小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

1087 「雨水」は過ぎたが… 日中の雪解けはあるのか

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 ことしの「雨水」は2月18日だった。気象予報士が判を押したように、この日のことを解説していた。24節気では、空から降るものが雪から雨に変わり、雪が溶け始めるころのことを言い、寒さも峠を越える時期だそうだと。ところが、この冬(立春がとうに過ぎたので春になっているが)の寒さは厳しく、昨19日は雪が舞い、私の家の周辺では積雪もあった。

 毎朝の散歩には防寒用の上下と帽子、マスクが欠かせない。それでも日の出が次第に早くなり、早朝の散歩にカメラが必需品になったこのごろだ。 アップした写真は、数日前からきょうまで散歩コースである調整池周辺で撮影したものだ。渡り鳥が泳ぎ、池の水面に200メートル程度離れた家並みが映っている。

 赤いとんがり帽子のような建物は小学校であり、雪景色の中では北海道のような錯覚さえ覚える。しかしそんなことはなく、ここは首都圏なのである。

 タイ・チェンマイに住む友人からは、ことしは日本人観光客の姿が例年より多く見かけるというメールが届いた。友人によると、日本が寒い時期は日本人が一時多くなるが、大震災の影響もあってか少しずつ増えている気がするという。それもあまり旅慣れない感じの高齢者夫妻の姿が目に付くというから、この冬の寒さに参った人たちが旅をしているのかもしれない。

 別の友人も、次の冬には暖かい地域で数カ月暮らすことを考えていると話しているくらいだから、同世代の人たちは寒さを気にしているのだろう。

 タイからのメールには、チェンマイの街では何人かで連れ立って歩く中国人観光客が目立ち、列の割り込みはしないが、レストランでもマッサージ店でも大きな声で携帯電話をかけ、仲間同士で傍若無人に話をするなどしてひんしゅくを買っているということも書かれていた。

 3、4年前までは韓国人、その前はイスラエル人のマナーの悪さに腹を立てたが、いまは中国人にお株を奪われたそうだ。友人は「海外渡航をずっと制限されてきた中国人には何もかもが珍しく、それでハイテンションになり、大声になってしまうのだろうか」と書いている。

 最近、ある代表的観光施設で中国人観光客の姿をかなり見かけた。だが、そんなにうるさくは感じなかった。若い女性から写真と撮ってくださいと頼まれたが、彼女は礼儀正しかった。いま日中関係は難しい局面に入っており、そういう状況下に来日している中国人は、ハイテンション族とはやや違う人たちなのかもしれないと思った。

 雪氷とけて雨水となればなり(服部嵐雪)。日中関係も、そんなふうに雪解けがくるのはいつになるのか。

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カメラはニコンD5100 55-300ミリ望遠レンズ