小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

350 オバマ氏は新幹線 米国大統領選候補者たちを乗り物で風刺

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米大統領選で、一般の有権者が投票する11月4日が間近に迫ってきた。既に不在者投票をしたという知人(米国人)が面白い写真を見せてくれた。 大統領、副大統領候補の4人について、知人の親族が子どもに説明するのに作ったという。この乗り物を利用した写真で、知人の親族が民主党バラク・オバマ氏を支持していることが分かる。日本の親たちは、国政選挙でこのように分かりやすい説明を子どもにしているだろうか。 写真は上からオバマ氏、民主党副大統領候補のジョゼフ・バイデン氏、共和党の大統領候補ジョン・マケイン氏、同副大統領候補サラ・ペイリン氏の順に並び、その横に=が引かれ、オバマ氏には日本の新幹線の写真、バイデン氏はアムトラックの普通の列車、マケイン氏は蒸気機関車、ペイリン氏はおもちゃの電車が脱線している写真がそれぞれ使われた。 ビジュアル時代というが、この併用写真を見ると、知人の親族の各候補者への見方が一目瞭然だ。オバマ氏には新型の新幹線を通じて「未来」を示し、バイデン氏は「普通の人」、マケイン氏は「過去の人」、ペイリン氏は「幼稚で危ない人」と表現したという。 日本では、政治家については風刺漫画でその特徴を表すことが多いが、写真を使った知人の親族の説明は、マケイン氏から見れば癪に障るだろうと思われるほど、4人の特徴をよく示しているようだ。 米国の大統領選は複雑で、11月4日の投票では「大統領選挙人」と呼ばれる538人の有権者の代表が選ばれ、この選挙人があらためて12月15日に新大統領の投票をするスケジュールだ。しかし、事実上は11月4日の投票で次の大統領が決まるので、米国民でだけでなく全世界の大きな関心事といえる。 知人は、オバマ氏には力量があり、オバマ氏が選ばれれば、金融不安も解消に向かうと解説する。しかし経済音痴の私でさえも、どちらが大統領になって経済危機を乗り越えるのはなまやさしいことではないことだけはたしかだと思う。米国のトップに立つということは、信じがたいほどの重荷を背負うことでもあるのだ。