小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

1008 虹のかなたに 残暑の9月が始まった

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夕方、近所の道を散歩していたら、東の空に虹がかかっていた。ここ数日は残暑とともに局地的に雨が降っている。その後で、目を楽しませてくれる虹の現象が発生するのだから、自然界はやはり驚異である。虹もまた偉大な自然の一部なのだ。 そう思いながら、散歩の友の犬を近くにつなぎ、携帯電話のモードをカメラに切り替えたのだが、目に映る虹のパノラマとはほど遠い。こんな写真しか撮影することができなかった。 虹は雨上がりによく見られる現象だが、その美しさにいつもロマンも感じる。北海道やニュージーランドで見た雄大な虹は今でもよく覚えている。 そうです。虹の歌も少なくないのです。年代によって虹と聞いて思い浮かべる歌は異なるだろうが、私はやはり「オーバーザレインボー」(虹のかなたに)だ。1939年に封切られた「オズの魔法使い」の主題歌だった。2001年に全米レコード協会(RIAA)が発表した「20世紀の歌」365曲のうち、トップになった名曲中の名曲といわれる。 以下はその歌詞。 《Somewhere over the rainbow Way up high There's a land that I heard of Once in a lullaby  虹の向こうのどこか空高くに 子守歌で聞いた国がある Somewhere over the rainbow Skies are blue And the dreams that you dare to dream Really do come true  虹の向こうの空は青く 信じた夢は全て現実のものとなる Some day I'll wish upon a star And wake up where the clouds are far behind me Where troubles melt like lemondrops Away above the chimney tops That's where you'll find me  いつか星に願う 目覚めると僕は雲を見下ろし すべての悩みはレモンのしずくとなって 屋根の上へ溶け落ちていく 僕はそこへ行くんだ Somewhere over the rainbow Bluebirds fly Birds fly over the rainbow Why then, oh why can't I? 虹の向こうのどこかに 青い鳥は飛ぶ 虹を超える鳥達 僕も飛んで行くよ》
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正岡子規は虹を題材にしていくつかの句を残した。そのうち「夕虹の雨気にうとき旱哉」は、雨の少ない暑い夏に書いたのだろうか。 季節の上では秋になっている。しかし残暑が依然厳しい。昨夏は東電原発事故でエアコンを極力使わなかったが、この夏は昨夏よりも総じて暑い。エアコンのスイッチを入れる日が多かった。そんな晩夏に、虹を見て清涼感が戻ってきた。きょうから9月なのである。