小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

震災

1110 住む人がいない家に咲く桃の花 福島・飯舘・南相馬にて

6年ぶりに福島県飯舘村に行った。正確には飯舘村を通過して南相馬市に行ったと書くべきか。春爛漫の季節を迎えた飯舘は不気味な静けさだった。花が咲き、緑に包まれた村の姿は牧歌的だ。原発事故さえなければ、いまごろはあちこちで田植え作業が進んでいた…

1055 大槻3代を生んだ一関 復興見守る世界遺産・平泉中尊寺

岩手県の平泉がユネスコの世界遺産(文化)になったのは、東日本大震災直後の2011年6月26日だった。日本の文化遺産では12番目の登録だ。もちろん、被災地東北では初の文化遺産登録である。その中心となるのが中尊寺であり、中でも金色堂だ。過去2回…

1054 被災地を歩く 原発事故・福島の12月

東日本大震災の被災地は広範囲に及んでいる。しかも、原発事故に見舞われた福島の被災地では復興の道筋が容易に立たない。衆院選挙の公示日の4日から数日、被災地を歩いた。(ことしは9回目で昨年も同じく9回被災地を歩いているので、18回目だ)5日の…

1053 照柿の無残な光景 原発事故・福島からの便り

「照柿」という言葉がある。赤く熟し、いまにも枝から落ちそうな柿のことだそうだ。そんな美しい写真が福島に住む教育者で知人の宍戸仙助さんからメールで届いた。しかし、メールを読むと、美しい風物詩が実は悲惨な光景であることが分かり、愕然とした。東…