小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

892 心に沁みる「IF WE HOLD ON TOGETHER」 何気なく聴いたCDの一曲

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アメリカの黒人女性歌手、ダイアナ・ロスのCDを何気なくかけ、何気なく聴いた。全部で13曲が入っているCDの12曲目に一番好きな歌があった。「IF WE HOLD ON TOGETHER 」(ウィル・ジェンキンス作詞、ジェームズ・ホーナ作曲)だ。「力を合わせて困難に立ち向かえば」という訳がついている。

いつの時代でもこの世界には苦悩や困難なできごとが付きまとう。3・11を経験したことしは特に人生のつらさを思ってしまう。そんなときにダイアナ・ロスの歌は心に沁みた。

斉藤真紀子さんの訳をまず記す。

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≪日々の移ろいに心くじけそうになっても

どうか自分を見失いで

遥かな道をここまで生きてきたのだから

決してあきらめないで

信じて生きていれば

夢はきっと叶えられる

素晴らしい未来がきっと待っているわ

思いのまま生きて

信頼、希望、栄光

あなたの信ずるものをどうか見失わないで

力を合わせて困難に立ち向かえば

夢はきっと生き続けるわ

全てを超えていつか永遠の高みへといざなってくれる

二人のために

人の心も吹き渡る風も

時には行く手をさえぎられ折れることを学ぶでしょう

それでも信ずる星を目ざして

最後まであきらめないで

人生には山もあれば谷もある

いつか救いの泉が

流した涙をすべてそそいでくれるわ

言葉はあまりに脆いけれど

人は敬虔な祈りを捧げる

安息の地を求めて

たとえ闇に閉ざされても

私たちは輝く太陽を想うことができる

漆黒の闇の中にあってさえ

心を暖かく照らす陽の光を感じられる

それは全ての人に等しく与えられた恵み

心を合わせて困難に立ち向かえば

決して絶えることがない夢が

遥かな永遠へといざなってくれる

それは魂が到達しうる最高の高み

輝く雲の波が果てしなく広がり

二人を迎えてくれるわ≫

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もともとは1988年にアメリカで上映されたアニメ「リトルフット」の主題歌だったそうだ。このアニメは現在、映画界の巨匠になったスティーヴン・スピルバーグジョーズ未知との遭遇を製作)とジョージ・ルーカススターウォーズを製作)が共同して製作総指揮を務めた作品だという。もう20年近く通っているスポーツジムでも、一時期館内でよくかけられていた。

歌詞の通り、人にはくじけそうになるときが多々ある。自分を見失って絶望に襲われることもまた少なくない。生きることにあきらめてしまう人が年間で3万人を超える時代なのだ。

それに3・11が重なり、日本人の多くが生きることに苦闘している。混沌とした時代、ダイアナ・ロスの力強い歌声に負けたくないと思いながら、日曜午後のひと時を送った。