小径を行く 

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。(筆者=石井克則・遊歩)

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

1592 夕焼け断章 暗くなるまで見ていたい

先日、素晴らしい夕焼けを見た。夕焼けは、太陽が沈む前に西の空が燃えるような紅色になる自然現象である。四季折々に見られるのだが、俳句では夏の季語になるそうだ。

1591 キノコのある生活 山形から季節の便り

山形に住む友人から、季節の便りが届いた。この季節といえば、どんなことをしているのだろうと思っていたが、そう、山歩きが趣味の友人は、キノコ採りに明け暮れているのである。

1590 難を乗り切れ スポーツ選手とけがの闘い

前回のブログで紹介した陸上競技の桐生は、大記録を達成した後「肉離れしたらしゃあないと思ってスタートしたら、思い切り出られた。けがなく終わってよかった」と、述懐している。この言葉から、スポーツ選手にとって、試合に出ることはけがとの闘いである…

1589 韋駄天の輝きを 厚い壁を破った桐生

「桐生祥秀(21)が100メートルで10秒の壁を破った」というニュースを見て、韋駄天という神の存在を思い出した人もいるだろう。韋駄天は、もともと古代ヒンドゥー教の神だったが、仏教に入り、仏法の守護神になったといわれる。 古代インド神話の捷疾鬼(…

1588 ある秋の詩 小詩集『風信』より

平泉・中尊寺の秋景色 このところ、私が住む関東南部は涼しい日が続いている。9月の初旬といえば、「残暑」という言葉通り、例年はまだエアコンに頼っているのだが、ことしはそうではない。秋の気配が例年より早く漂い始めているのである。そんな時、一つの…

1587 9月に吹く風 変わらぬ人間性

物いへば唇寒し秋の風 松尾芭蕉 今日から9月。急に涼しくなった。秋風が吹き、街路樹のトチノキの実が落ち始めた。詩人の大岡信は、日本人の秋風に対する思いについて、面白いことを書いている。最近、ニュースになった政治家のヒトラーに関する発言を考え…