小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

137 私が住んだ街・11札幌(3) ひどい交通のモラル

 北海道の人々は小さいことにこだわらない。だが、全般的に礼儀正しいと思う。その現れは札幌の地下鉄である。このことは以前のブログに書いた。優先席が空いていても、老人や体の悪い人がいなくてもだれも座らない。いつも感心したものだ。

  だが、車に乗ると、多くの人は性格が変わったように、乱暴運転になる。大体が速度オーバー、さらに信号を守らない。黄色の信号止まれのはずだが、北海道のドライバーは進めなのだ。だから事故が多い。

  札幌に住んで、転勤前のナンバーで車を運転していた。交通標識に従って、速度も守りながら走る。すると、後ろを走っているトラックがけたたましいクラクションを鳴らしながら急スピードで追い越していく。トラックはセンターラインを平気でオーバーしている。

 このような経験を何度もした。恐怖の時間を振り返って考えたものだ。どうして、北海道の人々は荒い運転をするのかと。広い直線の道路、札幌の郊外でも少なくなる交通量。こうした物理的な背景があるのかもしれない。

  それだけではあるまい。やはり、ものごとにあまりこだわらない北海道人気質が影響しているのだと思われる。

  交通事故が国内でもワーストナンバー3以内にランクされる北海道。これを克服するためには、北海道に住む人たちの発想の転換が必要なのではないか。