小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

892 心に沁みる「IF WE HOLD ON TOGETHER」 何気なく聴いたCDの一曲

画像 アメリカの黒人女性歌手、ダイアナ・ロスのCDを何気なくかけ、何気なく聴いた。全部で13曲が入っているCDの12曲目に一番好きな歌があった。

「IF WE HOLD ON TOGETHER 」(ウィル・ジェンキンス作詞、ジェームズ・ホーナ作曲)だ。「力を合わせて困難に立ち向かえば」という訳がついている。 いつの時代でもこの世界には苦悩や困難なできごとが付きまとう。3・11を経験したことしは特に人生のつらさを思ってしまう。そんなときにダイアナ・ロスの歌は心に沁みた。

 ダイアナロスは1944年3月生まれの歌手で、アメリカで最も成功した黒人女性歌手の一人である。 斉藤真紀子さんの名訳に、うなずきながら何度も聞き返した。人生でくじけそうになってもあきらめずに生きて行けば、夢はかなえられる、希望を失わないで、という内容だ。

 もともとは1988年にアメリカで上映されたアニメ「リトルフット」の主題歌だった。このアニメは現在、映画界の巨匠になったスティーヴン・スピルバーグジョーズ未知との遭遇を製作)とジョージ・ルーカススターウォーズを製作)が共同して製作総指揮を務めた作品だという。

 もう20年近く通っているスポーツジムでも、一時期館内でよくかけられていた。 歌詞の通り、人にはくじけそうになるときが多々ある。自分を見失って絶望に襲われることもまた少なくない。

 生きることにあきらめてしまう人が年間で3万人を超える時代なのだ。それに3・11が重なり、日本人の多くが生きることに苦闘している。混沌とした時代、ダイアナ・ロスの力強い歌声に負けたくないと思いながら、日曜午後のひと時を送った。

 名曲は、時代を経ても人々の心に響き、癒してくれる。それは日本の曲、外国の曲でも変わりはない。この曲はアニメの主題歌として世に出てから28年になるが、これからも歌い継がれる一曲といえるだろう。