小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

438 友人の動画に笑う ビルの屋上の踊り

最近、ユーチューブという動画サイトで、いろいろな動画を見ることができるようになった。先日紹介した英国のスーザン・ボイルさんの映像は、世界各国で驚くほど見られているという。 それだけインターネットの普及が著しいということなのだろう。友人の1人も「遊び感覚」で、昼休みにビルの屋上で動画を撮影し、ユーチューブにアップした。それは、つい笑ってしまう(失礼!)おかしさを誘う映像だ。女性2人が踊っている。わずか30秒に満たない短い映像だ。でも彼女たちは楽しそうだ。 日本の2009年の経済成長率は先進国で最悪だとIMFが発表したというニュースが流れた。景気が悪く、社会は閉塞状態が続いている。大げさに言えばそんな暗さを忘れさせるような、愉快な映像なのだ。 スーザン・ボイルさんの映像にはかなわないが、普通の女性が精いっぱい踊っている様子が伝わってくる。友人たちは底抜けに明るい性格だ。しかし、仕事に対しては生真面目であり、まさかこんな映像をものにするとは、予想もしていなかった。 東京はビルの街である。ビルの屋上がどこまで開放されているか分からない。夏になると屋上ビアガーデンが楽しみになるが、多くのビルの屋上は開放されていないのではないか。 私はこの映像を見ながら、ふと思った。東京中のビルが屋上を開放し、この女性たちのように踊りを楽しむ光景が見られるようになったら愉快だろうなと。それは夢かもしれない。しかし女性たちが踊るビルのように、屋上を開放し太陽の光を楽しむことができるビルも存在するのはうれしいではないか。