2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧
朝日と夕日、どちらが好きかと聞かれたら、どのように答えたらいいのだろう。作家の沢木耕太郎が「朝日より夕日の方に心を動かされ、はっきりと夕日の方が好きだと答えるような気がする」と、書いているのを読んだことがある。では、私はどうだろう。
昔習ったことがあるメロディーがラジオから流れている。途中まで聞いて『冬の星座』という歌だと気が付いた。夜空の星が輝いて見える季節だ。空気が乾き、放射冷却現象となった早朝、西の空はピンクと紺青の美しいコントラストを見せている。夜空の輝きの余…
今年も残すところ少なくなり、1年を振り返る時期になった。2024年の世界の動きを見ていて思い浮かぶのは物事の区別や先行きがはっきりしないことを指す「混沌」(渾沌)という言葉だ。来年で21世紀も4分の1。人類は依然として混沌とした時代を送る…
闇バイトに引き込まれた若者による犯罪が相変わらず絶えない。実行役は次々に捕まるのに、指示役が逮捕されないためか無軌道な凶悪犯罪が相次いでいる。千葉県柏市と旭市で22日未明に連続して強盗傷害事件が発生し、闇バイトなどが絡んだ「匿名・流動型犯…
フランスの一輪ざしや冬の薔薇 正岡子規が30歳の時(1897=明治30年)に作った句だ。子規の母方の叔父(母八重の弟)、加藤恒忠(1859~1923。号は拓川=たくせん)からフランス土産として花瓶をもらい、妹の律が根岸の子規庵の部屋に冬咲きのバラを…
かつて不良少年だった大先輩の知人(故人)が1冊の本によって立ち直ったことを知った時、私は本の力を感じたものだ。闇バイトに落ち込む若い人に、この話をぜひ伝いたいと思う。本離れが進み、SNS全盛の時代だが、知人の話は若い人たちにも生きる上で参考に…
昨日(15日)は満月で、今日の早朝、西の空には大きな月(残月)が輝いていました。寒さが増した最近、早朝の散歩はやめているのですが、今朝だけは特別に月を見ようと近所の調整池まで歩きました。そこには写真のような、美しい風景が広がっていたのです…
「朝の散歩がこの上なく心地いい時期をようやく迎えた」。朝刊を読んでいて目を疑った。慌てて携帯の気象サイトを見る。首都圏のわが家周辺の午前6時の気温は氷点下1・4度、今冬一番の冷え込みだ。朝日新聞の「くらし」の頁にある「ひととき」という女性…
「そうです、いままでこの月の体験しなかったことがあるでしょうか!」。アンデルセンの『絵のない絵本』(矢崎源九郎約・新潮文庫)は、月が絵描き相手に話をするという形で、33の短い物語が展開されている。その中の「第8話」に冒頭の一節が含まれてい…
時々、地図を見ながら「想像の旅」をする。これが始まったのは、コロナ禍以来だから既に4年。旅の足跡は内外各地、かなりに達する。今、世界ではさまざまなニュースが相次いでいる。中でも昨今のホットニュースは、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が戒厳…
「12月は人生の黄金時間」(『瑞穂の国うた』新潮文庫)と書いたのは、詩人の大岡信だ。今月は1年の締めくくりの月だから、私のように「毎日が日曜日」の生活を送っている者でも、世間の動きを見ていると何かと気忙しい思いになってしまう。そんな時には…
83年前(1941年)の今日12月8日、日本軍はアメリカハワイの真珠湾(パールハーバー)を奇襲攻撃し、太平洋戦争に突入しました。私はこの時期になると、「人生が3度もあった」という一人の旧海軍兵士の体験記を読み返すのです。「リメンバー・パー…
「言いたいことを言うのは、権利の行使であるに反して、言わねばならないことを言うのは、義務の履行だ」。この言葉は、かつて軍部・戦争批判を続けたジャーナリスト・信濃毎日新聞(長野)主筆の桐生悠々(1873~1941)のエッセイ集『畜生道の地球』(中公…
秋田市土崎のスーパーに入り込んだクマが、従業員の男性を襲った。そのまま店内に丸2日も居続け、ようやく箱のわなに入り、2日午後店外に運び出された騒ぎが起きた。市街地のスーパーでこんなことが起きることに驚きだが、地球温暖化がもたらすこうした事…
暦の上では冬に入っているが、私の住む周辺ではまだ紅葉の季節が続いている。このブログでも何度か紅葉の写真を載せている。けさ、往復約1時間をかけて紅葉で知られる自然公園までサイクリングをしてきた。その自然の風景をあらためて掲載する。歳時記を見…