小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

1315 祭りのあとも チェンマイ幻想

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一昨日、立冬のことを書き、タイ・チェンマイの「ロイクラトン祭り」(ロイカトン)についても触れた。チェンマイに住む友人からそのお祭りの写真が届いた。友人の部屋からは山の寺から上がるコームローイという小さな熱気球が見えるそうだから、幻想の世界のようだ。それを想像するだけでも楽しい。 友人によると、今年のお祭り(3日間)の初めは雨が降った。最終日に晴れたため、友人はバイクに乗って祭り見物に出かけたそうだ。呼び物のパレードでは、どこからこんなに集めたのかと思うほど、美しい女性が目についた(写真)という。 祭りは7日で終わったのだが、友人のメールには「祭りの余韻が残っているのか、今夜(8日)もまだ向かいの山の中腹にあるお寺からコームローイがたくさん上がっています」と書かれており、その辺はタイらしいと思える。チェンマイでは、これから1月いっぱいぐらいまでがベスト・シーズンというから、日本からの観光客も増えるのかもしれない。 タイでは、昨年からことしにかけ、インラック首相(当時)率いるタクシン派と反タクシン派の対立が続き、軍が介入して、異常事態は一応収まった。チェンマイはタクシン氏や妹のインラック氏の出身地であり、チェンマイ市民には現在の政情をどのように感じているのだろう。 日本も含めて、お祭りは庶民の楽しみの一つであり、京都の祇園祭のように大きな観光資源になったものも少なくない。だが、世界ではお祭りどころではないという地域が圧倒的に多いことも事実である。 (参考)以下はタイ政府・官公庁のホームページに掲載されたロイクラトン祭りの紹介。 タイでは、毎年陰暦12月(新暦10月〜11月頃)の満月の夜、川の恵みへの感謝の気持ちを表し、自らに宿る穢れを濯ぐため、ロウソク、線香、花などで美しく飾られたたくさんのクラトン(灯篭)を川に流す「ロイクラトン」と呼ばれるお祭りが全国各地で行われます。チェンマイのロイクラトン祭りは「イーペン」と呼ばれ、ピン川を流れるクラトン(灯篭)が水上に浮かんだ天の川のように幻想的で美しいお祭りとして有名です。また、お祭りのメインは美しい山車(フロート)のパレードで、美しく飾られたクラトンを模したフロートが街を優雅にゆく様は、チェンマイでしか見ることのできない光景です。 また、チェンマイはこの時期サンサーイ地区にあるメージョー大学の敷地内で、コームローイと呼ばれる熱気球を天に放つイーペン・サンサーイでも有名です。これはチェンマイ・イーペン祭りとは異なり、もともと雨期の終盤で冬の始まりであるイーペン(北部の言葉で陰暦2月の満月という意味)の伝統行事だったものが、現在はロイクラトン祭りとほぼ同時期に催されるようになったことに由来します。 市内のターペー門を中心に、象やさまざまな形をしたランタンが門前の広場やお堀をはじめ、街じゅうを華やかに彩ります。北部の習慣では、家の周辺や街の至る所をランタンで飾り付けする習慣があることから、期間中はチェンマイ市街が北部ならではの美しいお祭りの雰囲気に包まれるところも見どころのひとつです。
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チェンマイのロイカトン祭続き 幻想の世界 チェンマイのロイカトン祭1 灯篭に願い込め 人間関係の輪を広げ、最悪の事態を想定 海外暮らしの秘訣とは