小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

1501 新しい運動用具との出会い 夏の風物詩・ウォーキング用ポール

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 プロ野球、広島カープ黒田博樹投手(41)が日米通算200勝を達成し、大投手の仲間入りを果たした。打者の2000本安打とともに、プロ野球選手にとって憧れの記録であり、今後なかなかこの記録を達成する投手は出そうにない。イチローもそうだが、黒田を見ていて感じるのは体の頑健さだ。40を過ぎても、若い選手に負けない体を持っている。私たちも見習いたいと思う。

 そんな時、一つの運動用具に出会った。ノルディックウォーキング用のポール(ストック)だ。 この用具は2本のポールを使って歩行運動を補助するもので、ノルディックウォーキングは名前の通り北欧で盛んに行われ、もともとスキーヤーがオフシーズンに体力の維持と強化の目的で始めたといわれる。

 最近、散歩の途中、この用具を使って歩いている人を見かけるようになった。日本ではポールウォーキングやフィットネスウォーキングとも呼ばれている。 首や肩の血行促進につながり、全筋肉の90%以上を使う有酸素運動のためカロリーの消費量も普通の散歩よりも多く、足腰の強化、循環器系の病気のリハビリにも有効―など、プラス面の様々な話がネットには出ている。

 実際に試してみると、歩行中の姿勢がよくなり、スピードも出るので体にはよさそうだ。だが、この用具を使ったウォーキングは北海道や東北、九州、沖縄などで普及しているものの、全国的にはまだまだといった状況のようだ。 以前、北海道生活を体験していてスキーもやったから、ポールを握る感触は懐かしい。そういえば、札幌市内を流れる豊平川の河川敷の遊歩道では、この用具を使ってトレーニングをしているスポーツ選手をよく見かけた。それは夏の風物詩のように見えた。

 健康志向からか、私の家周辺の遊歩道は、休日だけでなく早朝、夕方の時間帯ウォーキングやジョギングの人が絶えない。その人たちから見ると、私のポールを使ったウォーキング姿は珍しいらしく、足を止めて見る人もいる。その人たちが、私と同じようにポールを手にするかどうかは分からないが、お勧めできる用具であることは間違いない。

 外へ出かけるという意味では、日本でも解禁になったスマホを使う体験型のゲーム「ポケモンgo」も、人々を外へ誘う道具のようなものだ。だが、こちらはゲームに没入(あるいは熱中)するあまり、赤信号と気付かず横断歩道を渡ろうとしたり、バイクに乗って操作していてジグザク運転をしてしまったりと、危険と隣り合わせの状況が出始めている。

 車を運転しながら、このゲームに興じて摘発されたというニュースも流れている。 多くの人たちが現実と仮想世界を組み合わせたゲームにのめり込むことに不気味さを感じる。ゲームに興じる人たちは、仮想と現実の世界をさまよっているのかもしれない。大げさに言えば、このゲームをやっている間、人は仮想空間に魂が奪われているように思える。

 一方で、世界ではテロが相次ぎ、飢餓に苦しむ人たちは減ることがない。21世紀の地球は摩訶不思議さと混迷度を増している。 写真 庭に立てかけてみると、スキーのストックと見間違える。重量もスキー用とあまり変わらない。