小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

694 猛暑に耐える日々の中で 8月のhanaのつぶやき

私はゴールデンレトリーバーのhana(雌、8歳)と言います。小さいころから車に乗るのが大好きでした。これまでは夏でも車に乗せてもらうのが普通でしたが、暑くてたまらないことしの夏は、家族はあまり車に乗せてくれません。 だから、みんなが出かけるとき…

694 猛暑に耐える日々の中で 8月のhanaのつぶやき

私はゴールデンレトリーバーのhana(雌、8歳)と言います。小さいころから車に乗るのが大好きでした。これまでは夏でも車に乗せてもらうのが普通でしたが、暑くてたまらないことしの夏は、家族はあまり車に乗せてくれません。 だから、みんなが出かけるとき…

693 世論の呉越同舟 前代未聞の3新聞の社説

きょうの朝刊には民主党代表選が大きく報じられている。東京で発行されている主要6つの新聞は全紙社説(産経は主張)でも取り上げ、うち朝日、毎日、産経の3紙は「前代未聞」ともいえる論調を張っている。 昨日、代表選への立候補を表明した小沢一郎前幹事…

693 世論の呉越同舟 前代未聞の3新聞の社説

きょうの朝刊には民主党代表選が大きく報じられている。東京で発行されている主要6つの新聞は全紙社説(産経は主張)でも取り上げ、うち朝日、毎日、産経の3紙は「前代未聞」ともいえる論調を張っている。 昨日、代表選への立候補を表明した小沢一郎前幹事…

692 不思議な空間に酔う 十和田の現代美術館

青森県十和田市に行ってきた。平成の大合併といわれた2005年の市町村合併で、旧十和田湖町とそれまでの十和田市が合併して「十和田市」になったので、市の一部は十和田湖に近い。 しかし、私が行った十和田市中心部にある十和田市現代美術館は、十和田湖…

692 不思議な空間に酔う 十和田の現代美術館

青森県十和田市に行ってきた。平成の大合併といわれた2005年の市町村合併で、旧十和田湖町とそれまでの十和田市が合併して「十和田市」になったので、市の一部は十和田湖に近い。 しかし、私が行った十和田市中心部にある十和田市現代美術館は、十和田湖…

691 プリウスの車両接近装置 技術陣も想像力が必要

トヨタ自動車はベストセラーカー「プリウス」の「車両接近通報装置」を近く発売すると発表した。 ハイブリット車のプリウスは、モーターでの走行時に、エンジン音がしない。だから歩行者は車が近付いていることに気づかず、特に障害者には危険だとニュースに…

691 プリウスの車両接近装置 技術陣も想像力が必要

トヨタ自動車はベストセラーカー「プリウス」の「車両接近通報装置」を近く発売すると発表した。 ハイブリット車のプリウスは、モーターでの走行時に、エンジン音がしない。だから歩行者は車が近付いていることに気づかず、特に障害者には危険だとニュースに…

690 「古里」を行く 夏の思い出

古里・故郷の意味は、3つある。広辞苑の解釈だ。その1、古くなって荒れ果てた土地。その2、自分が生まれた土地。郷里。その3、かつて住んだことがある土地。またなじみ深い土地―だという。その「古里」(ふるさと)という名前のついた駅があることを最近…

690 「古里」を行く 夏の思い出

古里・故郷の意味は、3つある。広辞苑の解釈だ。その1、古くなって荒れ果てた土地。その2、自分が生まれた土地。郷里。その3、かつて住んだことがある土地。またなじみ深い土地―だという。 その「古里」(ふるさと)という名前のついた駅があることを最…

689 再読「五十年目の日章旗」、そしてドラマ「歸國」

浅田次郎の「終わらざる夏」を読んでいる。上下二冊の長編だ。その間に青森に行く必要があり、浅田の本を家に置いて中野孝次の文庫本「五十年目の日章旗」を旅行鞄に入れた。 それなのにたまたまホテルのテレビでNHKBSを見ていたら、読書番組に浅田が出…

689 再読「五十年目の日章旗」、そしてドラマ「歸國」

浅田次郎の「終わらざる夏」を読んでいる。上下二冊の長編だ。その間に青森に行く必要があり、浅田の本を家に置いて中野孝次の文庫本「五十年目の日章旗」を旅行鞄に入れた。 それなのにたまたまホテルのテレビでNHKBSを見ていたら、読書番組に浅田が出…

688 ナポレオンに背を向けた「黒い悪魔」 差別を乗り越えた快男児の生涯

快男児である。フランスの歴史で、ナポレオンの時代に「黒い悪魔」という異名を持ったトマ・アレクサンドル・デュマこそ、こう呼んでいいと私は思う。 子どものころ、フランスの文豪といわれたアレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」や「三銃士」を…

688 ナポレオンに背を向けた「黒い悪魔」 差別を乗り越えた快男児の生涯

快男児である。フランスの歴史で、ナポレオンの時代に「黒い悪魔」という異名を持ったトマ・アレクサンドル・デュマこそ、こう呼んでいいと私は思う。 子どものころ、フランスの文豪といわれたアレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」や「三銃士」を…

687 夏の過ごし方 酷暑で早起き現象

「毎日暑くてたまらないですね」と言ったら、人生の大先輩に「気持ちの問題だ。私は暑くてもなんともないよ」と笑われた。しかし、この暑さは笑いごとではない。この夏、熱中症で亡くなる老人が相次いでいる。同じようなブログを2007年の夏に書いた。当…

687 夏の過ごし方 酷暑で早起き現象

「毎日暑くてたまらないですね」と言ったら、人生の大先輩に「気持ちの問題だ。私は暑くてもなんともないよ」と笑われた。しかし、この暑さは笑いごとではない。この夏、熱中症で亡くなる老人が相次いでいる。 同じようなブログを2007年の夏に書いた。当…

686 夏の風景  墓参、花火大会・・・

8月15日。終戦記念日。武道館では全国戦没者追悼式があった。NHKニュースは、遺族の高齢化が目立つと報じていた。当たり前だ。戦後65年なのだから。でも、傷ついた人たちの心はまだ癒されていない。この夏はとりわけ油蝉の鳴き声がうるさい。酷暑の…

686 夏の風景  墓参、花火大会・・・

8月15日。終戦記念日。武道館では全国戦没者追悼式があった。NHKニュースは、遺族の高齢化が目立つと報じていた。当たり前だ。戦後65年なのだから。でも、傷ついた人たちの心はまだ癒されていない。 この夏はとりわけ油蝉の鳴き声がうるさい。酷暑の…

685 夭折した2人の心 琵琶湖周航の歌

「ひつじぐさ」(未草)が何であるかを知っている人はそう多くはないと思う。辞書で引くと、睡蓮のことで、スイレン科の水生の多年草で池沼に生えると出ている。そうクロード・モネの絵で有名なあの睡蓮なのだ。 未の刻(午後2時ごろ)に開花するというので…

685 夭折した2人の心 琵琶湖周航の歌

「ひつじぐさ」(未草)が何であるかを知っている人はそう多くはないと思う。辞書で引くと、睡蓮のことで、スイレン科の水生の多年草で池沼に生えると出ている。そうクロード・モネの絵で有名なあの睡蓮なのだ。 未の刻(午後2時ごろ)に開花するというので…

684 3つの観音寺 真夏の巡行

私は、全く信仰心はない。だから関東地方(神奈川、東京、埼玉、千葉、群馬、栃木、茨城の一都六県)に「坂東三十三箇所」という観音霊場があることも知らなかった。 しかし古寺をめぐることは嫌いではない。姉夫婦の霊場巡りに付き合って三十三箇所の霊場に…

684 3つの観音寺 真夏の巡行

私は、全く信仰心はない。だから関東地方(神奈川、東京、埼玉、千葉、群馬、栃木、茨城の一都六県)に「坂東三十三箇所」という観音霊場があることも知らなかった。 しかし古寺をめぐることは嫌いではない。姉夫婦の霊場巡りに付き合って三十三箇所の霊場に…

683 62歳から始めた力強い油絵 九十九里海岸・望月定子美術館にて

62歳から油絵を始め、89歳で亡くなるまで筆を離さなかった女性の画家の存在を初めて知った。その画家の名前は望月定子という。 彼女が独力で創設したのが「望月定子美術館」だが、入場者は私たち夫婦以外だれもいなかった。「夏休みなので、大勢の人が来…

683 62歳から始めた力強い油絵 九十九里海岸・望月定子美術館にて

62歳から油絵を始め、89歳で亡くなるまで筆を離った女性の画家の存在を初めて知った。その画家の名前は望月定子という。 彼女が独力で創設したのが「望月定子美術館」だが、入場者は私たち夫婦以外だれもいなかった。「夏休みなので、大勢の人が来るでし…

682 清涼剤になりうるか 塩野七生「日本人へ 国家と歴史篇」

自信に裏打ちされた物の見方なのだろう。好き、嫌いは別にして辛口で明快な内容は、猛暑の日々に一服の清涼剤のようなさわやかさを与えてくれる。 ローマ時代の500年という長い歴史を長大な作品をものにした人のエッセー集である。塩野が主張する事ごとは…

682 清涼剤になりうるか 塩野七生「日本人へ 国家と歴史篇」

自信に裏打ちされた物の見方なのだろう。好き、嫌いは別にして辛口で明快な内容は、猛暑の日々に一服の清涼剤のようなさわやかさを与えてくれる。 ローマ時代の500年という長い歴史を長大な作品をものにした人のエッセー集である。塩野が主張する事ごとは…

681 揺らぐ長寿大国 コシヒカリの地元で山河を思う

「夏は暑いのは当然だ」と言いながら、汗を拭き拭きやせ我慢して毎日を送っている。 時には、旅もする。 久しぶりに新潟に行ってきた。本当に久しぶりだ。新潟市内は人が多いが、少し町はずれに行くと、もう人影は少ない。ホテルの部屋でテレビを見ると、所…

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「夏は暑いのは当然だ」と言いながら、汗を拭き拭きやせ我慢して毎日を送っている。 時には、旅もする。 久しぶりに新潟に行ってきた。本当に久しぶりだ。新潟市内は人が多いが、少し町はずれに行くと、もう人影は少ない。ホテルの部屋でテレビを見ると、所…

680 記録されたものしか記憶にとどめられない 「宮本常一が見た日本」

民俗学者、宮本常一の生涯をたどった「旅する巨人」で大宅ノンフィクション賞を受賞した佐野眞一があらためて、宮本が歩いた地方を取材したのがこの本だ。 宮本は自分の足で歩き、自分の目で見た地方の実情(昔と今)をおびただしい記録として残した。写真も…

680 記録されたものしか記憶にとどめられない 「宮本常一が見た日本」

民俗学者、宮本常一の生涯をたどった「旅する巨人」で大宅ノンフィクション賞を受賞した佐野眞一があらためて、宮本が歩いた地方を取材したのがこの本だ。 宮本は自分の足で歩き、自分の目で見た地方の実情(昔と今)をおびただしい記録として残した。写真も…