小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

1566 新しい青色の発見 この色のバラは普及したのか

つい先日、米オレゴン州立大学で「YInMnブルー」という鮮やかな新しい青色を発見した、というニュースが流れた。テロが相次ぐ時代、平和の象徴ともいわれる青い色に、新しい色が加わったことは喜ばしいことだと思う。 報道によると、新しい青色はオレゴ…

1565 5月の風に 春から夏へのバトンタッチ

今年の立夏は5日だった。ゴールデンウィークはほぼいい天気の日が続いた。それが終わると、天気はぐずついている。沖縄は間もなく梅雨に入るという。春から夏への移行の季節になった。旬の食べ物はタケノコである。故郷の竹林のことを思い出した。 この季節…

1564「戦争との決別は権利であり、義務である」 江崎誠致著『ルソンの谷間』再読

江崎誠致著『ルソンの谷間』(光人社)を再読した。この小説は1957(昭和32)年3月、筑摩書房から出版され、この年の7月、第37回直木賞を受賞している。江崎の体験を基に、太平洋戦争末期、米軍のフィリピン奪回作戦でマニラから撤退する日本軍兵…

1563 ナチに捕えられた画家の大作 ミュシャの『スラヴ叙事詩』

チェコ出身でよく知られているのは、音楽家のアントニン・ドヴォルザーク(1841~1904)である。音楽評論家の吉田秀和は「ボヘミアの田舎の貧しい肉屋の息子は、両親からほかに何の財産も与えられなくても、音楽というものをいっぱい持って、世の中…