小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

212 初日の出 2008年の夜明け

画像
明けましておめでとうございます。素晴らしい天気の新年です。ことしもよろしくお願いします。昨年は「偽物」が横行しました。誠実で真っ直ぐな生き方こそが大事であることを再確認した1年でした。 6時半前に犬のhanaとともに散歩に出た。すぐ近くの遊歩道に人だかりがしている。
画像
初日の出を見ようとする人たちだ。犬を座らせ、その仲間に入る。待つこと約30分。東の空が明るくなり、太陽が姿を見せた。老若男女が太陽に向かって顔を輝かせている。ちょうど7時を知らせる鐘が鳴った。
画像
hanaは何で座らされているのか理解できないのか、不思議そうな顔をして我慢をしていた。
画像
私とhanaは、初日の出を見た後、高台を目指して歩いた。すると、昨日はもやがかかっていて見えなかった白い雪を抱いた富士山が目に入ってきた。空気は乾いていて、透明度が高い。寒くとも気持がいい朝だ。
画像
散歩後、初詣に行く。信仰心は薄くとも、私たちは初詣を欠かさない。車で10分程度の真言宗の寺に行くのが恒例だ。いつもは遅い時間に行くので、人出も多いが、早い時間のため寺は空いていた。鐘をつく。体にその振動が伝わり、一年の初めを実感する。
画像
年末、長年の友人から「生涯一記者 堂々たる哉 追想・中村克」という本が届いた。生涯一記者を貫き日本の「ジャーナリズム運動、労働運動、人権運動」に大きな足跡を残し、昨年亡くなった元時事通信記者の中村さんをしのんだ追想集である。中村記者と面識はなかった。しかし、その行動力は多くの人に影響を与えたことをこの本で知った。中村記者は、生涯真実を求め続けた。私は昨年旅に明け暮れた。北海道から沖縄まで各地を歩き、多くの人と出会い、さまざまな話を聞いた。真っ直ぐな生き方をしていて共感を覚えた。「偽」とは縁のない人々だった。