小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

1878 私の運動不足解消法 トランポリンで読書

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 新型コロナウイルスによる感染拡大によって、緊急事態宣言(4月7日)が出されて1カ月が過ぎた。コロナ以前はスポーツジムでトレーニングをしていたのだが、不要不急の外出は控えてほしいという呼び掛けに応じて、このところ人のあまりいない時間の散歩程度しか外出することはない。雨の日は散歩もままならない。そこで始めたのがトランポリンを使った読書だった。  

 トランポリンは、アメリカの体操選手が1930年代に考案したといわれ、スプリングが付いたカンバスシートを使って飛び上がったり、空中で回転技をしたりする体操用の器具である。2000年のシドニー大会から、トランポリン競技は五輪の正式種目になっている。私が買った器具の説明書には、5分間で約1キロを歩いた運動量になると書いてあった。  

 とはいえ素人の私は、この器具で飛んだり跳ねたりはしていない。トランポリン上で歩きながら読書したらどうだろうかと考えたのだ。器具は手すり付きのものをホームセンターで購入し、「書見台」は家族が日曜大工で作ってくれた。早速やってみると、普通に歩くよりトランポリンの上で交互に足を動かす(上下させる)方が運動になるようで、30分程度やるとかなり疲れる。これを1日合計1時間程度やると、歩数計も1万歩を超える。カロリーの消費量もまあまあだ。書見台の高さもちょうどよく、トランポリンのハンドルバーにつかまっていれば問題なく本を読むことができる。  

 日本では外出自粛ということで、禁止はされていないから、近所の遊歩道は散歩やジョギングの人が少なくない。一方、海外を見ると、外出が制限され、許可証がない人が外出すると罰金になる国もある。こうした国に住む人たちは運動不足になっているのではないかと心配になる。それぞれ工夫して運動不足を解消しているかもしれないとは思うのだが、コロナとの闘いは厄介だと実感する。  

 話は変わる。いま、世界も日本もコロナ対策が緊急の課題だ。誰もが一丸になってこの未知のウイルスとの闘いに耐え、みんなが明るい笑顔を見せる日がくることを願っているだろう。この日本。国の舵取りをするのは首相だが、私たちが住む地域の舵取役は知事であり、市町村長だ。だが、首相は重要な舵取役たちの意見を聞いているようには思えない。側近の言を信じて政策をやっているようだが、どう見てもコロナ対策はうまく行っていない。    

 その象徴が4月1日に首相が表明した「全国5000万超の全世帯に、布マスクを2枚ずつ配布」との方針だ。446億円もの巨費を計上したにもかかわらず、東京で配布されるとかびや汚れがあるという苦情が絶えず、結局表明から1カ月が過ぎても、いまだに全国的に「アベノマスク」は届かない。福島の町に住む姉の話では、首相がマスク配布を表明するかなり前に町から布マスクが配布になったという。町の方がしっかりしているではないか。  

 極限的状況に置かれた場合、人間の本性が明らかになる。それは私も例外ではない。宮沢賢治流に言えば「雨ニモマケズ 風ニモマケズニモ 夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテ瞋ラズ イツモシヅカニワラッテヰル(以下略)」  つくづく賢治のような人間になりたいと思う昨今の私なのである。  

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 写真1、最近始めたトランポリン読書ン部屋。2、私の好きなアザミの花が咲いた  関連ブログ↓  

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