小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

739 落ち葉を踏みしめて 11月のhanaのつぶやき

画像 落ち葉の季節になりましたね。街路樹のけやきの落ち葉がだいぶ私の散歩コースでも目立ちます。強い風が吹いたあとは、その落ち葉が道路のわきにたまります。 散歩の度にそこにみんながマーキングをしますので、気になってついそこに鼻先をつけたくなります。気の短いお父さんにはよく怒られますが……。

 それにしても散歩はいいですね。私は朝と夕方の散歩で、落ち葉を踏みしめながらことしの夏の暑さを思い出しています。 私はゴールデンレトリーバーの8歳の雌です。名前は「hana」と言います。

 8月に耳が赤くなり、動物病院にかかりましたが、おじいちゃん先生の薬を飲んでいたら、1カ月ほどで治りました。以前はおなかを壊してよく病院に行きましたが、最近は落ち着いています。でも、恥ずかしいのですが、一つだけ問題があることを告白します。

 2週間前ごろから、夜になって寝たあとでオシッコが我慢できなくなることが何度かありました。寝静まっているこの家の人を起こすのは悪いとは思いつつ、ついお父さんたちの布団の周りをうろうろし、早く気付いてと、お父さんやママ(この家ではお母さんはママと呼ばれます)の顔をぺろぺろなめてしまいます。

 すると、ようやく目を覚まし外へ出してくれました。夜中の2時、3時にこんなことが重なりました。 まだ病院には行っていませんが、近いうちに定期健診があるので、連れていくとママは言っています。夜、寝る前に外へ出してくれるので、いまのところ夜中に起きることはありません。おじいちゃん先生が優しいから我慢しますが、やはり病院に行くのはいやだなあと思います。

 ところで、夏の間はあまり乗ることができなかった車に遠慮なく乗ることができるのは何といってもうれしいことですね。こんなに車が好きな私は変な犬なのでしょうかね。 車と言えば、お父さんのいい加減さが分かる出来事がありましたよ。家族のみんなに笑われていましたので、つい聞いてしまいました。

 この家にあるのはガソリンの消費量が少ない人気のある車だそうです。難しい言葉で「燃費」というのだそうですが、お父さんは夏ごろから急に「燃費が悪い」と言い出しました。エアコンを使っているのだから仕方がないかなどともつぶやいていましたが、車の販売担当者が来たときには「ふだんの燃費は16、7キロですよ。ひどいでしょ!高速を走るともう少しいいのですが」と話していました。

 ところが、先日定期点検に出したら、整備の人に「タイヤの空気がかなり減っています」と注意されたのだそうです。お父さんは「そういえば買ってから一度もタイヤの空気圧を点検してないな」と、頭をかいていました。そして、タイヤに基準の空気を入れてもらったら、燃費は急によくなったというのです。車に乗って何十年もたつお父さんがこれですから、似たような車音痴はほかにもいそうですね。

 そんなお父さんの運転でも、乗ってからしばらくすると座席で寝てしまいます。 お父さんが運転し、助手席にママが座っているのを見ていると安心して眠くなります。これが私の幸せな時間なのです。 今年も間もなく12月になります。人間には忙しい月のようですが、私はあまり気になりません。

 そして年末・年始になると、みんなが家にいることが多いので、それが一番待ち遠しいですね。みんなが私を相手にしてくれるので楽しいのです。そんなことを考えながら、きょうも横になっています。外では、けやきの葉が風に舞っています。ああ親類のノンちゃん(ミニチュアダックスフンド)にも会いたいなあと、ふと思いました。

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