影にか…

113 昨今犬事情 国情の違い明瞭に

友人がインドに行ってきた。その感想を聞くと、インドの犬が悠然と道路に寝そべっているのが目についたと語る。なるほど、日本に比べ時間がゆったりと流れるインドのことだ、犬もそうした風土で同化しているのだろうと思った。 それに比べると、私が1月に行…

113 昨今犬事情 国情の違い明瞭に

友人がインドに行ってきた。その感想を聞くと、インドの犬が悠然と道路に寝そべっているのが目についたと語る。なるほど、日本に比べ時間がゆったりと流れるインドのことだ、犬もそうした風土で同化しているのだろうと思った。 それに比べると、私が1月に行…

112 東京五輪の映画を見る 物流博物館にて

東京・高輪に物流博物館がある。JR品川駅高輪口から歩いて5分の高台に日本通運が出資して創設した小さな博物館だ。認知度はいまひとつらしく、平日の午後、入場者は私1人だけだった。 物を運ぶと一口に言うが、戦後の歴史を考えても大きな変化がある。引っ越…

112 東京五輪の映画を見る 物流博物館にて

東京・高輪に物流博物館がある。JR品川駅高輪口から歩いて5分の高台に日本通運が出資して創設した小さな博物館だ。認知度はいまひとつらしく、平日の午後、入場者は私1人だけだった。 物を運ぶと一口に言うが、戦後の歴史を考えても大きな変化がある。引っ越…

111 近衛文麿とは 彼はなぜ自殺したのか

戦前、3回にわたり首相の座に座り、敗戦後GHQの呼び出しの動きを知って青酸カリで服毒自殺した近衛文麿。これまで「優柔不断」「太平洋戦争を阻止できなかった男」というイメージが強かった。 最近、近衛の生き方、政治を点検した2冊の本を読んだ。「われ巣…

111 近衛文麿とは 彼はなぜ自殺したのか

戦前、3回にわたり首相の座に座り、敗戦後GHQの呼び出しの動きを知って青酸カリで服毒自殺した近衛文麿。これまで「優柔不断」「太平洋戦争を阻止できなかった男」というイメージが強かった。 最近、近衛の生き方、政治を点検した2冊の本を読んだ。「われ巣…

110 千の風になってを思う  癒しの歌でも

いま「千の風になって」という歌と詩が静かに全国に広まっている。この詩の由来については、いまさら書く必要がないほど、いろいろな新聞や雑誌、テレビ、ラジオで紹介されている。 肉親や親しい人を亡くし墓の前にたたずむ人に「悲しまないで」と呼びかけて…

110 千の風になってを思う  癒しの歌でも

いま「千の風になって」という歌と詩が静かに全国に広まっている。この詩の由来については、いまさら書く必要がないほど、いろいろな新聞や雑誌、テレビ、ラジオで紹介されている。 肉親や親しい人を亡くし墓の前にたたずむ人に「悲しまないで」と呼びかけて…

109 私が住んだ街5・秋田市 懐かしい人々

狭い街である。目抜き通りを歩いていると、必ず知り合いに会った。それだけに濃密な人間関係があった。それが秋田で住んだ印象だ。アパートに住んだ。引越し荷物の整理が終わり、隣に住む大家さんの家に挨拶に行く。 すると、夕食を食べて行くよう誘われた。…

109 私が住んだ街5・秋田市 懐かしい人々

狭い街である。目抜き通りを歩いていると、必ず知り合いに会った。それだけに濃密な人間関係があった。それが秋田で住んだ印象だ。アパートに住んだ。引越し荷物の整理が終わり、隣に住む大家さんの家に挨拶に行く。 すると、夕食を食べて行くよう誘われた。…

108 私が住んだ街4・東京都港区三田 泉岳寺近くにて

東京の港区には、いろいろな史跡がある。その一つが三田にある泉岳寺だ。都営地下鉄の泉岳寺駅を降りて、しばらく歩くと、忠臣蔵で知られる泉岳寺がある。 そこからNHK交響楽団の事務所を通り、坂を上った所に一時住んだ。 住みにくい場所だった。物価は高い…

108 私が住んだ街4・東京都港区三田 泉岳寺近くにて

東京の港区には、いろいろな史跡がある。その一つが三田にある泉岳寺だ。都営地下鉄の泉岳寺駅を降りて、しばらく歩くと、忠臣蔵で知られる泉岳寺がある。そこからNHK交響楽団の事務所を通り、坂を上った所に一時住んだ。 住みにくい場所だった。物価は高い…

107 私が住んだ街3・仙台市 青葉城の思い出

さとう宗幸の「青葉城恋歌」は青春の歌である。しかし、私が仙台で暮らした時代、この歌はまだなかった。東北新幹線も開通していなかった。この歌の冒頭に出てくる「広瀬川」にはよく遊びに行った。河原で野球をやり、弁当を食べたことがきのうのように思い…

107 私が住んだ街3・仙台市 青葉城の思い出

さとう宗幸の「青葉城恋歌」は青春の歌である。しかし、私が仙台で暮らした時代、この歌はまだなかった。東北新幹線も開通していなかった。この歌の冒頭に出てくる「広瀬川」にはよく遊びに行った。河原で野球をやり、弁当を食べたことがきのうのように思い…

106 私が住んだ街2・東京都国立市 立川と国分寺の中間

「こくりつ」ではなく「くにたち」という。しかし、東京以外の人で、ちゃんとこの街の呼び方をできる人はそう多くはないと思う。立川と国分寺の中間という意味で名前がついた小さな街である。だが、いまは独自性を持つ。 おしゃれであり、一橋大学の街である…

106 私が住んだ街2・東京都国立市 立川と国分寺の中間

「こくりつ」ではなく「くにたち」という。しかし、東京以外の人で、ちゃんとこの街の呼び方をできる人はそう多くはないと思う。立川と国分寺の中間という意味で名前がついた小さな街である。だが、いまは独自性を持つ。 おしゃれであり、一橋大学の街である…

105 私が住んだ街1・横浜市 また住みたいか?

異国情緒のある街といえば横浜か神戸だろう。横浜は、私が青春時代を過ごした街である。 外人墓地から見下ろす港の風景が好きだった。歴史と伝統を思わせる街並みがある半面で、なじめなかったのは、「いいじゃん」という独特との浜っ子の言葉である。「いい…

105 私が住んだ街1・横浜市 また住みたいか?

異国情緒のある街といえば横浜か神戸だろう。横浜は、私が青春時代を過ごした街である。外人墓地から見下ろす港の風景が好きだった。歴史と伝統を思わせる街並みがある半面で、なじめなかったのは、「いいじゃん」という独特との浜っ子の言葉である。「いい…

104 桜の命は60年 花見の季節に思う

日本列島を桜前線がじくざくと進んでいる。本来なら、「北上中」という表現を使うべきなのだが、ことしはこの表現を使えないほど各地の気候がおかしい。 東京では、満開になったと思ったら、19年ぶりに4月になって雪が降った。それでもいま各地で日本の花の…

104 桜の命は60年 花見の季節に思う

日本列島を桜前線がじくざくと進んでいる。本来なら、「北上中」という表現を使うべきなのだが、ことしはこの表現を使えないほど各地の気候がおかしい。 東京では、満開になったと思ったら、19年ぶりに4月になって雪が降った。それでもいま各地で日本の花の…

103 どっちもどっちの西武裏金問題  常識を知らない球界人

プロ野球の西武球団のアマ選手への金銭供与問題がさらに拡大したというニュースを読んで、そう驚くことはなかった。それよりも、西武は調査委員会によくも隠さなかったものだと変に感心した。 以前に出た話は氷山の一角だと思っていたからだ。これは一西武だ…

103 どっちもどっちの西武裏金問題 常識を知らない球界人

プロ野球の西武球団のアマ選手への金銭供与問題がさらに拡大したというニュースを読んで、そう驚くことはなかった。それよりも、西武は調査委員会によくも隠さなかったものだと変に感心した。 以前に出た話は氷山の一角だと思っていたからだ。これは一西武だ…