小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

1421 マルタと沖縄と ミニ国家が歩む道

最近マルタ島を旅した知人がいる。人口42万人、国土面積は東京23区の半分に当たる316平方キロという小さな島国(マルタ島やゴゾ島、コミノ島からなるイギリス連邦のマルタ共和国)である。 地図で見ると、長靴のような形をしたイタリアのつま先の位置…

1421 マルタと沖縄と ミニ国家が歩む道

最近マルタ島を旅した知人がいる。人口42万人、国土面積は東京23区の半分に当たる316平方キロという小さな島国(マルタ島やゴゾ島、コミノ島からなるイギリス連邦のマルタ共和国)である。 地図で見ると、長靴のような形をしたイタリアのつま先の位置…

1420 大量遭難の背景は 映画『エベレスト3D』と原作『空へ』

登山の醍醐味は、困難を乗り越えて頂上に立ったときの達成感なのだろうか。登山をやらない私にはその辺のことは分からない。1996年にエベレスト(8848メートル)で起きた大量遭難で、遭難を免れたジャーナリスト、ジョン・クラカワーが体験したことは、そう…

1420 大量遭難の背景は 映画『エベレスト3D』と原作『空へ』

登山の醍醐味は、困難を乗り越えて頂上に立ったときの達成感なのだろうか。登山をやらない私にはその辺のことは分からない。1996年にエベレスト(8848メートル)で起きた大量遭難で、遭難を免れたジャーナリスト、ジョン・クラカワーが体験したことは、そう…

1419 谷風と北の湖 1974年夏の思い出

大相撲の第55代横綱で相撲協会理事長の北の湖が亡くなった。62歳という年齢は長寿社会の現代では若い。北の湖理事長の死は、現役時代に無理を重ねる力士の寿命があまり長くないことを示している。訃報を聞いて41年前のことを思い出した。北の湖が横綱…

1419 谷風と北の湖 1974年夏の思い出

大相撲の第55代横綱で相撲協会理事長の北の湖が亡くなった。62歳という年齢は長寿社会の現代では若い。北の湖理事長の死は、現役時代に無理を重ねる力士の寿命があまり長くないことを示している。訃報を聞いて41年前のことを思い出した。北の湖が横綱…

1418 画家フジタが生きたパリ 喜びと悲しみを内包した芸術の都

映画「FOUJITA」は、フランスを中心に活動した画家、藤田嗣治(1886~1968)の半生を描いた日仏合作の作品だ。監督は小栗康平、主演はオダギリ・ジョー。藤田といえば、オカッパ頭とロイドメガネで知られ、1820年代のパリで日本画の技法も取り入…

1418 画家フジタが生きたパリ 喜びと悲しみを内包した芸術の都

映画「FOUJITA」は、フランスを中心に活動した画家、藤田嗣治(1886~1968)の半生を描いた日仏合作の作品だ。監督は小栗康平、主演はオダギリ・ジョー。藤田といえば、オカッパ頭とロイドメガネで知られ、1820年代のパリで日本画の技法も取り入…

1417 セザンヌの少年の絵 秋の日の特別な時間

家の前にある遊歩道には、けやきの木が街路樹として植えてある。そのけやきの葉がことしは特に色づいているように見える。いまが紅葉の盛りのようだ。最近訪れた那須高原でも美しい紅葉を見ることができた。それも数十年ぶりの友人との再会という嬉しい出来…

1417 セザンヌの少年の絵 秋の日の特別な時間

家の前にある遊歩道には、けやきの木が街路樹として植えてある。そのけやきの葉がことしは特に色づいているように見える。いまが紅葉の盛りのようだ。最近訪れた那須高原でも美しい紅葉を見ることができた。それも数十年ぶりの友人との再会という嬉しい出来…

1416 夜長の季節の本の読み方 あなたは寝過ぎ派、寝不足派?

「書読まぬ男は夜長哉」。正岡子規の句である。秋の夜長、本を読まない男は寝過ぎ、読む男は寝不足になるというのである。テレビやスマホなど、いまの時代は本を読まなくとも夜更かしになる材料は事欠かず、寝不足派が圧倒的に多いのではないか。 ヘルマン・…

1416 夜長の季節の本の読み方 あなたは寝過ぎ派、寝不足派?

読まぬ男は夜長哉 正岡子規の句である。秋の夜長、本を読まない男は寝過ぎ、読む男は寝不足になるというのである。テレビやスマホなど、いまの時代は本を読まなくとも夜更かしになる材料は事欠かず、寝不足派が圧倒的に多いのではないか。 ヘルマン・ヘッセ…

1415 尺八の音を聞き歩く秋日和  千鳥ヶ淵の光景

昨日、東京の街をぶらぶらと歩いた。最高気温は17・4度。日陰に入るとやや肌寒いが、歩くには爽快な一日だった。千鳥ヶ淵の戦没者墓苑付近を通りかかると「仰げば尊し」のメロディが流れてきた。近づいてみると、60歳は超えたと思われる男性が尺八を吹…

1415 尺八の音を聞き歩く秋日和  千鳥ヶ淵の光景

昨日、東京の街をぶらぶらと歩いた。最高気温は17・4度。日陰に入るとやや肌寒いが、歩くには爽快な一日だった。千鳥ヶ淵の戦没者墓苑付近を通りかかると「仰げば尊し」のメロディが流れてきた。近づいてみると、60歳は超えたと思われる男性が尺八を吹…