小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

659 ああきょうも梅雨空 日本人の3割が雨男・雨女

  梅雨の時期はうっとうしい。できれば、早く梅雨が明けてほしいと思う。しかし、空梅雨だと水不足が心配になるし、雨が多すぎれば集中豪雨となって、被害が出る。自然現象とはなかなかうまくいかないものなのだ。そんな梅雨の時期に、天気予報のウェザーニュスが「全国の雨男・雨女調査」を実施し、その結果を発表した。どうでもいいような調査だが、遊び心があって面白い。

  1万人以上から回答を得たというこの調査では、日本人の3人に1人が「私は雨男・雨女です」と答え、都道府県別では和歌山県(43・7%)が一番「はい」と答えた人が多かったという。逆に一番低いのは山形県(21・4%)だった。例えば山形の隣の秋田県は全国順位で8位(37・5%)だから、降雨量が多い、少ないという気象条件とは関係がなく、県民性が雨男・雨女という意識に出ているらしい。

 「雨女」を自認する友人がいる。小学校の時運動会がいやで「雨よ降れ」と念じたところ、2年続きで運動会当日に雨が降り、運土会が中止になったことがあるというのだ。本当の話だと当人は真面目な顔で言うのだ。

  天気予報が外れたらしいのだが、その後も事あるごとに雨に降られるようだ。ウェザーニュスは、雨男・雨女の人たちは、天気予報を見ずに出かけて雨に降られているわけではないので、雨に遭遇するのは「天性」かもしれないと指摘している。

  友人の場合、まさに天性だろう。念力で雨を降らしてしまうのだから、そう思う。私は雨男かどうか、特に意識したことはない。だから、もしこの調査を受けたら、「どちらでもない」と答えただろう。

  この友人が近く結婚する。ことしの梅雨明けは平年並み(7月20日ごろ、昨年は7月14日ごろだった)という見通しだが、結婚式は梅雨明けの後になる予定なので、雨は降らないのではないかと予測する。ただ、本人が「雨女」を自認しているので、あるいは雨が降って、涼しさをもたらしてくれるかもしれない。逆に、いまごろ、雨よ降らないでと念じているかもしれない。当日がどうなるか、神のみぞ知るである。

  雨といえば、わが家の犬(ゴールデンレトリーバー)は雨が大嫌いだ。雨の日の散歩は徹底的に嫌がる。生理現象を済ましてしまうと、さっさと家に戻ろうとする。雨の中を平気で歩いている犬を見ると、その違いにあきれてしまう。わが家の犬はたぶん「私は雨女ではありませんよ」と思っているのかもしれない。