小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

1058 hanaの12月のつぶやき お父さんのぼやきと付き合う

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きょうは、12月にしては久しぶりに暖かい一日でした。居間の窓際で昼寝をしていると、やわらかい日差しが私の体を包んでくれるようで、気持ちのいい時間を送ることができました。私の横のソファーでは、この冬2回目の風邪をひいたというお父さんがごろごろしていました。 お母さんとお姉さんが買い物に出かけてしまうと、お父さんは一人で選挙に出かけ、帰ってくるとぼんやりと何かを考えている様子でした。私には何を考えているのか分かりませんが、普段の休みの日よりは難しい顔をしていました。 私はこの7月で10歳になり、老犬の仲間入りをしました。歩くペースは昔よりも遅く、寝ている時間も多くなりました。でも、食欲は以前と全く変わりません。先月は動物病院で前の検診の時よりも体重が増えたといわれ、大好物の果物をあまりもらえなくなってしまいました。私はすぐに太る体質らしく、少し油断すると、動物病院の先生から家族が注意されるのです。残念でたまりません。 風邪で寝込んだため、この2日間、お父さんは散歩に付き合ってくれませんでした。それが心配で、朝の散歩は気が進まず、私もぐずぐずしていていましたが、何とか選挙に行ったのですから、明日からは大丈夫だと安心しています。難しいことは分かりませんが、お父さんは選挙の投票から帰って、こんなことを話していました。 《今回の選挙は困ったよ。これぞという人がいないし、信用できる政党もない。社会人になってから棄権をしたことはないが、今度の選挙ほど迷ったことはないよ。テレビでも投票率が前回よりも大幅に下がっていると報道しているから、多くの人が同じ気持ちなのかもしれないな。政治不信がここまで来てしまったのかなあ…》 きょうは12月16日です。ことしも残すところ、半月になりました。お父さんのつぶやきは続いています。 《ことしもいろいろなところに旅をしたよ。その分、hana君(こんな風に呼びかけてくれる時もあります)と一緒に散歩できない日がかなりあったね。数えてみたら、海外2回を含めて今年は24回遠出の旅をしたんだ。どこが良かったかって?そうねえ。1月の富山では立山連邦を見たし、11月の石垣島のサンゴの海もきれいだった。9月に行ったトルコもそうだが、思い出に残る風景は数多いよ。でもやはり、昨年と同じく9回行った東日本大震災の被災地の光景が一番印象に残っているな。被災地で出会ったある人は、がれきは次第に片付いているが、街と人の心の復興はまだまだだと話してくれた。それが忘れられないな》 内緒ですが、お父さんがこの冬になって2回目の風邪を引いたのは、木曜の13日夜、「しし座流星群」という流れ星を見に一人で外に出て、体を冷やしてしまったからなのです。お父さんが外から帰ったのは約20分後でした。「かなり大きな流れ星を見たよ」とご機嫌で帰ってきたのです。でも。その結果の風邪ですから、家族からは「短い時間なのに、風邪をひくなんて…」と笑われていました。お父さんも歳なのですから、無理は禁物だと教えてやりたいと思いますね。 そうそう、もう一つ報告することがあります。昨年1月に生まれた上のお姉さんの女の子が、家に遊びに来る度に、寝ている私の背中に乗って「パッカ、パッカ」と体を揺らすのです。「お馬さんパカパカ」のつもりのようです。まだそんなに重くないので、我慢をしています。当分、付き合いたいと思いますが、いつまでできるかなあ…
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写真 1、最近の私 2、散歩コースから見えた夕陽