小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

953 絵のモデルになりました hanaの4月のつぶやき 9歳のゴールデンレトリーバーです

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「一芸に秀でる者は多芸に通ずということわざがある。ある分野を極めた人は他の分野でも優れた才能を発揮することができるという意味だよ」。 旅行先から、大きな荷物を持って帰ってきたお父さんが、その荷物をほどきながら、こんなことを言っていました。ひもとビニールを外すと、写真のような絵が出てきました。私を描いたものだそうです。絵を見ながらお父さんは、こんなことわざを話してくれたのです。 その絵は、6年前このブログに載った私の写真を見たお父さんの友だちが描いてくれたものです。ついに私も絵のモデルになったのですよ。絵を見て変な気持がして、ついワンとほえてしまいました。 あの年、4歳の私はようやく暑い夏が終わってのんびりと2階から外を見ていました。それを家族が後ろから撮影してくれたのです。その写真が「hanaのつぶやき」という題名で「小径を行く」というこのブログに掲載されたのです。 6年前、私は元気いっぱいでした。あれからいろいろなことがありました。家族の中に女の子が増えたのは去年1月で、その後3月には恐ろしいことが起きました。1年が過ぎて女の子はもう歩き出しています。遊びに来ると平気で私に触り、おもちゃみたいに扱います。最初のころは嫌でしたが、いまはもう慣れてしまって遊びに来てくれるのが楽しみになりました。 絵を描いてくれた、お父さんの友だちは中国に住んでいたことがあるそうです。中国では書道を習っていて、日本の文部科学省のような仕事をしている中国科学院が主催した書道展でも入選したそうですから、大変な腕前なのでしょう。家の床の間にも「王義之」という人の「蘭亭序」という作品を模して書いた友だちの掛け軸もあるそうです。(この辺は難しい話ですので、お父さんの言うことがよく分かりませんでした) 最近、お父さんは北京に行ってきました。帰ってきて「中国の書の名人は、絵の才能もあると聞いたけれど、なるほど、彼もそうだったのだなあ」と、感心したように友だちのことを話していました。友だちは、日本に帰国してから水彩画を習い始め「2月の印象」という題名で描いた水仙と鳩の絵が去年夏に開かれた「日美展」という大きな展覧会に入選したのです。書も絵も描けるのですから、その才能はうらやましくて、うちのお父さんとは違うなあと思います。 私たち犬族にも一芸に秀出る犬がいます。盲導犬災害救助犬、麻薬犬と人間の役に立っている仲間は少なくありません。それ比べたら私は無芸大食です。強いて言えば、とりえは「癒しの力」でしょうか。自画自賛と笑われるかもしれませんが、この家族と暮らしていて、そんな気がします。たぶん、多くの仲間もそんな役割を果たしていると思うのです。
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