小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

954 水のぶっかけ合戦だ! タイ・ソンクラーンのお祭り

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 タイのソンクラーン旧正月、4月13―15日)の儀式である水掛け祭りが始まったと、チェンマイに住む知人からメールが届いた。写真を見ると、知人がこの期間は外に出たくないと思うのも理解できる。

 タイを紹介するHPの中には「狂気の水掛け祭り」と紹介しているものもある。それほど、熱気があるお祭りなのだろう。 知人はこの期間中は、汚い水を掛けられてしまうので、なるべく外出は控えているそうだが、用事があって車で外出したという。その際、車の中からお堀周辺の様子を撮影したのがこれらの写真だ。

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 知人によると、「水掛祭り」というと上品なイメージに聞こえるが、実際には、互いに水をぶっかけ合う「ぶっかけ合戦」で、上品とは程遠いという。 写真のように、トラックの上から水を掛ける方も、下から応戦する方も、バケツでバシャッ、バシャッと掛け合うのだそうだ。乗用車に掛けても面白くないため、通行人やバイクが狙われ、とくに外国人や若い女性は絶好の標的になるそうだ。

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 スピードが出ているバイクは運が悪ければ横転し、そのための死亡事故が毎年、後を絶たない。タンクに用意した水がなくなると、ものすごく汚いお堀の水を汲んで掛けてくるので、その汚水が眼に入って結膜炎になった日本人も少なくないという。

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 知人は「こんなバカ騒ぎが飽きもせずに4、5日間も続くのですが、ほとんどのタイ人は疑問を持たずに楽しんでいます」と書いているが、祭りはそんなものなのかもしれない。見物よりも参加した方が楽しいといわれる阿波踊りや、危険と隣合わせの勇壮さが人気の木曽の御柱祭りをはじめとする日本の様々な祭りも、人を引きつける何かがあるのだろう。

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