小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

140 世界のしたたかさと不思議さと  中国とモンゴルの驚異

中華饅頭はうまい。肉まんとあんまん。どちらも好きだ。おやつ代わりに食べたり、朝食として時には食べる。

その肉まんの具に、驚くべきものが入っていたという中国からのニュースには驚くというより、あきれてしまった。

豚肉の中に古い段ボールを使っていたというのだ。しかも、軟らかくするために苛性ソーダ水酸化ナトリウム)に浸し、溶かして40%の豚肉とネギをまぜ、豚肉味の香料など調味料で味付け、肉まんにして毎朝街角で売っていたというのである。

中国らしいニュースに違いないが、笑ってばかりはいられない。このところ中国産の食品から有害物質が次々に見つかっている。世界最大の輸出国であり、しかも来年の北京五輪を控え、中国には大変な打撃だろう。

安くても中国産の食品は食べたくない。中華料理は材料をほとんど余すところなく利用する。豚や鶏でも肉だけでなく、皮、内臓もすべて食べるように料理するのだから無駄がない。

でも、段ボールまで使うのはあんまりだなと思う。よく、こんなことを考えたものだと思う。材料費を削減するためだとこの肉まん工場の経営者は語っていた。

かつて中国・東北地方の辺境を旅したことがある。各地で私の知らない料理に接した。中国の人々の食に対する創造力を感じたものだ。それがマイナス面で働いたのが今回の段ボール入り肉まん事件といえる。

いま中国は「拝金主義」が蔓延しているという。アメリカも日本も同様なのだが、拝金主義があまりにも前面に立ち、モラルはどこかに消えてしまったのが中国の現状なのだろう。

一方、中国の隣のモンゴル。大相撲の2人の横綱の出身国である。56歳で2メートル36センチというギネス認定の世界一の大男がいて、28歳の女性と結婚したというニュースが新聞に掲載されていた。

民族衣装を着て、花嫁と写った新郎はやはり巨人だ。自宅の天井の高さは3㍍、ベッドは2・8㍍という。

モンゴル(蒙古)民族がノッポだとは聞いたことがない。ジンギス・ハーンだって、大男とは知らない。このような大男をわが家に迎えたら、どうやって遇していいのか、戸惑ってしまうはずだ。世界には驚くべきことが多いことを実感する話題だ。

追記 段ボール入り肉まん事件は、テレビ局のやらせと分かった。それにしても中国も米国や日本の悪いことを真似しているものだと思う。中国では段ボール入り肉まんに似たような食品はほかにも流通しているのかもしれない。