小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

119 迷犬hanaの休日 花の季節

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人間の世界ではゴールデンウイークという休みの連続する日々が終わりました。この間、いつもならママと昼の時間を送っている私ですが、お父さんやお姉さんたちが家にいることが多く、私にとっては休日ではありませんでした。 いつもなら、みんなを送り出したあと、私はママの掃除の前に昼寝の時間に入ります。おなかがいっぱいで、とても眠くなるからです。ところが、ここのところはそうした時間にみんなの相手をするので、寝るどころではなかったのです。 ところで、私は車に乗るのが大好きです。休みの間はお父さんとママは出かける度に私を連れて行ってくれました。ですから、よけい昼寝ができなかったのです。でも、いまの季節が私は大好きなのです。いろいろな花が次々に咲くからです。
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これは、ドイツスズランというのだそうです。日本のスズランの花は白いはずです。でも、これは薄いピンク色をしています。去年、短いヨーロッパ旅行をしたお父さんは、ドイツの景色が気に入ったらしく、ホームセンターで、この花を見つけると、すぐに買い求めました。でも、去年は花が咲かなかったのです。初めて見るピンクの可憐な花にお父さんは感動した様子でした。
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次は私の散歩コースの一部に仲間のゴールデンレトリバーを何匹も飼っている家があり、そこにこのブッラクベリーがたくさんあるのです。お姉さんたちが、ここのゴールデンたちに吠えられながら、足を止めてこの花を見つめていたので、ママが買ってきたのです。
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そして、これは家族で一緒に行った焼き物市の帰りに寄った笠間稲荷の藤の花です。八重の珍しい大木です。ここには一重の藤もあって、その眺めは壮麗です。多くの参拝者が写真を撮るのは当然だと思いました。といっても、私は車の中で留守番をしていたのですが。
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最後の花はセッコクです。私の遊び場の庭にキンモクセイがあり、この枝に飾ってあります。白い花なのですが、一部に薄いピンクの花が混じっています。お父さんのお姉さんの家に遊びに一緒に行きました。ここにはこの花がたくさんありました。 人間は、本当に花が好きなようです。それは私にも分かります。庭に出たママは花の手入れをするときは生き生きしています。お父さんも自分の好きな花が咲くとカメラを取り出して、写し始めます。その季節がいまなのです。 それにしても、人間の休日は私には休日ではありませんでした。内緒ですが、実はあすからが私とママの休日なのです。