小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

1221 南米の旅―ハチドリ紀行(10)完 アマゾンに伝わる言い伝えから

この南米の旅のブログのサブタイトルである「ハチドリ紀行」は、南米に住むハチドリという鳥にちなんで付けたことは1回目に書いた。私がハチドリという言葉を知ったのは、いまから4年前のある会合だった。この時、アフリカのスーダンで医療活動をしている川…

1221 南米の旅―ハチドリ紀行(10)完 アマゾンに伝わる言い伝えから

この南米の旅のブログのサブタイトルである「ハチドリ紀行」は、南米に住むハチドリという鳥にちなんで付けたことは1回目に書いた。私がハチドリという言葉を知ったのは、いまから4年前のある会合だった。この時、アフリカのスーダンで医療活動をしている川…

1220 南米の旅―ハチドリ紀行(9) 自然の宝庫・蝶の話

この南米の旅のブログ、5回目「天空の城を蝶が飛ぶ」で、マチュピチュに現れた蝶を同行者が撮影した話を紹介した。その中では「蝶に詳しいガイドと同行者の一人に聞いても、この蝶の種類は分からなかった」と書いたが、その後、その同行者からこの蝶に関し…

1220 南米の旅―ハチドリ紀行(9) 自然の宝庫・蝶の話

この南米の旅のブログ、5回目「天空の城を蝶が飛ぶ」で、マチュピチュに現れた蝶を同行者が撮影した話を紹介した。その中では「蝶に詳しいガイドと同行者の一人に聞いても、この蝶の種類は分からなかった」と書いたが、その後、その同行者からこの蝶に関し…

1219 南米の旅―ハチドリ紀行(8) 胸を突かれた言葉

「あんなに値引きをさせたら、かわいそうだ」。マチュピチュへの拠点の一つ、ウルバンバのホテルの玄関わきには、ウールのセーターをはじめとする毛製品や雑貨などさまざまなペルーの民芸品を売る女性が陣取っていた。泊り客の日本人を目当てに、ホテルの了…

1219 南米の旅―ハチドリ紀行(8) 胸を突かれた言葉

「あんなに値引きをさせたら、かわいそうだ」。マチュピチュへの拠点の一つ、ウルバンバのホテルの玄関わきには、ウールのセーターをはじめとする毛製品や雑貨などさまざまなペルーの民芸品を売る女性が陣取っていた。泊り客の日本人を目当てに、ホテルの了…

1218 南米の旅―ハチドリ紀行(7) 都市の風景=歴史のたたずまいに触れる

それぞれの都市に歴史がある。その歴史が特徴ある街並みを形成し旅情を誘うのだ。南米4ヵ国の旅で訪れた大きな街はパラグアイの首都アスンシオン、ペルーの首都リマ、さらにインカ(現ペルー)の古都クスコだった。3つの街はいずれもがスペイン統治下の影響…

1218 南米の旅―ハチドリ紀行(7) 都市の風景=歴史のたたずまいに触れる

それぞれの都市に歴史がある。その歴史が特徴ある街並みを形成し旅情を誘うのだ。南米4ヵ国の旅で訪れた大きな街はパラグアイの首都アスンシオン、ペルーの首都リマ、さらにインカ(現ペルー)の古都クスコだった。3つの街はいずれもがスペイン統治下の影響…

1217 南米の旅―ハチドリ紀行(6) あれがナスカの地上絵?

かなり以前のことになるが、あまり天気が良くない日に仙台から函館までセスナ機に乗ったことがある。途中、岩手県花巻空港で給油しての長時間のフライトだった。ペルー南部の世界遺産「ナスカの地上絵」を見るため、12人乗りのセスナに乗った。巨大な絵を…

1217 南米の旅―ハチドリ紀行(6) あれがナスカの地上絵?

かなり以前のことになるが、あまり天気が良くない日に仙台から函館までセスナ機に乗ったことがある。途中、岩手県花巻空港で給油しての長時間のフライトだった。ペルー南部の世界遺産「ナスカの地上絵」を見るため、12人乗りのセスナに乗った。巨大な絵を…

1216 南米の旅―ハチドリ紀行(5) 天空の城を蝶が飛ぶ

標高2280メートルの高地にあるペルーのマチュピチュ。数多い世界遺産の中でもひときわ人気が高い謎の遺構である。NHKの旅番組のアンケートで「行ってみたい世界遺産」のトップに選ばれたマチュピチュだが、古都・クスコを経てこの遺構に行ってみて、…

1216 南米の旅―ハチドリ紀行(5) 天空の城を蝶が飛ぶ

標高2280メートルの高地にあるペルーのマチュピチュ。数多い世界遺産の中でもひときわ人気が高い謎の遺構である。NHKの旅番組のアンケートで「行ってみたい世界遺産」のトップに選ばれたマチュピチュだが、古都・クスコを経てこの遺構に行ってみて、…

1215 南米の旅―ハチドリ紀行(4) パラグアイ移民として50年

イグアスの滝からの帰り、パラグアイ・イグアス市の移住地で東京五輪(1964年)の直前に鹿児島から移住したという一人の日本人に会った。園田八郎さん(64)である。南米移民というと戦前の話かと思っていたが、高度経済成長の陰で依然として移民政策…

1215 南米の旅―ハチドリ紀行(4) パラグアイ移民として50年

イグアスの滝からの帰り、パラグアイ・イグアス市の移住地で東京五輪(1964年)の直前に鹿児島から移住したという一人の日本人に会った。園田八郎さん(64)である。南米移民というと戦前の話かと思っていたが、高度経済成長の陰で依然として移民政策…

1214 南米の旅―ハチドリ紀行(3) 悪魔ののど笛にて・ささやきにおびえる

「悪魔ののど笛」と聞いて、人はどんなことを想像するだろう。のど笛は、首ののど仏のあたりを言うが、悪魔と付くからには、やはり不気味さが伴う。そんな場所がイグアスの滝のアルゼンチン側にあり、現地を見て合点がいった。だれが付けたかは知らないが、う…

1214 南米の旅―ハチドリ紀行(3) 悪魔ののど笛にて・ささやきにおびえる

「悪魔ののど笛」と聞いて、人はどんなことを想像するだろう。のど笛は、首ののど仏のあたりを言うが、悪魔と付くからには、やはり不気味さが伴う。そんな場所がイグアスの滝のアルゼンチン側にあり、現地を見て合点がいった。だれが付けたかは知らないが、う…

1213 南米の旅―ハチドリ紀行(2) 大いなる水イグアスの滝

米国史上最も偉大な大統領といわれた第32代大統領・フランクリン・ルーズベルト(ローズベルトとも表記)の夫人・エレノア・ルーズベルトは、リベラルな婦人運動家で国連代表も務めた著名人である。ブラジルとアルゼンチンにまたがる世界3大滝の一つ「イ…

1213 南米の旅―ハチドリ紀行(2) 大いなる水イグアスの滝

米国史上最も偉大な大統領といわれた第32代大統領・フランクリン・ルーズベルト(ローズベルトとも表記)の夫人・エレノア・ルーズベルトは、リベラルな婦人運動家で国連代表も務めた著名人である。ブラジルとアルゼンチンにまたがる世界3大滝の一つ「イ…

1212 南米の旅―ハチドリ紀行(1) 4万キロ、10回の飛行機乗り継ぎ

南米に行ってきた。往復4万キロ、飛行機を計10回乗り継いだ旅は、決して楽なものではなかった。それでも心に残る風景や人に出会った。スケールの大きい自然と歴史の驚異に接し、疲れも忘れた。南米・アマゾンには「ハチドリのひとしずく」という言葉があ…

1212 南米の旅―ハチドリ紀行(1) 4万キロ、10回の飛行機乗り継ぎ

南米に行ってきた。往復4万キロ、飛行機を計10回乗り継いだ旅は、決して楽なものではなかった。それでも心に残る風景や人に出会った。スケールの大きい自然と歴史の驚異に接し、疲れも忘れた。南米・アマゾンには「ハチドリのひとしずく」という言葉があ…

1211 雛祭り終え菜の花の季節 ある句会にて

正岡子規の研究をライフワークにしている知人の呼び掛けで、2011年夏から世代の近い人たちが集まり、酒を飲みながら子規のことを中心によもやま話をする「子規を語る会」の会合が開かれている。私も参加しているその会合がいつの間にか9人の「句会」へ…

1211 雛祭り終え菜の花の季節 ある句会にて

正岡子規の研究をライフワークにしている知人の呼び掛けで、2011年夏から世代の近い人たちが集まり、酒を飲みながら子規のことを中心によもやま話をする「子規を語る会」の会合が開かれている。 私も参加しているその会合がいつの間にか9人の「句会」へ…

1210 したいことに理屈をつける人間 3月は交替の季節

前回のブログに引き続き「言葉の贈物」(岩波文庫)からの引用。「理性ある動物、人間とは、まことに都合のいいものである。したいと思うことなら、何にだって理由を見つけることも、理屈をつけることもできるのだから」。米国の政治家・科学者で「建国の父…

1210 したいことに理屈をつける人間 3月は交替の季節

前回のブログに引き続き「言葉の贈物」(岩波文庫)からの引用。「理性ある動物、人間とは、まことに都合のいいものである。したいと思うことなら、何にだって理由を見つけることも、理屈をつけることもできるのだから」。米国の政治家・科学者で「建国の父…