小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

1316 振り込め詐欺とパソコンの故障 疑う姿勢が大事

画像警察から電話があった。「あなたの名前、電話番号が摘発した振り込め詐欺グループの名簿にありました。対応を説明したい」という内容だ。私の電話番号は当初から電話帳には載せていないので、どうして振り込め詐欺グループが手に入れたのだろうか。ただ、私は多くの被害者がだまし取られたという高額の金を用立てることもできないから、詐欺グループがもし電話をしてきても徒労になるだろう。 なぜ私の名前、電話番号が漏れたかについては、一定の想像ができる。以前、勤務していた会社では毎年、社員名簿を更新し、社員や関係先に配布していた。それが名簿業者に渡り、詐欺グループの手に入ったのだろう。 振り込め詐欺に対し警察が配った「被害にあわないために」という注意事項は以下の4点だ。1、非通知発言の電話は無視を2、警察や銀行協会を名乗る電話は信用しない3、「お金を取りに行く」と言われたら即座に電話を切る4、おかしいなと思ったら町会や自治会に相談を―である。 きょうの警察からの電話に対し、私は2の方法を講じなかった。相手は女性で名前を名乗ったため安心したからだが、やはり「折り返しの電話を入れます」と話すべきだったと考える。 一方、最近5年間使っていたパソコンの調子がおかしくなった。ワープロソフトで書きものをしていたり、インターネットを閲覧している際、フリーズしたり電源が落ちてしまうのだ。何も問題なく普通に使ってきたパソコンに何があったのだろう。ハードディスクの寿命はそう長くないといわれているが、それにしても、一応名の通ったメーカーのパソコンが、この程度しか持たないのか、技術大国日本も大したことはないな、などと考えた。 買い替えるのはばからしいので、いろいろ調べてみた。すると、こうした症状はパソコン内部に埃がたまった場合に頻発するらしいことが分かった。私はこれまでメーカーを信じて何もしなかったが、蓋を開けてダストブラワーという高圧ガスを噴射し、隅々まで埃を払った。 パソコンンはCPU周辺に内蔵されているヒートシンク(放熱板)とファンが内部に発生する熱を逃がし温度上昇を抑えるはずなのだが、埃のためこれらが機能せず、内部が高温になってしまい、機能不全に陥る(フリーズや電源落ち)ケースがあるようだ。私のパソコンもこれが原因だったらしく、掃除のあとはそれまでの不調がうそのように、快調になった。 パソコンがある部屋は、特に埃がたまるような環境ではないはずだが、時間が一定程度経過すると、埃が次第に内部にたまってしまったのだろう。購入した際、マニュアルが3冊もついてきて、トラブルに関しても1冊ある。しかし、埃の話に全く触れていないのは不親切だと思う。 2つの出来事を通じて考えたのは、物事に対し疑問を持つ姿勢が大事だということだ。その疑問は犯罪の抑止と電子機器の長持ちにつながる―というのはこじつけかもしれないが、ふだんから対策を考えておけば、問題が起きた時に慌てないで済むことを痛感した。 画像