小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

730 野球の醍醐味 ロッテの日本一に思う

10月24日の「スポーツ選手の栄光と挫折」のブログで、日本シリーズは「打線に切れ目がないロッテが勝つだろう」と予想した。昨日の延長15回という激しい戦いでの引き分けに続いて、きょうの第7戦も延長戦になったが、やはり予想通り、ロッテが勝ち、日本一になった。 パーリーグ3位のチームがクライマックスを勝ち抜いて、優勝したのは、意外だったという説もあるかもしれないが、ロッテは多くのファンに野球の醍醐味を感じさせてくれたと思う。 これほど面白くて、ハラハラ、ドキドキする日本シリーズはなかったのではないか。特に、延長15回まで戦い、引き分けた昨日の第6戦は、見ていて疲れてしまった。5時間半を超えるという長時間だったし、延長に入ってからの攻防に緊張を強いられたのだ。まさかそれが第7戦に再現するとは思わなかった。 だが、第7戦も同じように延長戦に突入した。その激しい戦いで決定的なヒットを打ったのは、伏兵ともいえる岡田幸文という外野手だ。その経歴を見ると、アナウンサーが言う通りの「苦労人」だ。詳しくはウィキペィデアを参照してほしいが、このようなひた向きに野球に向かう選手が活躍するのだから、野球はやはり面白いのだ。 日本のプロ野球は人気が下降気味で、今年の日本シリーズもテレビの地上波放送がない試合もあった。一方で第6、7戦を放送したフジテレビは、両日とも延長戦という長時間にかかわらず途中打ち切りという愚挙は犯さなかった。プロ野球球団を持ちながら、女子バレーこだわったTBSに比べれば評価されていい。 勝ったロッテでは、岡田をはじめいろいろな選手が印象に残った。一方、中日もよくやったと思う。中でも岡田に決勝点を打たれた浅尾拓也投手はよく投げたといっていい。岡田には打たれたが、彼の力投ぶりには好感を持った。一球に全力を込める姿は、さわやかだった。