小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

353 オバマ氏家族が飼う犬は? 米国らしい会見

米国の次の大統領に決まった民主党バラク・オバマ氏が記者会見した。この中で最初の話題はもちろん、経済問題だった。この後に出た質問の7番目はオバマ氏家族がホワイトハウスで飼う犬についてだった。

日本の首相会見では考えられない話題である。先日もテレビで見たが、オバマ氏は多くの聴衆の前で2人の娘(マリアとサーシャ)に「ついにうちに子犬がやってくる」と犬を飼うことを約束した。

その約束を守ると、ホワイトハウスの中でペットの犬を飼うことになる。NHKのニュースによると、歴代大統領ではルーズベルトニクソンレーガンクリントン、ブッシュ(現在)という人たちがホワイトハウスで愛犬を飼っていたという。ブッシュ大統領の犬は記者の指をかんだことで知られる。

オバマ氏の当選が決まると、米メディアはオバマ氏家族がどんな犬を飼うか書き立てているのだそうだ。全世界が米国発の経済危機にあえいでいる最中に、何とも極楽トンボゆとりがあると思う。

さて、質問に対しオバマ氏は犬を飼う条件を2つ挙げた。1つ目は、長女(マリア)にはアレルギーがあるのでそれを誘引しない犬種。そうした種類の犬はかなりいる。2つ目は「施設に保護されている犬」だという。オバマ氏は施設に収容されている犬は私と同じように雑種が多いが、どうなることか-とおどけて見せたが、オバマ家の犬選びは難航しそうである。

家族が犬を飼うには、さまざまな事情があるだろう。積極的にせよ、消極的にせよ一度犬に接した人々はその精神の純粋さに惹かれ、自分のいい加減さに気がつく。そして、その犬たちはいつしか家族としてかけがえのない存在になるのだ。

オバマ氏家族がどんな犬種を飼うかは知らない。しかし、ホワイトハウスに住みつく新しい犬は、大国のリーダーとして心が休まることが少ない日々を送ることになることが確実なオバマ氏とその家族の支えになることは容易に想像できることである。