小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

自然

1448 雪についての雑感 登校の子ら足遅く

暖冬が続いていると思ったが、うっすらと雪が積もった。この地域(千葉市の南部)では、2014年2月8日から9日の大雪以来、積雪はなかったから久しぶりのことである。家の前を、雪が大好きな子どもたちがはしゃいで登校している。 2年前の大雪の際のこ…

1448 雪についての雑感 登校の子ら足遅く

暖冬が続いていると思ったが、うっすらと雪が積もった。この地域(千葉市の南部)では、2014年2月8日から9日の大雪以来、積雪はなかったから久しぶりのことである。家の前を、雪が大好きな子どもたちがはしゃいで登校している。2年前の大雪の際のこ…

1445 うぐいすの初音を聞く朝 ホーホケキョは雄鳥

ラジオを聞きながら散歩をしていたら、うぐいすの便りをやっていた。きょうは九州の佐賀、四国の高知、さらに関東の神奈川で初音を聞いたというのである。私の住む千葉市はまだまだかなと思って聞いていると、イヤホンを付けた耳に懐かしい響きが飛び込んで…

1445 うぐいすの初音を聞く朝 ホーホケキョは雄鳥

ラジオを聞きながら散歩をしていたら、うぐいすの便りをやっていた。きょうは九州の佐賀、四国の高知、さらに関東の神奈川で初音を聞いたというのである。私の住む千葉市はまだまだかなと思って聞いていると、イヤホンを付けた耳に懐かしい響きが飛び込んで…

1443 朝霧が天空の城を演出 2月の風景

「天空の城」という言葉がある。由来は不明だが、小高い山にある城跡が発生した雲海に包まれて空に浮かんでいるかのように見える現象で、兵庫県の竹田城(朝来市)や岡山県の備中松山城(高梁市)などがよく知られている。 2月の中旬、寒さが和らいだ今朝、…

1443 朝霧が天空の城を演出 2月の風景

「天空の城」という言葉がある。由来は不明だが、小高い山にある城跡が発生した雲海に包まれて空に浮かんでいるかのように見える現象で、兵庫県の竹田城(朝来市)や岡山県の備中松山城(高梁市)などがよく知られている。2月の中旬、寒さが和らいだ今朝、…

1439 2月の風景 枯木立ににぶい日光

「二月はやはだかの木々に日をそそぐ」(長谷川素逝) きょうから2月である。寒い地域では、霜柱と氷柱が珍しくない季節だ。だが、4日は立春だから、日の出も次第に早くなり、光の季節である春の足音が近づいている。長谷川素逝の句(早いものでもう2月だ…

1435 スポーツとけが 大相撲・遠藤の休場を考える

現在の大相撲で人気一番は、東前頭11枚目の遠藤聖大(25)だろう。アマチュア横綱から角界に入り、一時は東前頭3枚目と三役に近づく勢いだった。だが、けがが付きまとい、今場所(初場所)は1勝しかできないまま、7日目から右足首のけがで休場した。…

1434 暖冬で咲いた「セイタカアワダチソウ」 自然の風景

暖冬のせいか、もうフキノトウが出たというニュースもあった。私の散歩コースでは活動期を終え、枯れたはずの「セイタカアワダチソウ」が勢いを取り戻し、再び花が咲き始めている。この北アメリカ原産の雑草は、本来は10月から11月に咲く秋の花だ。それ…

1434 暖冬で咲いた「セイタカアワダチソウ」 自然の風景

暖冬のせいか、もうフキノトウが出たというニュースもあった。私の散歩コースでは活動期を終え、枯れたはずの「セイタカアワダチソウ」が勢いを取り戻し、再び花が咲き始めている。この北アメリカ原産の雑草は、本来は10月から11月に咲く秋の花だ。それ…

1433 混沌とした時代への訴え 映画『人生の約束』

白銀の立山連峰の威容を見たのは、4年前の1月のことだった。日本海側の冬は晴れる日が少ない。だが、私が訪れた2012年1月下旬の数日は青い空が戻り、高岡の雨晴海岸の後方にそびえる剱岳が美しかった。その白銀の立山連峰を堪能させてくれるのが、映…

1433 混沌とした時代への訴え 映画『人生の約束』

白銀の立山連峰の威容を見たのは、4年前の1月のことだった。日本海側の冬は晴れる日が少ない。だが、私が訪れた2012年1月下旬の数日は青い空が戻り、高岡の雨晴海岸の後方にそびえる剱岳が美しかった。その白銀の立山連峰を堪能させてくれるのが、映…

1431 冬・翡翠との出会い 『よだかの星』を読む

近所の公園でカワセミを見た。俳句歳時記を調べると、「雀より大きいカワセミ科の鳥で全体が青緑色、いわゆる翡翠の玉に似てきわめて美しい。翡翠は異称で、雄を翡、雌を翠という。嘴は黒くて鋭く長い。夏、渓流や池沼に沿った杭や岩・樹枝の上から魚を狙い…

1431 冬・翡翠との出会い 『よだかの星』を読む

近所の公園でカワセミを見た。俳句歳時記を調べると、「雀より大きいカワセミ科の鳥で全体が青緑色、いわゆる翡翠の玉に似てきわめて美しい。翡翠は異称で、雄を翡、雌を翠という。嘴は黒くて鋭く長い。夏、渓流や池沼に沿った杭や岩・樹枝の上から魚を狙い…

1430 大空に輝く初日に寄せて 届いた「古里はいま」の詞

「大空のせましと匂う初日かな」(田川鳳朗) 6時半前に起き、近くの公園のラジオ体操会場に行くと参加者は10人余と普段の3分の1程度しかいない。東の空には金星が西の空には半月と木星が輝いている。体操が終わって、散歩コースの調整池に向かう。7時…

1429 続・風景との対話 読書について

調整池から霧が出ている。西の空には満月(寒月)の余韻の白い月が見える。師走の朝である。新聞の朝刊を開くと、読書欄には書評委員が選んだ「注目の本、心に残る本」各3点が紹介されていた。多くの委員がいるのに重なる本はほとんどない。それは読書の傾…

1429 続・風景との対話 読書について

調整池から霧が出ている。西の空には満月(寒月)の余韻の白い月が見える。師走の朝である。新聞の朝刊を開くと、読書欄には書評委員が選んだ「注目の本、心に残る本」各3点が紹介されていた。多くの委員がいるのに重なる本はほとんどない。それは読書の傾…

1427 幸あふれる人生 北海道移住の知人が写真展

首都圏から北海道に移住して6年目の生活を送っている知人から、最近、嬉しい知らせが届いた。実は、知人の北海道移住は悩みに悩んだ末の決断だった。だが、北海道の自然はそんな悩みを吹き飛ばした。知人が撮影した北海道の風景写真は多くの人の心に響き、…

1426 風景との対話 冬の空を見上げて

朝焼を見た。俳句歳時記(角川学芸出版)で調べてみると、夏の季語の天文の項にあって「日の出間際の東の空が赤く染まる現象で、夏に多い。俗に朝焼の日は天気が下り坂になるといわれる」という説明が付いている。それにしても、空気が乾いたこの季節(冬)…

1426 風景との対話 冬の空を見上げて

朝焼を見た。俳句歳時記(角川学芸出版)で調べてみると、夏の季語の天文の項にあって「日の出間際の東の空が赤く染まる現象で、夏に多い。俗に朝焼の日は天気が下り坂になるといわれる」という説明が付いている。それにしても、空気が乾いたこの季節(冬)…

1425 山桜に寄せて 詩「さざめきの後で」

季節外れだが、先日、千葉県佐倉市のDIC川村美術館の広大な敷地内で桜が咲いているのを見た。狂い咲きではなく、「十月桜」か「冬桜」という種類らしい。桜の代表といえば、もちろん染井吉野とだれもが思い浮かべるだろう。だが、かつては「染井吉野は最…

1423 苦難の中での発想 新潟のオリーブ栽培

クイズ番組で優勝を目指す物知りは別にして、人間には知らないことが少なくない。オリーブについてもそうだった。オリーブといえば、実から採ったオリーブ油がすぐに頭に浮かぶ。だが、その葉も実は効用があることが知人からの連絡で知った。 知人は新潟市で…

1420 大量遭難の背景は 映画『エベレスト3D』と原作『空へ』

登山の醍醐味は、困難を乗り越えて頂上に立ったときの達成感なのだろうか。登山をやらない私にはその辺のことは分からない。1996年にエベレスト(8848メートル)で起きた大量遭難で、遭難を免れたジャーナリスト、ジョン・クラカワーが体験したことは、そう…

1413 棚田の夜景 鴨川・千枚田を訪ねる

千葉県鴨川市の高台にある大山千枚田という棚田で開催された「棚田の夜祭り」を訪ねた。傾斜地にある水田のことを棚田といい、日本だけでなく、世界各地に存在する。フィリピン・ルソン島の「コルディリェーラの棚田」(世界文化遺産)やベトナム北部の「ホ…

1413 棚田の夜景 鴨川・千枚田を訪ねる

千葉県鴨川市の高台にある大山千枚田という棚田で開催された「棚田の夜祭り」を訪ねた。傾斜地にある水田のことを棚田といい、日本だけでなく、世界各地に存在する。フィリピン・ルソン島の「コルディリェーラの棚田」(世界文化遺産)やベトナム北部の「ホ…

1412 湖とりまく山の紅葉 日光にて

湖をとりまく山の紅葉かな 俳人の正岡子規が日光を訪れたのは明治25年10月30日のことだ。前日、宇都宮に入った子規はこの日、日光に足を伸ばし、華厳の滝や中禅寺湖を見て、翌31日に東照宮に参拝している。子規はこの旅で『日光の紅葉』という俳句入りの短い…

1412 湖とりまく山の紅葉 日光にて

「湖をとりまく山の紅葉かな」 俳人の正岡子規が日光を訪れたのは明治25年10月30日のことだ。前日、宇都宮に入った子規はこの日、日光に足を伸ばし、華厳の滝や中禅寺湖を見て、翌31日に東照宮に参拝している。子規はこの旅で『日光の紅葉』という俳句入りの…

1411 会津の歴史が詰まる古刹 国宝を持つ勝常寺

「山は暮れて野は黄昏の薄哉」(与謝蕪村) 蕪村は江戸時代を代表する俳人で、絵師でもある。先日、未確認の俳句212句が俳句集「夜半亭蕪村句集」に収録されていたというニュースがあり、蕪村の俳句の奥の深さを感じたものだ。秋の気配が漂う会津や日光を…

1410 優しい「月の山」 届いた出羽の風景

(月山の降臨?現象) 森敦の『月山』(1974年に芥川賞を受賞)は、霊山である出羽三山(月山、湯殿山、羽黒山)の一つ、月山(1984メートル)の麓の小さな寺にある夏に住み着いた男が長い冬を過ごした後、どこかに去っていくという話の名作で、森自…

1410 優しい「月の山」 届いた出羽の風景

(月山の降臨?現象) 森敦の『月山』(1974年に芥川賞を受賞)は、霊山である出羽三山(月山、湯殿山、羽黒山)の一つ、月山(1984メートル)の麓の小さな寺にある夏に住み着いた男が長い冬を過ごした後、どこかに去っていくという話の名作で、森自…