小径を行く 

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。(筆者=石井克則・遊歩)

2009-09-18から1日間の記事一覧

514 神様がくれた指の女性たち スペイン・ポルトガルの旅(3)

佐藤多佳子の作品に「神様がくれた指」というスリを描いた小説がある。スリという犯罪は、日本だけでなく世界各地で横行していることを、今回の旅で実感した。夏の五輪が開催されたバルセロナは、スペインでもマドリードと並ぶスリの街なのだそうだ。そして…

513 巨匠の国は落書き天国 スペイン・ポルトガルの旅(2)

ピカソの「ゲルニカ」という大作の前からなかなか立ち去ることができなかった。マドリードのソフィア王妃芸術センター2階にこの作品は展示されている。縦3・5メートル、横7・8メートルの巨大なものだ。スペインにはこのピカソをはじめ、ゴヤ、エル・グ…

512 サグラダ・ファミリアは悪趣味か名建築か スペイン・ポルトガルの旅(1)

建築が始まって、127年になるというのに、まだ完成していない建物がスペインのバルセロナにある。多くの人が一目見たいと憧れる「サグラダ・ファミリア」(聖家族教会)だ。 しかも、建築途上で一部がユネスコの世界遺産に登録されたのだから、不思議な建…