小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

218 スズメバチの巣を発見 女王蜂は冬眠

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 裏庭のザクロの木の整枝をする。とげが痛い。ついでにトイレの目隠しにしている南天と自転車置き場のカクレミノも余計な枝を切る。こうした作業は、例年は12月にやっている。 作業を終え、ふと、ヒイラギモクセイを見る。変なものが枝の中にある。ああ、これはスズメバチの巣と気がつく。毒性の強いハチ。一瞬緊張する。

 そこでインターネットでスズメバチを検索する。どうしたら、この巣を撤去できるか。調べて安心する。冬には、このハチは活動をしていない。なぜなのか。 どのハチでも同じようにいる働きバチと雄バチは基本的には越冬せず、冬季には死滅するというのである。そして、女王バチだけが生き残って、巣の中で越冬する。

 総合的に見て、地球の温暖化現象になっても、このところは寒い。たぶん、働きバチと雄バチは死滅しているはずだ。

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 一応防護する。手袋、帽子、マスク。木バサミを持って、巣に近付く。枝ごと思い切って切る。巣はそのまま下に落ちる。一部が欠け、越冬中と思えるハチが見えた。巣はそう大きくはない。 私が生まれ育った家の周辺ではハチは珍しくない。春から夏にかけて、ハチは好き放題に飛んでいる。

 恐くないと思うが、母にいつも注意されている。 ハチをからかっちゃあだめだと。だからハチを見ると、距離をとって見ていた。そうした子ども時代を忘れて、スズメバチの巣を見る。自然の造形美を感じるから不思議だ。 長野県あたりでは、この幼虫を食べるらしい。

 百科事典によると、熊本県大分県、鹿児島県、宮崎県にまたがる九州脊梁山地でも食べる習慣があるという。 中国の雲南では幼虫だけでなく、成虫も素揚げにして塩をまぶし、おかずとして食べるというのだから、その食に対するどん欲さは見事というほかはない。 裏庭にこんな巣があるとは知らなかった。

 枝の中にまぎれていたので気がつかなっかようだ。知らぬが仏ということだろう。最近、このスズメバチの巣が発見されることが多いそうだから、発見したら市役所に相談するなど、慌てずに冷静に対処した方がいい。