15 引き際
プロ野球・巨人の桑田真澄投手が自分のホームページで巨人を今季限りで退団することを表明した。
しかし、きょうの2軍での登板後、引退の道は選ばず、他球団で現役を続行する意思があると語ったという。
高校野球のPL学園で清原(オリックス)とともに甲子園を沸かせ、さらにプロに入ってもスター選手として一時代を築いた。
日本には、古来から「散り際の美学」があった。力を残したままに第一線を離れることは、美しい。惜しまれつつ舞台を去るわけだから、格好がいい。
楽天の野村監督は、そうした道を選ばず、ぼろぼろになるまで現役にこだわった。大リーグで栄光の道を歩み、いまは下積みにあえぐ野茂投手もそうだ。
長島や王は余力を残して選手生活をやめた。新庄(本当に今シーズンでやめるのかどうか)もその部類に入るのだろう。
桑田も清原もそうした潔さを捨て、あくまでも現役にこだわる。その姿勢やよしである。
大リーグでは、クレメンスやジョンソンといった40代の「おじさん」たちが健在である。
渋くて味わいのある「いぶし銀」のような存在は、頼もしい。桑田、清原、野茂にエールを送りたい。
(小泉首相も長島型に入るのだろうか。来年の参院選で自民党が民主党に負けたら安倍総裁が退陣し、小泉さんが返り咲くなんてこともなきにしもあらずか)